もう12月中頃ですね。
寒いよ!
超寒いよ!!
皆さんは体調崩さないように!
では、どうぞ( ゚д゚)ノ
ヒエンside
俺は今、真夜中の私立聖祥大付属小学校の校庭にいる。
なぜ俺がこんな真夜中の小学校にいるのか、それは数十分前にまで遡る。
数十分前…
俺は午後の訓練を終えた後、シャワーを浴びてからなのは達と食堂で合流し、夕御飯を食べた。その後、自分の部屋でゆっくり過ごしていたのだが…
時刻が夜の23時を回ったころ、突如クロノから念話が入った。
『ヒエン、聞こえるかヒエン?』
『どうしたんだクロノ?こんな時間に?』
『夜遅くに済まない。ジュエルシードの反応があった』
『本当か!?』
『詳しいことは後で説明する。今はメインルームまで来てくれ』
『分かった』
念話を終えた俺はすぐにセットアップし黒いジャージ姿から黒スーツ、黒い籠手のバリアジャケットへと姿を変える。
そして急いでメインルームへと向かった。
メインルームの自動扉の前に到着すると俺は勢いよく突っ込んだ。
「ジュエルシードは!?」
俺がメインルームに入るとそこにはクロノとエイミィの二名がいた。
「これを見てくれ。エイミィ」
「了解~ほいほいっと」
エイミィがある映像データをモニターに映す。
「この場所は…聖祥大付属小学校?」
そこにはなのはの通っている小学校が映っていた。
「知っているのか?」
「なのはが行ってる小学校だよ」
「「え!?」」
二人は流石に予想外だったのか、驚いている。
俺は俺でなのはであることを思い出す。
「そういえばなのはとユーノはどうしたんだ?」
「二人は寝ている。もう23時をまわっているからな。無理はさせられない」
「それもそうか…」
なのはとユーノはまだ九歳であり、子供は普通に寝ている時間帯だ。負担はかけられない。
「ヒエン」
そのときクロノが俺を呼ぶ。
「ここからジュエルシードの反応があった。君にはこのジュエルシードの回収を頼みたい」
「ああ、任せてくれ。元からそのつもりだ」
そして俺は部屋を出て転送装置へと向かった。
転送装置によって小学校前に転送された俺はさっそく校庭へと入っていく。
さすが私立なだけあって学校の中はとても綺麗であった。
俺はキョロキョロと辺りを見回す。
が、ジュエルシードらしきものは見当たらない。このままでは埒が明かないのでクロノへと念話をとばす。
『クロノ、ジュエルシードの詳細な位置はわかるか?』
『少し待ってくれ。……分かったぞ。その学校の屋上にあるようだ』
『屋上ね。了解』
俺は上を見上げる。
屋上へ行くには学校の中に入り、階段を上がらなければならない。だが中から上がっていては時間がかかりジュエルシードが暴走してしまうかもしれない……というよりぶっちゃけ面倒だ。
俺は飛翔魔法を使い、浮かび上がる。そして一気に空へとかけ上った。
ヒエンが屋上へと向かってから数秒後、彼のいた場所にある人物が訪れた。
ザッザッザッ
「今の人は……?空を飛んだ?」
「くぉん」
「え、そうなの!?急がないと大変なことになる!」
「くぉん!」
◆◆◆
俺は屋上に到着すると飛翔魔法を解除する。
辺りには複数のベンチがあり、花壇のようなものがあった。そこに綺麗に花が咲いている。
俺は魔力で視力を強化し、辺りを見回す。すると屋上の扉の上にある貯水槽に光る物体を見つけた。
すこし集中して見るとそれはジュエルシードであった。
『クロノ、ジュエルシードを見つけた』
『でかした。すぐに封印してくれ』
『了解』
俺はジュエルシードに近付き、封印しようとした。
だがそれは唐突に現れた。
「あ……ああ……ああ……」
俺の後ろからいきなり何かに苦しむような女性の声が聞こえたのだ。
俺はピタッと立ち止まる。
そしてゆっくりと背後を振り返った。
そこには四つん這いになりながらこちらをジッと見つめている…
そしてその女性を見た瞬間、全身に鳥肌が立つのを感じた。そして俺の中の超直感が最大級の警鐘をはなっている。
【速くこの場から離れろと、その女は危険だと】
全身から冷や汗が流れる。
足がガクガクと震え、やがてその震えは体全体へと及ぶ。
「ハァ…ハァ…ハァ…」
俺は一歩ずつ後ろへと下がる。
しかし女は一歩また一歩とこちらへと四つん這いに近づいてくる。
(なんだこいつは!?それにどうしてこんなにも体が震える!?)
俺は白いワンピースの女の底知れぬ迫力に飲まれる。
この女は何者なのだろう?いや、それよりも…
俺がこの屋上へ来たとき人の気配は感じなかった。それは屋上へついたときに確認済みだ。それに俺のすぐ後ろは手摺であるため人の隠れるスペースなどありはしない。
この状況では…いきなりその場に現れたとしか言いようがなかった。
その間にも女は、四つん這いのままゆっくりとこちらへと近付いてくる。その顔はまるでこちらに恨みがあるかのようにジッと睨んでいる。
俺はひとまず撤退するために震える足を無理矢理動かし、屋上のドアへ向かおうとしたところ…
キイイイイイ………
なぜかドアが勝手に開く。
そこから…
ヒタヒタヒタ
同じく
「なんなんだ一体!?」
俺は急に現れた女二人に驚いて声を荒げる。
『ヒエンどうかしたのか?急に動かなくなったみたいだが…』
そのときクロノから念話が届く。
俺は念話で話すのも忘れて焦るような声で話す。
「クロノ!今、ジュエルシードを封印しようとしたら女が急に二人現れた!」
『何!?こちらには何も映っていないが…』
「なんだって!?」
何も映っていない!?
バカな!?
現に今、
しかし二人の女は徐々にではあるが、ゆっくりとこちらへと近付いている。
このままではまずい。
何がまずいかは俺自身も分からないが、良いことではないのは確かだ。
しかし何かしなければと頭では分かっていても体の震えが止まらず、行動に移せない。
俺は逃げるように屋上の真ん中へと後退する。しかし手摺まで後退してしまうことでそれ以上、後ろに下がることが出来なくなってしまう。
俺は二人の女を交互に見る。
四つん這いの女は「ああ……ああ」と呟きながらこちらに近付き、長髪の女は黙ったままゆっくりとこちらへと近付いてくる。
(どうする!?どうすればいい!?)
急な出来事に焦り、思考がまともに働かない。その事が悪循環に陥らせ、更に焦る。
俺が思考停止の状態に陥っていると…
「ガアアアァァァ!!!!」
突然、肩に現れた相棒が屋上に響くような咆哮をあげた。
そしてその咆哮を聞いたとき、俺は己の中にあった恐怖心や焦り、不安感などが消えていることに気付いた。
「相棒…」
「ガウガウ!」
しっかりしろ…ね。
そうだよな。
イレギュラーなんていつものことだもんな。
「サンキュー相棒。落ち着いたよ」
「ガオ♪」
相棒の調和の咆哮のおかげで落ち着いた俺は冷静になることができた。そして反撃を開始しようとしたとき…
バン!
「大丈夫ですか!?」
「くぉん!」
突然、屋上のドアから巫女服を着た女性と、子狐が現れるのだった。
vivid strikeでリンネとフーカの対決見てたけど完全にスポコンマンガになってましたな(゜▽゜*)