大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも|ω・`)ノ ヤァ

明けましておめでとうございます!

今年もよろしくお願いします!!

新年一発目いくぜい!!!

では、どうぞ(╯°□°)╯︵


第三百八十七話 発勁を身に着けろ 前編

ヒエンside

 

 

 

俺の目の前には今、二組のプリキュアがいる。

 

 

「まさかヒエンさんと戦う事になるなんてね〜」

 

 

「胸を借りるつもりでいきましょう」

 

 

「ちょっとワクワクするね!」

 

 

「あはははは……予想外過ぎて私はある意味でドキドキかも」

 

 

順番にキュアブラック、キュアホワイト、キュアブルーム、キュアイーグレットの四人が話す。

 

皆様ご存知、初代と二代目プリキュアの二組です。

 

これから俺はこの四人と戦わなくてはなりません。

 

うん。

 

全く持って意味が分からないよね。

 

 

「どうしてこうなった?」

 

 

俺は思わず天を仰ぐ。

 

俺に死ねと申すか?

 

俺が戦々恐々としているのには訳がある。

 

強いのだ。

 

単純に強いのだ。

 

特にこの二組はプリキュアオールスターズの中でも強いのだ。

 

初代はプリキュアとして、格闘による肉弾戦のパワーやスピードが他のプリキュアよりも圧倒的に上であり、二代目は精霊の力により、さまざまな力を駆使して戦う。

 

どちらも歴代最強プリキュアと言われても過言ではないほど強い。

 

タイプ別に分けると、初代は物理特化で、二代目は特殊特化だ。

 

多分、今の俺の目はかなり死んでいる事だろう。

 

まるでプリキュアシリーズの映画のボスになった気分だぜ。

 

それで呆気なく負けて終わるんですね、分かります。

 

 

「何死んだ魚のような目をしているのですか?皆、貴方のために協力して集まってくれたのですよ?」

 

 

「いやまあ、うん。それは分かってるんだけどさ……」

 

 

そのとき、俺の側にいたリニスが話しかけてくる。

 

昨日、ヴォーラス対策についてリニスと風鳴司令に相談したら、いきなり今日の朝にトレーニング室に呼び出され、あの四人と戦えと言われたのだ。

 

 

「それよりそろそろ理由を教えてくれよ?どうしてあの子達と戦わないといけないんだ?」

 

 

「もう少し待ってください。まだ人が揃っていませんから」

 

 

そして待つこと数分、恭也君と美由希さん、ゆりといつき、風鳴司令と響の六人がやって来た。

 

 

「それでは全員集まったようですので、これよりヒエンのヴォーラス対策の特訓を始めたいと思います」

 

 

リニスの言葉に俺以外の全員が頷く。

 

どうやら俺以外はこの状況をしっかりと把握しているようだ。

 

 

「で、ヒエン。貴方には決勝戦までに発勁を習得してもらいます」

 

 

「発勁?」

 

 

「ええ。発勁を習得すればヴォーラス・クリストファーの炎の鎧を突破することが出来るかもしれません」

 

 

「それで、その発勁っていうのは……?」

 

 

浸透勁(しんとうけい)、そして寸勁(すんけい)です」

 

 

リニスは二つの技の説明を始める。

 

浸透勁とは中国拳法の技の一つで、通常の攻撃とは異なり、鎧などの上から相手の内部に頸力を送り込みダメージを与える技であり、相手の外功や防具の影響を受けにくいため、強靭な相手に弱い攻撃でもダメージを与えられる。

 

寸勁も同じく中国拳法の技の一つであり、主に八極拳などで使用する技で、拳などが相手に密着した状態で相手に勁力を送り込みダメージを与えるゼロ距離攻撃技である。

 

 

「では今から手本を見せます」

 

 

リニスが指をパチンと鳴らすと、巻藁(まきわら)が二つ現れる。

 

 

「まずは浸透勁から……フッ!」

 

 

リニスが構えると、拳を繰り出す。

 

すると巻藁が折れた。

 

 

「この技のポイントは巻藁に当てる瞬間に身体に一本()()()()ような感じで……そしてその芯に沿うように力を込めると同時に(けん)を止めるのです」

 

