外伝書けたで候。
今回はハグプリとスタプリがちょっとだけ登場。
黒幕もついに現れます。
では、どうぞ∠( ゚д゚)/
ヒエンside
益子少年との邂逅から幾日かが過ぎた。
あれから俺と冷火はすこやか市の有名所を片っ端から回り、怪しげな場所がないか調べて回った。
だが成果はあまり
アンジェ先輩の話では、すこやか市から強いエネルギー反応があるのは確かだ。
ならそのエネルギー源が出ている所を調べればいいのではないかと思ったのだが、そう上手くはいかなかった。
アンジェ先輩に経過報告も兼ねてその事を提案したのだが、謎の干渉力が邪魔をしてエネルギー源の詳細な位置が分からないらしい。
俺達はさっそく暗礁に乗り上げてしまった。
「ううむ……これも駄目か」
俺はすこやか市全体に飛ばしていたサーチャーから送られてくる情報を見るが、特に成果は得られなかった。
苦肉の策で街全体にサーチャーをばら撒いたのだが、結果はご覧の有様である。
サーチャーを他人から見えないように極小のサイズにしつつ、一般人の私生活やプライバシーを覗き見ないように細心の注意を払っている。
いやだってこれ、バレたら普通に犯罪物だからね?
だがここまでしても何も分からなかった。
「ここまで調べても何も出ないなんて……いくらなんでもおかしい」
俺はすこやか市全体の地図データを広げる。
そこには赤いバッテン印がいくつもあった。
「各所の有名所や観光地、人の集まりそうな所はほぼ全て回った。だが怪しい所は特になかった」
俺は分析していく。
「だとすれば住宅街、人の生活圏内で活動してると思ってここ数日温泉街を中心に監視してみたけど、怪しい動きをしている人物や不審者等も特になし」
俺は小さな赤いバッテン印をつけていく。
「あとは人気のない場所·建物に限られるけど、そこらへんも地図に載ってる場所はサーチャーを飛ばして既に確認済み」
気付けば地図は印だらけになっていた。
「それでも何も分からなかった」
俺は考える。
「何か見落としていることが絶対にあるはずだ……」
思考する。
「そもそもなぜ時間のループなんて起こしてる?」
分析する。
「考えられる要因とすれば、そのまま時間が過ぎ去ると、この出来事を起こしている奴にとって都合の悪い事が起こるから?」
考察する。
「ならその都合の悪い事とは一体なんだ?」
だがそれ以上は何も思い付かなかった。
「ぐああああ〜分かんねえぇ〜」
俺はボスンと布団に寝転がる。
「はぁ……これからどうすっかなあ」
正直、調べ尽くした感は否めない。
これ以上は何か直接的な事でも起きない限り、動きようがない。
「いっそのこと時間のループが起きるまで待ってみるか?」
何気なく呟いてみるが、ふと気付く。
「いや、待て。その方法……ありかもしれない……」
時間をループさせるのだ。
だとしたら、そのとき発生するエネルギー量は相当なもののはず。
その際に、エネルギーの発生源を特定することができれば、この出来事を引き起こしている黒幕に一気に近付けるかもしれない。
「これ以上は思いつかないし、そろそろ寝るか」
時刻は12時を回っていた。
隣を見ると冷火がもう寝ていたので、電気を消して寝ることにした。
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翌朝、6時に目が覚めたのでいつもの如く浜辺に行き、柔軟とストレッチを済ませてから組手を行う。
今日は気分が乗っていたので三本した。
三本とも俺が勝ったが、段々と冷火の動きも良くなっている。
冷火も超直感の恩恵はあるのか、基本的に彼女との組手は読み合いのようになる。
だがそういった読み合いはまだ俺の方に一日の長があるため、基本的には俺の方が有利である。
冷火はムスッとしながら、いじける。
「また敗けました」
「いや、そんな簡単に勝たれたら俺の立つ瀬ないんだけど」
冷火と話しながらスポーツドリンクを飲む。
そしてチラ見しながら、
(目立ってるな……)
俺達がここで朝早くに組手をするようになって五日目になるが、見物人のような人達をチラホラと見るようになった。
噂にでもなっているのだろう。
特に若い学生などが多い。
中には
その中に
正直なことを言うと、自分でもかなりの使い手であると自負している。
