大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうもΣ(゚Д゚)

外伝続き書けたで候。

では、どうぞ∠( ゚д゚)/


とある魔導の氷凍炎焔(アイスフレイム)

ヒエンside

 

 

 

結局、その日は帰還を断念する事になった。

 

今は情報が少なすぎる。

 

俺達は一旦ロンドン市内へ戻り、今後について話し合う事にした。

 

 

「しかし困ったわね」

 

 

アリアがため息を吐く。

 

 

「まさか帰れなくなるなんて思わなかったわ」

 

 

「私もだよ……」

 

 

ロッテも珍しく弱気な声を出した。

 

二人の気持ちはよく分かる。

 

突然知らない世界へ飛ばされて……家族もいない……知り合いもいない……頼れる場所もない。

 

不安にならない方がおかしい。

 

 

「でもまあ、何とかなるだろ」

 

 

「その根拠のない自信はどこから来るのよ?」

 

 

「経験則」

 

 

「説得力あるのが腹立つわね……」

 

 

アリアが呆れたように言う。

 

実際、俺は今まで何度も異世界なり、並行世界へ飛ばされている。

 

プリズマ☆イリヤに、ハートキャッチプリキュア、そして戦姫絶唱シンフォギア。

 

毎回何だかんだで帰ってこれた。

 

今回も何とかなるだろう……多分……きっと……恐らく。

 

 

「最後の方で自信なくなってない?」

 

 

「気のせいだ」

 

 

その時だった。

 

 

「見つけました」

 

 

聞き覚えのある声がした。

 

俺達は反射的に振り返る。

 

そこに立っていたのは……

 

 

「またお前か」

 

 

「また私です」

 

 

天草式十字凄教の五和だった。

 

 

「……」

 

 

「……」

 

 

しばし見つめ合う。

 

すると、五和は小さくため息を吐いた。

 

 

「安心してください。今回は私一人だけです」

 

 

「本当か?」

 

 

「本当です」

 

 

俺は周囲の気配を探る。

 

 

「本当だ……」

 

 

少なくとも前回のような包囲網は敷かれていなかった。

 

 

「話を聞かせて貰えませんか?」

 

 

五和が真っ直ぐこちらを見る。

 

その瞳に敵意はない。

 

純粋な警戒と好奇心だけだ。

 

俺は少し考える。

 

ここで逃げる事も出来る。

 

だが、情報が欲しいのも事実だった。

 

 

「……条件付きだ」

 

 

「条件?」

 

 

「ああ」

 

 

俺は立ち上がる。

 

 

「俺達も質問する」

 

 

「構いません」

 

 

五和は即答した。

 

どうやら本当に話し合うつもりらしい。

 

 

「まず一つ」

 

 

五和が真っ先に聞いてきた。

 

 

「貴方達の力は何なんですか?」

 

 

やっぱりそこか。

 

俺は内心苦笑する。

 

そして前もって考えていた答えを口にした。

 

 

「生まれ持っての能力だ」

 

 

「……もしかして原石ですか?」

 

 

五和が首を傾げる。

 

 

「多分、その原石ってやつだ」

 

 

ここは適当に合わせておく。

 

 

「学園都市の能力者と同じですか?」

 

 

「似たようなもんだ」

 

 

ここも適当に合わせておく。

 

 

『ヒエン、あんた適当に言ってるでしょ?』

 

 

『息を吸うように自然と嘘ついてるね』

 

 

リーゼ姉妹からジト目と呆れたような念話が届く。

 

だまらっしゃい。

 

それに完全な嘘でもない。

 

実際、死ぬ気の炎も魔法も俺にとっては生まれつきみたいなものだ。

 

 

「なるほど……」

 

 

五和は考え込む。

 

どうやら納得したらしい。

 

禁書世界では原石という便利な前例がある。

 

説明する手間が省けるのはありがたい。

 

 

「そういえば……」

 

 

俺は気になっていた事を聞く。

 

 

「原石って珍しいのか?」

 

 

「かなり珍しいですね」

 

 

五和は即答した。

 

 

「能力者の大半は学園都市で開発された人工的な超能力者です」

 

 

「へぇ」

 

 

「原石は生まれつき能力を持つ人間ですので、人数も少ないと聞いています」

 

 

なるほど。

 

原作知識通りか。

 

 

「ちなみにこの二人も多分その原石だぞ?」

 

 

