大空の炎の力を操る転生者   作:Gussan0

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どうも(゜▽゜*)

ゴールデンなウィークもついに終わっちゃいましたね。

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第八十三話 向き合う親子

ヒエンside

 

 

 

ビッグバンアクセルの攻撃の余波で大爆発が起こる。その爆発の中心にいた俺とプレシアは吹き飛んでしまう。

 

 

「ぐ……」

 

 

爆発の衝撃で後ろへと吹き飛ばされた俺は地面をゴロゴロと転がることでようやく止まった。しかしその影響で頭に巻いていた包帯もほどけてしまい、頭から血が少し流れてしまった。

 

 

 

ガラッ……

 

 

 

物音がしたので倒れながらも首をなんとか動かすと、アリシアが入っているカプセルに手を添え、立ち上がろうとしているプレシアの姿があった。

 

アリシアの入っているカプセルは俺達の戦闘で壊れないように離れた所に置き、結界とシールドで厳重にガードしていたはずなのだが、どうやらビッグバンアクセルの衝撃で結界だけ壊れてしまい、姿が現れたようだ。

 

 

「私は……まだ……あきらめる訳にはいかない……」

 

 

プレシアのやつ……

まだ立ち上がるのか?

病気持ちで身体が弱ってるはずなのに……至近距離でビッグバンアクセルもくらってるはずなのに……本当に人間か?

 

こっちは今まで溜まってたダメージもぶり返して、なおかつプレシアに殴られて蹴られた打撲ダメージに、プラス雷を直接流されるというおまけまでいただいて……さすがにもう動けんというのに。

 

っていうか今何気なく思ったけど俺もプレシアに負けず劣らず大ダメージだなおい。

 

ああこれ……まだ死ぬ気モードのままだからやせがまんできてるけど……解除したら痛みが一気にぶり返すんだろうなぁ。イヤダイタイノヤダ。

 

 

「あと……あともう少しなのよ……アリシア」

 

 

するとプレシアはデバイスを支えにしながら、立ち上がりこちらへと視線を向けた。

 

 

「ジュエルシードを……よこしなさい……」

 

 

プレシアがゆっくりとこちらに近付いてきた。俺は心中である意味この女に尊敬を抱いていた。

 

なんという執念だろうか?

 

なんという心の強さだろうか?

 

凄まじいまでのアリシアへの()()()()()()

 

身体は限界で動くのも辛いだろうに……アリシアへの想いだけで身体を動かしていやがる。

 

願わくば、その想いをほんの少しだけでもフェイトへと向けてほしかったが。

 

そして徐々に近付いてくるプレシアに俺も動かない身体を無理矢理動かし起き上がろうとすると……

 

 

 

『終わりですよ……プレシア・テスタロッサ』

 

 

 

突如、リンディさんの声が聞こえてきた。こちらへ近付いてきていたプレシアも思わず動きを止める。

 

 

『時の庭園の駆動炉(くどうろ)もじき封印されます。あなたのもとには執務官が向かっています』

 

 

「………」

 

 

これは念話か……。

だがタイミングが良すぎる。

動けない俺の様子を見て、リンディさんが念話をいれてくれたのかもしれない。

 

おそらくアースラからサーチャーでも流して俺達の戦いを見ていたのだろう。

 

 

『忘却の都アルハザード…かの地に眠る秘術。そんなものはもうとっくの昔に失われているはずよ?今やその力は…存在するかどうかすら曖昧なただの伝承です…』

 

 

「違うわ……アルハザードは今もある。失われた道も次元の狭間に存在する…」

 

 

プレシアは口答でリンディさんへと返事をする。

 

 

『ずいぶんと分の悪い賭けだわ……。仮にその道があったとして……あなたはそこに行ってなにをする…?失った時間と犯した過ちを取り戻す?』

 

 

「………そうよ……私は取り戻す………。取り返すわ…私とアリシアの過去と未来を。取り戻すの………こんなはずじゃなかった世界の全てを…!」

 

 

『そう…。でも残念だけど……もう遅いわプレシア・テスタロッサ』

 

 

 

ドゴオッ!!

