大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうもΣ(゚Д゚)

続き書けたで候。

いよいよ決勝戦決着。

では、どうぞ(╯°□°)╯︵ ┻━┻


第三百九十一話 続々・都市本戦五回戦

ヒエンside

 

 

 

「……零地点突破・(あまつ)

 

 

俺はそう呟くと、リングを覆っていた熱気が、まるで霧が晴れるように薄らいでいく。

 

風が止み、音が消え、すべての“圧”が溶けていった。

 

いつの間にか両手は、()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

怪我もあり、装備も損壊。

 

ダメージがクラッシュエミュレートを貫通しているからか、頭から血も出ており、火傷をしている箇所も見られる。

 

上半身の服は半分程消し飛び、見るからにボロボロであった。

 

だが……まだ戦える。

 

 

「っ……な、なんだと……!?」

 

 

ヴォーラスの魔眼が捉えるはずの熱量も気流も、次第に反応しなくなる。

 

奴が視る世界が、静かに“俺の色”に塗り替えられていく。

 

夕暮れのような桃色の光が、リング全体に穏やかに広がっていく。

 

それは熱を持たず、だが絶対的な“安定”をもたらす炎。

 

その名も……“夕”の炎。

 

俺だけのオリジナルの死ぬ気の炎だ。

 

 

「この魔力領域……まさか……フィールドごと塗り替えてやがるのか……!?」

 

 

《零地点突破・天》。

 

それは空気中の魔力を“夕”の炎で染め、 環境魔力そのものを俺の支配下に置く“魔力循環領域”。

 

ヴォーラスの魔眼領域も、バリアも、支配力も── すべてがその中に溶かされていく。

 

 

「……これが……俺の空間。俺の、空だ……」

 

 

「……チッ……」

 

 

ヴォーラスは舌打ちと共に、静かに周囲を見渡す。

 

だが、彼の魔眼には何も映らない。

 

熱も、気流も、魔力の流れも。

 

それまで確かに“見えていた全て”が、まるで海に沈んだように消えているはずだ。

 

 

「……これは……一体どういう仕組みだ……?」

 

 

理知的な思考が、即座に状況を解析しようとする。

 

だが、分析の糸口すら掴めないのだろう。

 

 

「俺の魔眼が捉えていたはずの力場が……消えているわけじゃねぇ。()()()()()()()……!」

 

 

ヴォーラスは、己の熱を感知しようとする。

 

だが、それすらも夕の炎に同化し、境界を曖昧にされていた。

 

 

「視覚も、熱感も、魔力の流れも……“俺の目”が、通らねぇ……!」

 

 

ヴォーラスは苛立っているのか、表情が厳しくなっている。

 

だがその内側から、別の感情が浮かび上がっているのは気の所為か?

 

 

「クク……ああ、そうかよ。いいぜ、ヒエン・オオゾラ……」

 

 

ヴォーラスは拳をゆっくり握りしめ、静かに、しかし確かに笑った。

 

 

「ならば力でねじ伏せるだけだ。──“王者”の力でな……!」

 

 

だが、その瞬間。

 

ヴォーラスの右腕に集められた魔力が、ふっと揺らぎ、掻き消えた。

 

 

「……っ!? ……今、俺の魔力が……」

 

 

気づけばリングの中に、“余剰”な魔力というものが存在していなかった。

 

どれだけ放っても、力は俺の周囲を回る流れに絡め取られ、 まるで“空気に還元”されるかのように解けていく。

 

 

「空間の魔力が……すべて、あいつの炎に馴染んでやがる……!」

 

 

重力、気流、熱圧、微細な魔力干渉すら、俺を中心に緩やかに、だが完全に“調律”されていた。

 

まるで俺の呼吸に合わせて世界が応じているかのように。

 

 

「攻撃魔法だけじゃねぇ……フィールド効果も、補助術も、まるで通らねぇ……!」

 

 

この空間において、俺の一挙手一投足が“自然の流れ”であり、 それ以外はすべて、“異物”として流し込まれるだけだった。

 

 

《零地点突破・天》

 

 

── それは“対抗”する力ではなく、“包み込んで変質させる”力。

 

そしてその支配は、静かに、だが着実に戦場全体へと広がっていた。

 

俺はゆっくりと一歩踏み出す。

 

それだけで、空気が揺れた。

 

 

「──っ!?」

 

 

ヴォーラスが咄嗟に構えるも、次の瞬間には俺は奴の背後にいた。

 

 

「なっ……!?」

 

 

奴が驚いている。

 

大方、高速移動したと思っているのだろうが、それは違う。

 

俺が空間を“押し出した”のだ。

 

俺は拳に桃色の炎を宿し、軽く振った。

 

火花一つ散らない、小さな動作。

 

だが、その拳が繰り出された瞬間、リング全体の空気が揺らぎ、 ヴォーラスの周囲に微細な火線が走った。

 