「なるほど……」

 

 

『ちょっと……大丈夫なの?』

 

 

『大丈夫だ。そうしとけば魔法を堂々と使っても問題ないだろ?』

 

 

『それは確かにそうだけど……』

 

 

アリアから念話でお小言をもらうが、これは彼女達のためでもある。

 

リーゼ姉妹も原石という事にしておけば、もしもの時は十全に力を振るえるしな。

 

するとロッテが手を挙げた。

 

 

「質問」

 

 

「なんでしょう?」

 

 

「さっきから学園都市って言ってるけど何?」

 

 

おっと、それは俺も聞きたかった。

 

いや知ってるけど。

 

知ってるけど、今は知らない体でいこう。

 

 

「学園都市とは日本に存在する巨大都市です」

 

 

五和が説明を始める。

 

 

「人口は二百三十万人程、その約八割が学生です。科学技術は外界より二十年から三十年進んでいるとも言われています」

 

 

アリアとロッテが目を丸くした。

 

まあ無理もない。

 

俺も初めて原作を読んだ時は驚いた。

 

 

「学生だけでそんなにいるの?」

 

 

「なんなの、その学園国家……」

 

 

アリアとロッテは若干引いていた。

 

俺も改めて聞くと大概だと思う。

 

 

「そして能力者開発の中心地でもあります」

 

 

「能力者ねぇ」

 

 

ロッテが呟く。

 

 

「ヒエンみたいなのがいっぱいいるの?」

 

 

「いや、それはないと思う」

 

 

思わずツッコミを入れてしまった。

 

死ぬ気の炎持ちが大量発生していたら、色々と大変だ。

 

 

「能力の種類は様々です」

 

 

五和が補足する。

 

 

「発火能力や発電能力、念動力などですね」

 

 

「へぇ」

 

 

ロッテが感心したように頷く。

 

すると……

 

 

「ん?」

 

 

 

ピクリ。

 

 

 

超直感が反応した。

 

学園都市。

 

その単語が出る度に微かに()()に反応している。

 

偶然じゃない。

 

間違いなく何かある。

 

 

「どうかしましたか?」

 

 

五和が俺を見る。

 

どうやら顔に出ていたらしい。

 

 

「いや」

 

 

俺は少し考える。

 

そして聞いてみる事にした。

 

 

「その学園都市ってさ、今何かあるのか?」

 

 

「何か、ですか?」

 

 

「ああ」

 

 

五和は少し考えた後。

 

 

「ああ、そういえば……」

 

 

何かを思い出したように頷く。

 

 

「もうすぐ大覇星祭ですね」

 

 

来た。

 

思わず表情が動きそうになる。

 

危ない危ない。

 

ここで反応したら怪しまれる。

 

 

「大覇星祭?」

 

 

アリアが首を傾げる。

 

 

「学園都市最大規模の体育祭です」

 

 

五和が説明する。

 

 

「能力者達が競技を行う大規模な催しですね」

 

 

「へぇ」

 

 

アリアが感心したように頷く。

 

 

「ちょっと面白そうじゃない」

 

 

「確かに」

 

 

ロッテも同意する。

 

その時だった。

 

 

 

ピクリ。

 

 

 

今までで一番強く超直感が反応した。

 

東。

 

遥か東。

 

日本。

 

そして学園都市。

 

まるで、そこへ来いとでも言うように。

 

 

「……」

 

 

俺は黙り込む。

 

偶然にしては出来過ぎている。

 

だが、今の俺達には情報が必要だ。

 

そして、学園都市には何かがある。

 

そんな確信だけがあった。

 

 

「五和」

 

 

「はい?」

 

 

俺は彼女を見る。

 

 

「学園都市について、もう少し詳しく聞かせてくれないか?」

 

 

俺がそう言うと、五和は少し驚いたような顔をした。

 

だがすぐに表情を戻す。

 

 

「構いませんが……そんなに気になるんですか?」

 

 

「まあな」

 

 

俺は曖昧に答える。

 

正直なところ、気になるどころの話じゃない。

 

なんせ学園都市である。

 

俺の前世の青春の一部と言っても過言ではない。

 

だが今は知らない振りをしておく。

 

 

「先程も言いましたが、学園都市は能力開発を目的とした巨大都市です」

 

 

五和が説明を続ける。

 

 

「能力者の研究施設も数多く存在しています」

 

 