 

続けてリニスはもう一本の巻藁へと移動する。

 

 

「次は寸勁を……ハッ!」

 

 

リニスは掌を巻藁に当て、一喝しながら技を繰り出すと巻藁が爆散した。

 

 

「寸勁は別名ワンインチパンチ。勁すなわち運動量を発生させることでエネルギーを何倍にもして、掌で発する。もっと簡単に言えば、()()()()()()()()()()()()()()()()()()でしょうか。最小限の動きで大ダメージを与える奥義です」

 

 

なんというか凄すぎてなんとも言えない。

 

ただどちらも凄い内部破壊の技ということは分かった。

 

だが、ひとつだけ言いたい。

 

 

「二日で習得出来る気がしないんですが」

 

 

いやこれ、絶対時間かけて習得するタイプの技じゃん。

 

寸勁に至っては奥義って言ってるじゃん。

 

ハッキリ言って無理じゃね?

 

 

「問題ありません。貴方は確かに魔法や武術は一片の才能の欠片もありませんが、私の見立てでは、今の貴方であれば二日もあれば習得可能なはずです。そのために基礎修行を二年も続けてきたんです。そしてその成果が……これまでの戦いを乗り越えてきた経験とこのインターミドルで、いよいよ開花しようとしている」

 

 

「開花?」

 

 

「ええ。なので、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。今から貴方には()()()()()()()()()()二つの技を習得してもらいます。チームヒエンの中でも徒手空拳に特化した方々に集まってもらいました」

 

 

いや、鬼かな?

 

山猫だけどさ。

 

 

「ちなみに言っておくと、()()()()()()()()()()()()()()()()()()ので安心して下さい」

 

 

「安心できる要素が一つもない件について」

 

 

っていうか全員習得してんのかよ。

 

すげぇなおい。

 

後から聞いたのだが、初代と二代目の四人以外は既に習得しており、四人も昨日の内(主にリニスや風鳴司令、いつきやゆり)から指導を受けると、たった数時間で習得したとか。

 

変身して何度か組手をしたら、すぐにモノにしたらしい。

 

それ故に、俺にも同じ方法で習得させようって魂胆らしい。

 

どこのサイヤ人かな?

 

 

「時間がありません。さっそく始めましょう」

 

 

そして俺は渋々セットアップすると同時に、死ぬ気モードとなる。

 

俺が構えると、目の前にいる四人も構える。

 

すると審判であるリニスが話す。

 

 

「ここで一つだけ制限を設けさせてもらいます。今回はあくまでもヒエンの技習得のための模擬戦ですので、射砲撃又はビーム状の類の技の使用は禁止です。それ以外、例えば格闘戦技や魔力付与、高速移動といった肉体強化系の技は使用可能です。ここまでで何か質問は?」

 

 

「……勝敗の有無は?」

 

 

「降参又は気絶したら……と言いたい所ですが、ヒエンに関しては勝敗に関わらず、体力の続く限り相手を変えて模擬戦を続けてもらいます」

 

 

「……幻影とか分身系、あとは防御系やバインド系、補助魔法の類は使ってもいいのか?」

 

 

「多対一の場合であれば認めましょう。ただし幻影は多くても十体、分身は相手の人数まで。防御系やバインド系はありとしますが、補助魔法は禁止です」

 

 

「……分かった」

 

 

「あと双方共に分かっていると思いますが、強化形態などの使用も禁止ですので、注意するように」

 

 

俺達は頷く。

 

俺で言えば極限まで強化するオーバードライブ、初代であれば強化アイテムであるスパークルブレスの装着、二代目であれば同じく強化アイテムであるプリキュア・スパイラル・リングの装着となる。

 

 

「最後にヒエン、一つだけアドバイスを。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。後はそれをどう意識的に出せるかが鍵です」

 

 

「……なんだって?」

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。お喋りはここまでにしましょうか」

 

 

すると、リニスが合図を出すように右手を上げる。

 

 

「双方共準備はよろしいですか?では、始め!!」

 

 

そして、模擬戦が遂に始まった。

 

 

「いくよ!ブルーム!!」

 

 

「うん!ブラック!!」

 

 

「「だぁああああ!!!!」」

 

 

開始直後、ブラックとブルームがいきなり突っ込んできた。

 

 

(踏み込みが早い!?)