 

 

 

リンディさんが言い終わると同時に青い無力光弾が突如、俺とプレシアの間に現れた。そしてその光弾はプレシアへと向かう。

 

プレシアは()()()()()()()()()()()()と同時に障壁を展開させ、青い魔力光弾を防いだ。

 

そのとき俺は、プレシアがなぜだか驚いているような表情をしていることを見逃さなかった。

 

 

「……チェックメイトだプレシア・テスタロッサ」

 

 

するとプレシアの後方からそんな言葉が聞こえてきた。

 

そこには大変見覚えのある黒髪の幼い少年がいた。だがバリアジャケットは少し汚れており、息も僅かに上がっていた。それにケガをしているのか頭から血を流しており、左目を閉じている。

 

時空管理局執務官クロノ・ハラオウンがデバイスを構えながら立っていた。

 

クロノは倒れている俺をチラリと一瞥すると、デバイスをプレシアへと向ける。

 

 

「知らないはずがないだろう…?」

 

 

「………」

 

 

「どんな魔法を使っても……過去を取り戻すことなんかできやしない…!」

 

 

プレシアは無言でクロノを睨み付ける。

 

 

「……世界はいつだって…『こんなはずじゃない』ことばっかりだよ…ずっと昔から……いつだって誰だってそうなんだ……」

 

 

「………」

 

 

「こんなはずじゃない現実から……逃げるか立ち向かうかは個人の自由だ。だけど…自分勝手な悲しみに無関係な人間まで巻き込まんでいい権利は……どこの誰にもありはしない!」

 

 

プレシアは鋭い眼でクロノを睨み付けると、デバイスを構えた。

 

 

「いいたいことはそれだけかしら?」

 

 

こいつ……

まだ戦うつもりか!?

 

ビッグバンアクセルを至近距離で食らって立ってるだけでも奇跡なのに……それにそんな無茶をすれば……

 

 

「ゲホッ……ゲホッ……ゲホッ……」

 

 

すると突然プレシアは咳き込む。

 

ほら言わんこっちゃない!

 

俺は首を動かし視線をクロノからプレシアの手に移す。

 

その手には多量の血が……

 

 

 

()()()()()()()()

 

 

 

「は?」

 

 

俺は予想外の光景に思わず声をあげる。

 

だが事態は着々と進んでいた。

 

 

「母さん!!」

 

 

すると聞き覚えのある声が聞こてきた。

 

視線を向けると、遺跡の入り口に三人の人影の姿があった。

 

そこにはフェイト、アルフ、リニスの三人が立っていた。

 

 

 

ヒエンside end

 

◆◆◆

 

フェイトside

 

 

 

なのはとユーノの二人と別れたフェイトは、アルフ、リニスと共にプレシアの元へと走って向かっていた。

 

 

「フェイト」

 

 

そのとき隣を走っているリニスがフェイトを呼ぶ。フェイトはリニスに顔を向ける。

 

 

「ヒエンとプレシアが戦闘場所を変えたのか、移動したようです」

 

 

「どこに?」

 

 

フェイト達は現在、プレシアがいつもいる時の庭園の中央部へと向かっている。どうやらそこから移動したらしい。

 

 

「あの部屋のさらに奥……遺跡の部屋で戦っている様です」

 

 

「あの部屋かい……」

 

 

アルフはプレシアに砲撃で吹き飛ばされたことを思い出したのか、少し顔をしかめた。

 

だがフェイトは別の意味で心配していた。

 

 

「大丈夫かな?」(ボソッ)

 

 

 

「「何がですか?/何がだい?」」

 

 

フェイトは小さな声でポツリと呟いていたのだが……基本動物であるこの二人は人間よりも素で身体能力が高い。ということは体の機能も高いということで……フェイトが小さく呟いた声もこの二人には普通に聞こえていた。

 

 

「え、えっと…その…」

 

 

フェイトは聞こえていると思わなかったのか少しうろたえたが、やがて話し始めた。

 

 

「ヒエンがね……一度母さんの前でキズだらけで倒れてたことがあって……」

 

 

「「………」」

 

 

「それで気になって母さんに聞いたら殺したって言ってて……ヒエンもピクリとも動かなくて……私……それでヒエンが死んじゃったんだと思って……」

 