特に同い年の奴らになんぞ、負ける気なんて微塵もしない。
というかこんなにトレーニングしているのだ。
少しくらい自信持ったっていいじゃない。
タマには調子に乗りたい(迫真。
すると冷火が休んだからか、いつの間にか本調子に戻っていた。
「そろそろ戻りましょうお兄様」
「そういえば今日なんかあったっけ?」
冷火が呆れたように返す。
「忘れたんですか?今日はのどかさん達の勉強を見てあげる約束してたじゃないですか」
「あ、そういえばそうだった」
ここ数日のどか達にはすこやか市の案内を頼んでいたため、そのお礼として勉強を見ることになっていたのだ。
今年から受験生である彼女達は日々勉強を頑張っている。
あ、そういえば俺も受験生やん。
まあ、なんとかなるっしょ(楽観。
それよりも俺としては一つ気になることがあるのだ。
「なあ冷火、俺、最近のどかに避けられてる気がするんだけど……気のせいか?」
俺の質問に冷火は首を傾げる。
「そうですか?うーん……そう言われてみれば、お兄様と話すときはどこかぎこちないような……」
「やっぱり避けられてる?でも変なことした覚え一切ないんだけど」
「気のせいでは?避けてるなら、そもそもすこやか市の案内なんて買ってでてくれないと思いますが……」
「うーむ……気にしすぎか?」
だってなんか妙に目合わせてくれないし、目合ったと思ったら急にワタワタし始めて顔赤くなるし……気になってジーッと見てたら、終いにはなんでか気絶するし。
その出来事のせいで、ちゆとひなたからは「のどか(っち)をこれ以上刺激しないで(下さい)!」と怒られるし。
え?
俺、なんかやっちゃいました?(切実。
そんなことを考えながら旅館へと戻った。
とりあえず、今日はのどかを刺激させないように程々に頑張ろうと思います(棒読み。
ヒエンside end
◆◆◆
第三者side
すこやか駅から大きなリュックを背負った小柄な少女が出てくる。
少女、野乃はなは元気よく腕を上げて、気持ち良さそうに叫ぶ。
「うーん、空気が気持ちいい!」
その後に続くように
「きもちいい〜きもちいい〜」
はなの言葉に続けるようにハリーに抱かれている赤ん坊、はぐたんが笑顔で喋る。
「良い街ね」
「……ちょっと遠かったけどね」
さあやとほまれも話す。
ほまれに関しては、早起きは苦手なのか眠そうだ。
「この先に行けば足湯があるのですかルールー?」
「はい、計算上あと五分でつきます」
えみるとルールーの会話を聞きながらハリーもその後ろを歩いていく。
すこやか市の温泉を『一日で五ヶ所クリア』なるミッションを遂行するためにやってきたHUGっと!プリキュア御一行。
一同はまず一軒目の温泉宿を目指して歩く。
しばらく歩いていると海が見えてきた。
「うわぁ!皆みてみて!海だよ!おっきいよ!!」
はながはしゃぐ。
「うーみ!うーみ!」
はなの後に続くように、はぐたんのテンションも上がっていく。
「もうはな先輩……そんなにはしゃぐと危ないのです」
「私そんなに子供っぽい!?めちょっく!!」
そんなはしゃぐ先輩はなを、後輩のえみるが注意する。
その様子を他の者達は苦笑いしながら見ていた。
するとハリーがあることに気付く。
「こんな朝っぱらから浜辺に人がおる?珍しいなあ……」
「本当だ」
「何してるのかな?」
ハリーの言葉に釣られて一同も浜辺の方を見る。
そこには一組の男女が向かい合っていた。
一人は黒いジャージを着た高校生くらいの少年で、もう一人は白いジャージを着た小柄な少女であった。
すると一同は目を見開く。
なんと二人は戦い始めたのだ。
それを見たはなは焦る。
「ど、どうしよう!?ケンカしてるよ!?今すぐ止めないと!!」
「待て待て待て!よう見てみい!あれはケンカとちゃう!組手や!!」
「へ?組手??」
だがハリーが止めたことで事なきを得る。
はなは言われた通り、よく見てみる。
すると両者共に武術の有段者なのか、互いに素早く動き回り、戦っていた。
少年は少女の攻撃を的確に防ぎながら攻撃し、少女は少年の攻撃を華麗に受け流しながら攻撃する。
それは一種の演舞のようにも思え、はな達はしばらく目が離せないでいた。
そんななかルールーだけは、少年を見つめて考えていた。
(あの少年……どこか見覚えが……)