 

 

俺は咄嗟に二人のパンチをガードするが、あまりの威力に吹き飛ばされる。

 

 

「重っ!?」

 

 

まるで大型トラックに猛スピードで突っ込まれたかのような衝撃が俺を襲う。

 

 

「私達も行きましょう!イーグレット!!」

 

 

「はい!ホワイト!!」

 

 

「「たぁああああ!!!!」」

 

 

続けてホワイトとイーグレットが後ろにいつの間にか回り込んでいたのか、強烈な蹴りを俺に繰り出してきた。

 

 

「ちっ!?」

 

 

直後、俺はグローブから炎の逆噴射で体勢を整えると真上へと回避する。

 

そしてフェイクシルエットを使用し、幻影を十体展開させる。

 

 

「あれは……」

 

 

「フェイクシルエット!?」

 

 

ホワイトとイーグレットが驚く。

 

そりゃそうだよな。

 

俺の今までの試合をずっと見ていれば魔法名だって覚えるよな。

 

しかし、てっきり各相方と共に攻めてくると思ってたんだが、まっさかのっけから違うパートナー同士で来るとは思わなかった。

 

それで思わず不意をつかれてしまったが……

 

 

(今度はこっちの番だ)

 

 

俺は幻影に紛れて動き回る。

 

幻影は手動(マニュアル)操作で回避中心に動かせる。

 

まずは四人の中でも大人しめのあの子を狙う。

 

そして俺はイーグレットの背後に回ると、首元に手刀を食らわせようとするが……

 

 

「させませんよ!」

 

 

「ちぃっ!?」

 

 

俺の動きを読んでいたのか、横からホワイトが強烈な跳び蹴りを繰り出してきた。

 

咄嗟に左腕でガードするものの、全身が撃ち抜かれたかのような衝撃に襲われる。

 

 

(これは……リニスの言ってた浸透勁か!?)

 

 

なんとか受け身を取って体勢を整えるものの、多少ダメージが残っている。

 

この感じは先程、ブラックとブルームのパンチをガードしてきた感覚ともほぼ同じである。

 

それにこの撃ち抜かれるような感覚には覚えがある。

 

美由希さんと練習試合をして放たれた『徹』、そしてリーゼロッテと戦って受けた『ブレイクインパルス』と同系統の技だ。

 

 

「たぁああああ!」

 

 

直後、イーグレットが強烈な踵落としを繰り出してきた。

 

なんとか十字受けで受け止めるものの、又しても撃ち抜かれる感覚に襲われる。

 

確実に俺の身体にダメージが蓄積されている。

 

 

(これを何度も受けると、いずれこっちの身体が持たなくなる!!)

 

 

俺は額の炎の質を柔から剛へ変え、イーグレットを弾き飛ばし、攻撃しようとするが……

 

 

「「おりゃあああああ!!」」

 

 

左右からブラックとブルームの同時攻撃に阻まれる。

 

 

「幻影はもう全部倒しました!」

 

 

「悪いけど、こっちから攻めさせてもらいます!」

 

 

「「だだだだだだだっっっっ!!!!」」

 

 

「くっ!?」

 

 

それから二人の高速の乱打を後ろに下がりながら、必死に捌いていく。

 

さすがプリキュアの中でもトップクラスに強いだけあって、拳の重さが半端ではない。

 

正直、超直感の感覚を最大まで引き上げてなお、現状は受け流すだけで精一杯であった。

 

 

「ぬっ!?」

 

 

その直後、ホワイトとイーグレットが後方から攻撃してくる未来(ヴィジョン)が見えた。

 

俺は咄嗟に後ろへジャンプしながら、二人の拳に両足を合わせ、その反動で後ろへと跳ぶと、バク中の要領で下がる。

 

その時に、ホワイトとイーグレットが回転蹴りを繰り出しているのを視界の端で確認した。

 

そして俺は着地すると同時に、バク転を繰り返しながら彼女達と距離を取った。

 

 

「ふぅ……」

 

 

俺は一息つきながら目の前の少女達を睨みつける。

 