 

フェイトはそのときのことを思い出したのか顔を俯かせる。

 

 

「それでまたヒエンがやられてたらどうしようと思っていたのですか?」

 

 

リニスがフェイトを刺激しないように声を柔らかくして聞く。

 

 

「うん……」

 

 

フェイトがコクリと頷いた。それに対して二人は……

 

 

「「大丈夫です/大丈夫だよ」」

 

 

やけにアッサリと答えた。

 

まずはリニスが説明した。

 

 

「あの子は、私が約二年間手塩にかけてミッチリと魔法の基礎を叩き込みました。()()()()……()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

リニスの説明に二人は驚く。

 

 

「あの子は……ヒエンはかなり不器用で基礎的な魔法を覚えるのにもかなり時間がかかってしまいます。ですが……あるとき気付いたのです。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「え?それって……」

 

 

フェイトが聞き返す。

 

 

「はい。ヒエンには不得意な魔法がないということです。本人もそれは分かっていたようで、私と出会うまでは自分なりにそれとなく訓練はしていたようです。それを知った私はまず彼に基礎()()を叩き込むことにしました。それこそ……徹底的にこれでもかというほど」

 

 

リニスは思い出しながら話す。

 

 

「リンカーコアに出力リミッターはもちろんかけ、魔力運用、飛翔、索敵、捕縛、回復、魔力付与、防御、射撃、砲撃、幻術、召喚、操作、補助魔法などの基本は一通り覚えさせ、最大魔力値を増やすために毎日魔力を限界まで使わせましたし…

 

そして体力を鍛え上げるための基礎トレはもちろん、近接戦闘の訓練では攻撃技、防御技等の技術、あとは剣術や棒術、拳銃などの武器の使い方もキッチリカッチリ叩き込みました。あとはそうですね……デバイスマスターになるための講習、魔法のための座学で最低限の知識は一通り叩き込みました。

 

その他にも近距離(ショートレンジ)中距離(ミドルレンジ)遠距離(アウトレンジ)とどこでも対応できるように一日一回は必ず模擬戦で叩きのめしましたし、ケガや疲労で倒れたとしても回復魔法で治すことができるので一日中模擬戦をしていたこともありましたね。ヒエンは物覚えが悪いので徹底的に体に教え込まないと覚えられないのですよ。

 

調子がいいときは気絶したままでも戦えていたので体がすり減るほど…いえ魂がすり減るほど教えた甲斐がありましたね。その成果もあって、どのような状況においてもマルチタスクをほぼ完璧に安定して使えるようになりましたし。

 

これでかねてより計画していた史上最強の弟子……ではなく魔導師への土台作りはできあがりましたし……後は総仕上げといったところでしょうか?」

 

 

リニスはいい笑顔でいう。心なしか肌もツヤツヤし、少しうっとりしていた。

 

 

「結論からいって、並の魔導師相手ではヒエンの足元にも及ばないでしょう。今のヒエンに対抗できるのであれば……執務官クラスか管理局のエースクラスでなければ関の山です」

 

 

それを聞いたフェイトとアルフはそれをサラリと言ったリニスに若干引いていた。そして二年間過酷な訓練を乗り越えたヒエンに二人は涙を流しながら心の中で合掌していた。

 

 

そして次はアルフが話す。

 

 

「アタシは別に……そんな大した理由じゃないんだけど、あいつとは直接戦ったり、共闘したりで少ししか知らない中だけどさ…」

 

 

アルフは少し照れながら話す。

 

 

「なんていうか……あいつが敗けるイメージがわかないんだよ」

 

 

「あ、それ……私も思った」

 

 

フェイトも同意する。

 

 

「ふふ。ヒエンはああ見えて結構負けず嫌いですから。あのプレシアにも勝つ気でいるでしょう」

 

 

「そう…だね」

 

 

フェイトは少しだけ笑顔になりながら言った。すると部屋にいくための門が見えてきた。

 

フェイトは顔を少し強張らせる。

 

 

(母さん…!)