少年の姿になぜか見覚えがあったからだ。
ルールーは自身の記憶媒体から過去のデータを調べる。
彼女はアンドロイドのため、そのような事も可能なのだ。
(記録データを参照……該当データなし。もっと遡らないとダメなようです)
ルールーはひとまず少年のことは頭の片隅に置いておき、自身の目的を優先することにした。
「皆さん、先を急がないと今日中に温泉を五ヶ所回れる確率6.5%です」
一同はその言葉に苦笑いしながら先を急ぐのだった。
________
______
____
その十数分後……
同じくすこやか駅から出てきた一人の少女がいた。
「キラやば〜っ!」
テンション高くやってきた少女の名は
今日はすこやか市のキャンプ場に天体観測でやってきたのだ。
「フワ〜」
彼女の腕の中にいる小さなユニコーンも興奮しているのか元気よく鳴く。
このユニコーンの名はフワ。
宇宙からやってきた妖精である。
ちなみに本名はスペガサッス・プララン・モフーピット・プリンセウィンクという。
そしてその後に続くようにひかるの仲間である
この五人がスター☆トゥインクルプリキュアである。
「ひかる!そんなに急がなくても星は逃げないルン!!」
「今はまだ朝でプルンス」
ララの言葉に被せるようにツッコミを入れるスライムもといプルンス。
ララは宇宙人で、プルンスもフワと同じく宇宙妖精の一人である。
プルンスはララの背中に張り付きながらリュックのように擬態しているため、他の人間達からはバレていない。
「まあまあ二人とも落ち着いて」
「まだ早いですし、近所迷惑にもなりますから、できるだけ声は抑えめにして下さいね」
そんな年下の少女達を纒めるのは一つ上の先輩であるえれなと、まどかである。
「……朝から元気だこと」
ユニはその様子を一歩離れた所で見ていた。
ちなみにユニもララと同じく宇宙人である。
そして五人と二匹は歩いていく。
最初の目的地はすこやか展望台だ。
歩くこと数分後、海が見えてくる。
テンションが上がるひかる、ララ、フワであったが突如驚き声をあげる。
「え!すご〜い!キラやば〜!!」
「オヨッ!?」
「フワ〜!」
三人の視線の先には浜辺で組手を行っている一組の男女がいたからだ。
その組手は演舞のように美しく、見る物全てを引き寄せるような何かがあった。
見とれる三人。
その後に遅れてえれな、まどか、ユニがやって来る。
「へぇ。凄いね」
「どちらの方もかなりの使い手ですね……」
「地球人にしては中々やるじゃない」
しばらく組手を見ることにしたのか一同は止まる。
まどかは一人考える。
(あれほどの使い手であれば、主だった大会で一度は姿を見たことがあると思うのですが……どちらも見たことがありませんね)
まどかは二人を観察する。
(男性の方は見たところ太極拳の使い手でしょうか?攻撃技は空手と柔術、それ以外もありそうですね。女性の方はカンフー主体の……あの舞うような動きはなんの武術でしょうか?)
「……まどか!まどか!」
「っはい!?」
えれなに呼ばれて、まどかは驚く。
すると皆が心配そうに見つめていた。
「大丈夫?どこか具合悪いの?」
「いえ、少し考え事をしていただけです。ご心配おかけして申し訳ありません」
「そっか、なら良かった。組手も終わったみたいだし、私達もそろそろ行かない?」
「そうね。いつまでもここでジッとしていても仕方ないし」
えれなの提案にユニが乗っかる。
すると場の空気を入れ換えるようにひかるが叫んだ。
「それじゃ気を取り直して、すこやか展望台に出発〜!!」
一同は歩き出す。
だがこのときの彼女達はまだ知らなかった。
数時間後、先程の少年少女と意外な形で再会することになろうとは……。
第三者side end
◆◆◆
ヒエンside
俺は旅館に戻ってから朝食をいただき、部屋でゆっくり過ごしていた。
冷火から聞いたのだが、のどか達の勉強会はひなたの家で8:30からするとのこと。
早くね?と思ったが、午前中に終わらせて午後から花見をするらしい。
その中に俺と冷火も当然の如く混ざっていることから、完全に身内扱いである。
まだ知り合って五日しか経ってないはずなんだけどなあ(困惑。
どうしてこうなった?
というか現役女子中学生の部屋に入るって男子高校生にはハードル高すぎるからね?