彼女達は油断なく構えていた。

 

 

「さすがヒエンさんだね……」

 

 

「うん。攻撃してるのに全然クリーンヒットが決められない」

 

 

「私達四人で攻めても、完全に攻めきれないなんて……」

 

 

「私達以上にかなり戦い慣れてますね……」

 

 

あちらは俺の事をやたらと警戒しているようだが、俺の方も勿論、警戒している。

 

やはり、最強の一角に入るであろう伝説の戦士四人組を相手にするのは骨が折れる。

 

彼女達を相手にしたラスボスのジャアクキングやゴーヤーンもこんな気持ちだったのであろうか?

 

まあ、一対四では押されるのが当たり前か。

 

見た所、身体能力もそこまで差はないようだし。

 

ここは人数の差を埋めて、ちゃっちゃっと決着を着けたい所だ。

 

だが普通の分身では、彼女達相手では強い攻撃を食らえばすぐに消えてしまうであろう。

 

ならばここはティーダの影分身を参考に、新たな炎分身を生み出すしかない。

 

 

炎の分身Ⅱ(ファイアアバターツー)

 

 

俺の隣に炎の塊が現れると、三人の俺が姿を現す。

 

今回の分身は強い攻撃を食らっても消えないような頑強さをイメージした。

 

消費魔力は倍に増えるが、ティーダのシャドウクローン程ではないものの、防御力は上がっている。

 

丁度、四対四の構図となり睨み合う。

 

そのとき、俺はリニスから受けたアドバイスの事を思い出していた。

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

(基本を掴んでいるって事は、少なくともその類の技を使ったことがあるって事だ。俺が使える技の中で該当しそうな技は一つしかない)

 

 

太極拳の極意『雷声』

 

雷声は特殊な呼吸法で横隔膜を振動させ、驚異的な速さで拳を繰り出す技である。

 

拳銃に例えるなら、横隔膜が撃鉄で拳が弾丸のようなものである。

 

 

(雷声の呼吸法を意識しながら、やってみれば……!!)

 

 

「スゥー……フゥー……」

 

 

俺の様子に気付いた分身達も雷声の呼吸法を意識しながら、構える。

 

そして、今度は俺達から仕掛けた。

 

 

「「「「はっ!!」」」」

 

 

「「「「やあっ!!」」」」

 

 

グローブをブースターに真っ直ぐ突っ込む。

 

俺達は真正面からぶつかり合った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「大丈夫ですか?」」」」

 

 

「……強すぎひんか?」

 

 

結果は俺の敗北であった。

 

見事にパワー負けした。

 

あまりの衝撃に死ぬ気モードが解けたまである。

 

浸透勁と寸勁といった発勁を身に着けた初代と二代目はえげつなかったとだけ言っておこう。

 

まあ、最初からそう上手くいくはずがないよね。

 

だが、浸透勁らしき技は少し……本当に少しだけだが……出来てたっぽい。

 

すると、審判のリニスが静かに近付いてきた。

 

 

「……どうやら私の言葉の意味に気付いたようですね」

 

 

「……おかげさまで」

 

 

俺は仰向けに倒れながら答える。

 

 

「その感覚を忘れないで下さい。その感覚を自由自在に操れるようになれば、貴方はもう一段階強くなれます」

 

 

「なんとなくコツは分かったし、多分いけると思う」

 

 

「それは重畳(ちょうじょう)。少し休憩したら、次はいつきさんとゆりさんペア。その次は恭也さん、美由希さんペア。その次が響さん、最後に風鳴司令ですので……しっかりやって下さい」

 

 

「最後だけ難易度跳ね上がりすぎじゃないか?」

 

 

言うなれば難易度ベリーハードからナイトメアみたいなもんよ?

 

いや、司令以外全員ベリーハードなのもクソゲーみたいなもんだけどね?

 

 

「それが終わったらなぎささん、ほのかさん、咲さん、舞さんの四人とまた戦ってもらいます。技を習得するまではループするつもりなのでそのつもりで」

 

 

ベリーハードでもナイトメアでもなかった。

 

ルナティックだった。(白目)




次回もちょっと特訓。

では、またΣ(゚Д゚)
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