 

天上の衝撃(ヘブンリーインパクト)

 

 

夕の炎に満ちた空間が、拳の軌道に沿って共鳴し、 熱圧による衝撃を多重に重ねる“見えない追撃”を生み出す。

 

 

ヴォーラス・クリストファー

LP73000→69000→65000

 

 

「ぐっ……!? 今……何重にも……ッ」

 

 

ヴォーラスの魔眼ですら追いつけない熱圧の多重構成。

 

視覚情報が追いついた時には、既にダメージは通っていた。

 

 

「……視えねぇ……読めねぇ……!」

 

 

さらにもう一撃。

 

俺が片手を振り上げると、それに合わせてリング中央の熱気が旋回し、 まるで炎の渦が“指令に従ったように”ヴォーラスへと突き進んだ。

 

 

「これが……テメェの真価か……」

 

 

ヴォーラスが歯を食いしばりながら呟く。

 

彼の足元が焦げ付き、周囲の空間がまるで“異世界”のように色を変えていく。

 

 

「テメェ……その炎で……空間を支配してるつもりか……!!」

 

 

「つもりじゃない。してるんだよ、もう」

 

 

「……クックック」

 

 

ヴォーラスが、笑った。

 

その笑みに、敗北の色はなかった。

 

ただ一つ。

 

王者としての“覚悟”が込められていた。

 

 

「そうかよ……なら、そろそろ本気でやってやらねぇとな」

 

 

空気が震える。

 

 

「イグナイト……出力、百分率最大値……」

 

 

──その声は低く、だが絶対的だった。

 

 

 

「出力……一〇〇パーセントだッ!!」

 

 

 

《Armatura Di Fiamma Cento.》 (炎の鎧100%《アルマトゥーラ・ディ・フィアンマ・チェント》)

 

 

その瞬間、リングが、世界が、燃え上がった。

 

ヴォーラスの全身が紅蓮に包まれ、その身体が完全に炎に覆われる。

 

そのシルエットは炎の化身を思わせた。

 

 

「……こっからが本番だぜ、ヒエン・オオゾラァ!!」

 

 

直後、リング全体が悲鳴を上げた。

 

ヴォーラスの両手に集まった炎が、もはや砲撃という枠を超えていた。

 

それは大地を割り、空気を震わせる──まさしく“灼滅の爆心”。

 

 

「食らいやがれッ!!」

 

 

《Superesplosione Di Fiamma.》(炎の超爆発(スペースプロジオーネ・ディ・フィアンマ)

 

 

(これはティーダをやったときの!?)

 

 

灼熱の奔流が、《天》の空間を貫いた。

 

 

「ッ……ぐぅ……っ!!」

 

 

俺は咄嗟に夕の炎をさらに展開し、空間の魔力を強制的に制御する。

 

だが──

 

 

 

ビキッ……!

 

 

 

空間の一角に、微かな“ヒビ”が走った。

 

 

「……まさか、俺の(あまつ)が……!?」

 

 

淡い桃色の空間に、赤黒い焼け焦げのような線が生まれる。

 

魔力の循環が乱れ、わずかに熱流が制御から逸脱しはじめていた。

 

 

「ククク……完璧なもんなんて、この世に存在しねぇのさ」

 

 

ヴォーラスの声が、燃えさかる嵐の奥から響く。

 

 

「それを全部燃やし尽くす力が──王者にはあるんだからよっ!!」

 

 

「──それでも……」

 

 

炎の嵐の中、俺は静かに立っていた。

 

空間のヒビが軋み、熱が暴れようとする中で、なおも拳を握りしめる。

 

 

「それでも……俺は支配を維持する……!!」

 

 

額のピンクの炎が、再び強く燃え上がる。

 

それに応じて、乱れかけた空間の魔力が再び整列し、 “ヒビ”の周囲に新たな魔力が流れ込み始めた。

 

 

「この空間の真価は──『世界の全て』を己の手足として使役する事だからな!!」

 

 

俺は踏み込む。

 

その一歩に合わせて、空間の炎が一条の槍のように収束する。

 

 

天上の支配(ヘブンリードミニオン)!」

 

 

放たれた炎は爆熱ではなく、静かに、だが確実に世界を貫く槍だった。

 

それは熱ではなく“構造”に干渉する──まさに、《天》の空間が生み出した“概念の刃”。

 

 

ヴォーラス・クリストファー

LP65000→55000→45000

 

 

「がっ……!? な、なんだこの感触は……!?」

 

 

炎は確かに熱い。

 

だがそれ以上に、“空間そのものに杭を打ち込まれた”ような違和感がヴォーラスを襲う。

 

 

「……天は、まだ折れちゃいねぇ!!」

 

 

俺の額の炎が激しく、だが、静かに燃える。

 

 

「……いいねぇ、ヒエン・オオゾラ。だったら──こっちも出し惜しみはしねぇ……!」

 