ひなたのお姉さん:めいさんのやってるカフェワゴンに何回か通ったのもあって顔見知りになったけど、やっぱりそれとこれは別な気がする。
しかもひなたには、お兄さん:ようたさんもいるから、俺としては余計気まずい。
ちなみにようたさん、動物病院の獣医さんです。
お父さんのてるひこさんに至っては、さらにその上の院長です。
エリート一家マジパネェっす。
母親のことが気になったが、超直感の警鐘ベルが鳴り響いたので聞かないでおく。
これ、近い内にのどかの家にも遊びに行くことになってるんだよなあ。
手土産とか用意した方がいいのだろうか?
と、テレビを見ながら悩んでいると……
「お兄様、そろそろひなたさんの家に行きましょうか」
「うぃー」
時間になったのでひなたの家に行くことに。
そして移動しようとしたとき……
目の前に突然、桜の花弁が現れる。
「え?なにこれ??」
その瞬間、超直感が警鐘を放つ。
俺は咄嗟に冷火の手を引き、部屋から出ようとしたのだが遅かった。
次の瞬間、それは穴となり、俺達を吸い込み始めたのだから。
「何事〜!?」
「お兄様!?」
そして俺と冷火はその穴に吸い込まれてしまった。
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「うわ!?」
「きゃ!?」
穴に吸い込まれた俺達は放り出される。
「いってぇ〜……ここは?」
俺は周りを見渡す。
そこは桜の花が咲き乱れており、幻想的な風景を醸し出していた。
さらに見渡すと遊具がそこかしこにある。
そして奥の方にある建物を見つける。
「学校……か?」
すると冷火も起き上がってきた。
「あいたたたた……お兄様大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だ。それより冷火、ここ見てみろ」
「ここは小学校……でしょうか?」
「どこだろうなここ?」
イリヤ達の時みたいに、いきなり異世界って訳ではないだろうけど。
「ミラ〜!!」
「あだっ」
そのとき俺の頭目掛けて何かが飛んできた。
「ミ、ミラ〜!」
俺にぶつかってきた何かに目を向けると空中に小さなピンク色の妖精がいた。
その子は水色のワンピースのような服を着て、麦わら帽子のようなものを被った小さな手のひらサイズの妖精であった。
「妖精?」
「ミラミラ〜」
するとその妖精は俺に頭を下げて謝ってくる。
良い子なのかもしれない。
俺も頭を下げる。
「あ、こっちもボーッとしててごめん」
「大丈夫ですか二人とも?」
「俺は大丈夫だ」
「ミラ!」
「それなら良かったです。それよりも貴女は一体……」
そのとき……
「「「「「「チクタク!」」」」」」
空から突然、時計の模様が現れ、そこからモンスターらしき奴らが出てきた。
「ミラミラ!ミラミラミラーーー!!!!」
すると妖精が慌ただしく反応する。
まるで俺達に逃げろと言っているかのようだ。
「もしかしてあいつらに追われてるのか?」
「ミラッ!」
勢いよく頷く。
なるほど。
とりあえずまずは、あいつらをぶっ飛ばしてからどうするか考えるか。
「いくぞ冷火」
「はい、お兄様」
そして俺達は妖精を守るように奴らに立ち塞がる。
「「セットアップ」」
俺はスピリットフォーム改になると同時に死ぬ気モードに、冷火はプリキュアフォーム改に換装すると構える。
「ミラ!?ミラミラミラ〜!!」
俺達の様子を見た妖精の目が輝く。
なんだか反応がのどかを連想させる。
「出てこい相棒」
「ガァウ!」
俺は心の中から相棒の分身体を召喚すると指示を出す。
「その子を背中に乗せて守れ」
「ガゥ!」
「ミラ?ミラミラ!!」
「いい子だ」
妖精は俺の言葉の意味が分かったのか相棒の背中に乗る。
そして相棒は俺の頭の上に乗っかった。
「おい」
「ガゥガゥ!」
「ここが一番安全ね。へいへい。がんばりますよ。それじゃ振り落とされないようにしっかり捕まってろよ、お二人さん」
「ガゥ!」
「ミラ!」
見ればモンスターは六体いた。
赤·青·緑·黒·紫·水色であり、男女の特徴を持っていると思えば、太かったり細かったり、筋肉質であったり。
大きかったり、小さかったり。
時計を模したような顔が似ていること以外はバラバラであった。
「冷火、まずはあのモンスター達を無力化するぞ」
「了解です」
すると冷火は右手をグーに、左手をパーにして両手を合わせる。
冷火の氷結魔法が発動する。
「いきます!