「研究施設か」

 

 

「はい」

 

 

そこで五和は少し考え込む。

 

そして……

 

 

「原石について調べたいのであれば、学園都市以上の場所はないと思います」

 

 

「……なるほど」

 

 

確かに理屈は通っている。

 

俺達はこの世界の事を知らない。

 

原石についても知らない。

 

情報が欲しいなら学園都市は最適解だろう。

 

するとアリアが口を開いた。

 

 

「でも日本なんでしょ?」

 

 

「ああ」

 

 

「遠くない?」

 

 

ごもっともである。

 

ロンドンから日本。

 

普通に考えて遠い。

 

かなり遠い。

 

いや、ぶっちゃけ転送魔法使えばすぐだけどね?

 

 

「それについては問題ありません」

 

 

すると、五和が言った。

 

 

「移動手段なら用意出来ます」

 

 

「……マジ?」

 

 

思わず聞き返した。

 

用意出来る?

 

そんな簡単に?

 

 

「上の判断です」

 

 

「上?」

 

 

「はい」

 

 

五和が頷く。

 

 

「貴方達は危険人物ではない可能性が高いと判断されました」

 

 

「へぇ」

 

 

「その代わり、もう少し詳しく調べる必要があるとも」

 

 

そりゃそうだ。

 

突然現れた身元不明の三人組である。

 

俺が向こうの立場でも調べる。

 

むしろ調べない方がおかしい。

 

 

「だから保護と観察を兼ねている訳か」

 

 

俺がそう言うと、五和は少しだけ苦笑した。

 

 

「否定はしません」

 

 

正直でよろしい。

 

むしろ好感が持てる。

 

 

「で?」

 

 

俺は続きを促した。

 

 

「具体的には?」

 

 

「日本へ同行して頂きます」

 

 

五和が答える。

 

 

「学園都市についても、向こうで情報を集めた方が早いでしょう」

 

 

「なるほど」

 

 

俺は腕を組む。

 

悪くない話だ。

 

いや、かなり良い話だ。

 

今の俺達には情報も身分もない。

 

その状態で動くよりは、案内役がいた方が遥かに楽である。

 

 

「どうする?」

 

 

アリアが聞く。

 

 

「私は賛成」

 

 

ロッテも続く。

 

 

「私も」

 

 

二対一。

 

いや、そもそも俺も反対ではない。

 

むしろ超直感が反応している以上、行くべきなのだろう。

 

 

「分かった」

 

 

俺は頷いた。

 

 

「世話になる」

 

 

その言葉に五和が僅かに安堵した表情を見せる。

 

どうやら断られる可能性も考えていたらしい。

 

 

「ありがとうございます」

 

 

そう言って頭を下げる。

 

本当に真面目な子だな。

 

すると……

 

 

 

グゥゥゥゥゥゥ……。

 

 

 

静かな公園に聞き覚えのある音が響いた。

 

全員の視線が一斉に集まる。

 

 

「……」

 

 

「……」

 

 

「……」

 

 

ロッテだった。

 

本人は顔を真っ赤にして固まっている。

 

数秒後……

 

 

「見るなー!!」

 

 

ロッテの叫び声が公園に響いた。

 

俺とアリアは吹き出し、五和は必死に笑いを堪えていた。

 

張り詰めていた空気が少しだけ和らぐ。

 

俺は空を見上げた。

 

帰れない。

 

原因も分からない。

 

先も見えない。

 

だが、少なくとも進むべき方向だけは見えてきた。

 

学園都市。

 

そこに何があるのかは分からない。

 

だが超直感は告げている。

 

行け、と。

 

俺は小さく息を吐いた。

 

 

「さて」

 

 

そして立ち上がる。

 

 

「夕飯に行くか」

 

 

気付けばこちらの世界に飛ばされてから数時間ばかりが過ぎていた。

 

道理で腹が減る筈である。

 

 

「賛成」

 

 

「大賛成!」

 

 

ロッテが勢いよく手を挙げる。

 

さっきまで恥ずかしがっていたくせに現金な奴である。

 

 

「オススメのお店がありますよ?」

 

 

そんなこんなで俺達は五和行きつけのお店に行くこととなったのであった。

 

ちなみにお金は並行世界でも使えた。

 

正直、一番安心した。




なんか筆が乗るのでまた書けたら今日中に投稿しやす。

では、また( `・∀・´)ノ
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