 

ヴォーラスの炎が再び荒れ狂う。

 

その熱はもはや空間ごと灼き潰す“純粋なる破壊”だった。

 

 

「全部まとめてッ! 焼き尽くしてやるッ!!」

 

 

両腕を大きく開き、二丁のイグナイトから紅蓮の魔力が空中へと放出される。

 

ヴォーラスの最大火力の砲撃魔法。

 

それは砲撃の域を超えた物だった。

 

一瞬でリング全体を真紅に染め上げ、世界を焦がす灼滅の奔流だった。

 

 

「なら、俺も……この空を極限まで……圧縮する!形態変化(カンビオフォルマ) 攻撃形態(モードアタッコ)!!」

 

 

俺は周囲の《天》を、静かに球体へと変化させていく。

 

空間そのものを折り畳み、魔力を濃縮し、“世界の膜”を作るように── 全方向から迫る灼滅の奔流に対し、“天”で撃ち返す。

 

 

 

深紅の終焉砲(カンノーネ・デッラ・フィーネ・クレミジ)ッ!!」

 

 

 

「真・天上の加速(ヘブンリーアクセル)!!」

 

 

 

二つの終極が、ぶつかり合った。

 

ヴォーラスのカンノーネ・デッラ・フィーネ・クレミジは大地を裂き、天を穿ち、 灼熱の奔流がリング全体を飲み込む。

 

そのすべてを、俺の真・ヘブンリーアクセルが包み込む。

 

 

「……ぐっ……がぁあああっ……!!」

 

 

凄まじい魔力の圧、空間を引き裂く音、 だが俺は決して倒れない。

 

 

「──いけえええぇぇっ!!」

 

 

 

空間が圧縮され、炎が螺旋を描いて反転する。

 

反転された熱が球状の結界から噴き出し、 逆流する“夕の炎”がヴォーラスへと襲いかかる。

 

 

「……ハッ、面白れぇじゃねぇか──」

 

 

ヴォーラスが最後に笑った瞬間、爆発がリング全体を包み込んだ。

 

大地が震え、観客席が光に覆われ、全てが白に染まる。

 

────静寂。

 

光が収まったとき、そこに立っていたのは、俺一人だった。

 

 

ヴォーラス・クリストファー

LP45000→0

 

 

ヒエン・オオゾラ

LP34000→1000

 

 

『試合終了ォオオッ!勝者──ヒエン選手!!優勝は彼の手に渡ったああああああ!!!』

 

 

爆発の余波が収まり、会場に静寂が降りる。

 

その中心で、俺は膝をついていた。

 

 

「……はぁ、はぁ……っ……」

 

 

限界まで張り詰めていた力が抜け、呼吸もままならない。

 

だが──確かに立っている。

 

 

「……勝ったんだな、俺……」

 

 

その瞬間、観客席から轟音のような歓声が巻き起こった。

 

 

「ヒエン君っ!!」

 

 

「ヒエンッ!!」

 

 

「「「「「やったぁあああああっ!!」」」」」

 

 

なのはが飛び跳ね、 フェイトが笑顔で叫ぶ。

 

チームヒエンの皆は、抱き合って喜んでいた。

 

そんななか、リニスがゆっくりと駆け寄ってくる。

 

 

「……リニス……見てたか……?」

 

 

「ええ。最後まで……ちゃんと見てましたよ。良く頑張りましたね」

 

 

そんな彼女に、俺は笑顔で言った。

 

 

「言われた通り……ちゃんと勝ったぜ……」

 

 

やがて、マイクを持った実況が改めて叫んだ。

 

 

『インターミドル都市本戦、全試合終了! 優勝者は──ヒエン・オオゾラ選手です!!』

 

 

スタンディングオベーションの波が、リング全体を包み込んだ。




技解説。

零地点突破・天(あまつ)

両手を三角形に構える。ヒエン自身の属性“夕”の炎を周囲に放出させて空気中の魔力を安定させ自分の魔力に近づけることで空気中の魔力を自在に操る。いわばツナの“改”が相手の死炎(力)を吸収して自分の力にするのに対してヒエンの“天”はまわりの気(力)を操作して自分の力とする。いわばヒエンの周りをヒエン専用の無限魔力機関にする魔法。これは、AMFを始めとしたフィールド系魔法に対しての効果が凄まじく、発動した瞬間にフィールド系魔法の効果が消えて使った魔力、使われるはずだった魔力が全てヒエンの支配下に置かれる。又、相手が死炎を使っていた場合も放出されたものも対象とされる。しかし、膨大なエネルギーを一身に留めるようなもののため、ヒエン自身にかかる負担は凄まじい。解除した瞬間にツナの 初めての超・死ぬ気モード解除時の全身筋肉痛の痛み+三日三晩飲まず食わず眠らずのマラソンした後の疲労感に襲われる。

以上。

では、また( `・∀・´)ノ
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