地面から大量の鋭い氷が隆起する。
そもそも冷火の扱う氷結魔法は、フェアリーテイルに登場する魔法を参考にしている。
ほら、あっちも魔法使うし、魔導
「「「「「「チクタク!?」」」」」」
モンスター達は攻撃を食らい吹き飛んでいく。
それを見た俺はグローブから炎を噴射し、勢いよく近付くと、モンスター達を一体毎に高速で殴り飛ばす。
「アイスメイク……
そして冷火は両手に展開した氷の円盤を投げつけ、モンスター達へ追撃をかける。
ご丁寧に遠隔操作までして。
我が妹ながら、なかなかえげつない攻撃をするものだ。
そのまま四体撃破する。
「「チクタク!!」」
すると攻撃をかわしていた二体のモンスターがこちらに襲いかかってくるが……
「遅い……ヒートカノン」
近付いて来たところを、両手からの零距離の炎の銃弾で吹き飛ばした。
「「「「「「チク……タ……ク」」」」」」
モンスター達はあっという間に動かなくなった。
俺と冷火は顔を見合わせる。
「なんというか、歯応えのない奴らだな」
「弱すぎます」
俺と冷火の言葉に妖精が驚く。
「ミラ!?ミラミーラ!ミラミラ!!」
「ごめん、何言ってるかサッパリなんだが」
「ガゥ〜」
すると相棒が代わりに伝えてくれる。
え、相棒……この子の言葉分かるの?
「なになに……『あいつらは弱くない。貴方達が色々とおかしいだけ!』って。そんな失敬な」
「ミラ!ミラミラ!!」
「ガゥ」
「『でも貴方達なら
「ようやく見つけましたよミラクルン……」
そのとき一つの声が聞こえた。
「冷火」
「はい、分かってます」
俺と冷火が視線を向けると空中に浮いている一人の男性がいた。
その男性は、白色の長髪に色白の肌、額には奇っ怪な模様が施され、白を基調としたマント付きの衣装を着用していた。
明らかに人間ではない。
その証拠にこの男からは
「灯台もと暗しとはよく言ったものです。まさかここに居たとは。探しましたよ、ミラクルン」
「ミ、ミラ〜」
ミラクルンとはこの妖精のことだろう。
その証拠に名を呼ばれたミラクルンは少し緊張しているようだ。
男は今度は俺達の方へと視線を向けた。
「私の使役モンスターがやられているとは……これをやったのは貴方々ですか?」
男がこちらに話しかけてきたので、俺は答える。
「そうだと言ったら?」
「……悪いことは言いません。ミラクルンをこちらに引き渡し、今すぐここから立ち去りなさい。それで私の使役モンスターへの件はチャラにしましょう」
要はこの男は俺達を見逃すと言っているのだ。
その代わり、ミラクルンをこいつに引き渡さねばならないが。
俺はミラクルンに視線を向ける。
「ミ、ミラ〜……」
ミラクルンは怯えた表情でこちらを見る。
こんな小さな子に泣きそうな顔で見られると罪悪感が半端ない。
よって俺の返答は既に決まっていた。
「断る」
「……なぜミラクルンに加担するんです?そんなことをしても貴方々になんの得もありはしないと言うのに」
「別にそんな深い意味なんてないさ。ただ一つだけ言えることがあるとすれば……今ここでこの子を、ミラクルンを見捨てたら、俺はきっと後悔する」
そして俺は大声で自らの決意を語った。
「だから助ける!俺が俺であるために!!」
すると男は鬱陶しそうな声音で言った。
「そうですか。なら、その力……一体どれほどのものか見せてもらいましょう」
男は倒れているモンスター達に手をかざす。
その直後、モンスター達に闇のオーラが纏うと、身体が宙へと浮かぶ。
すると赤と黒、緑と青、紫と水色、それぞれのモンスター達が合体した。
「六体いたモンスターが三体になった……」
「まさにパワーアップという訳ですか」
俺と冷火は構える。
「気合い入れろよ冷火。恐らくあいつがこのループを引き起こしてる張本人だ」
「大丈夫です。油断できそうな相手ではなさそうですので」
そして俺達は激突した。
次回は合体モンスター達との戦闘します。
エヴァンゲリオンとプリキュアの映画見てきました。
プリキュアのパンフレットは買えたけど、エヴァンゲリオンは買えなかったゼorz
では、また∠(`・ω・´)