 

 

フェイトの走るスピードが少し上がる。

 

 

(わたしは貴方に利用されていただけなのかもしれない……ただの人形でしかなかったのかもしれない……)

 

 

フェイトの息が少し上がる。

 

 

(…それでもわたしは母さんに伝えたい事がある。たとえ耳を傾けてもらえなくても………)

 

 

フェイトは扉までたどり着く。

 

 

(お願い間に合って…!)

 

 

そして扉を開けて勢いよく奥の部屋へと入っていく。

 

 

すると奥から話し声らしきものが聞こえてきた。

 

 

フェイトは一目散に走っていく。

 

 

そしてフェイトはたどり着いた。

 

 

母:プレシアの元へと。

 

 

そして彼女は勢いよく叫んだ。

 

 

「母さん!!」

 

 

 

フェイトside end

 

◆◆◆

 

ヒエンside

 

 

 

フェイトの声が聞こえてきたと思ったら、その隣にはアルフとリニスの姿もあった。

 

フェイト達は、ボロボロになっている俺とプレシアを見る。それから荒れている遺跡広場へと視線を移した。

 

 

「これは……」

 

 

「またずいぶんと…派手に暴れたねえ…」

 

 

リニスとアルフはこの光景を見て驚いている。

 

無理もないか。

 

周りは俺とプレシアの戦闘の影響でクレーターができていたり、瓦礫などが散乱しているのだから。

 

俺は苦笑いしながら彼女達のことを見ていたが、ふとフェイトと視線があう。

 

フェイトはどこか不安げに俺とプレシアを見比べていた。

 

俺はフェイトをじっと見る。

彼女がここに来たということは覚悟ができたからだろう。

 

母親に自分の本当の想いを伝えるために。

 

俺は彼女の心の強さに感嘆した。普通に考えて母親にあんなことを言われたら恨み言の一つや二つあってもおかしくない。

 

だがフェイトはそんなことを言うために来た訳ではない。ちゃんと自分の本心を伝えるためにきたのだ。

 

だから俺から言えることはなにもない。

 

俺はフェイトの目を見てしっかりと頷いた。フェイトも俺の頷く姿を見ると……しっかりと返してくれた。

 

そして意を決して……プレシアへと話しかけた。

 

 

「母さん…」

 

 

フェイトはゆっくりとプレシアへと近付いていく。

 

 

 

スッ

 

 

 

プレシアは手を出し、フェイトの接近を止めさせる。

 

 

「……何を……しにきたの…?消えなさい…もうあなたに用はないわ………」

 

 

「あなたに……言いたいことがあって来ました……」

 

 

俺は二人のやり取りを見守る。するといつの間にか俺の側にリニスがやってきており、黙って俺に回復魔法をかけだした。

 

 

「…わたしは…アリシア・テスタロッサじゃありません……」

 

 

俺はリニスに視線を向ける。リニスはこちらに何か言いたげな視線を送ってきたが、俺は首をフェイト達の方に動かし、今は様子を見るように合図をした。

 

 

「わたしは…ただの失敗作で…偽物なのかもしれません」

 

 

俺の意図が伝わったのか、リニスは軽くため息をはきながらも頷いてくれた。

 

 

「アリシアになれなくて……期待に応えられなくていなくなれって言うなら遠くに行きます」

 

 

俺は少し動かせるようになった身体を起き上がらせる。

 

 

「…だけどわたしは…フェイト・テスタロッサは……」

 

 

俺はフェイトに視線を向けた。

 

 

彼女は少し微笑みながら優しい笑顔でプレシアに言った。

 

 

 

 

 

 

「あなたに生み出してもらって育ててもらった……あなたの娘です………今までずっと……今もきっと」

 

 

 

 

 

 

「………」

 

 

「母さんに笑って欲しい…幸せになって欲しいって気持ちだけは…本物です。わたしの…フェイト・テスタロッサの……本当の気持ちです」

 

 

「ふふ……ふ……」

 

 

するとプレシアが俯き、顔をあげて笑い出した。

 

 

「あはははははは……!!」

 

 

「母さん!?」

 

 

 

 

 

 

「だから何!?いまさらあなたを娘と思えと言うの?」

 

 

 

 

 

 

プレシアが大声をあげて目の前にいるフェイトを睨み付ける。しかしフェイトはもうそれくらいでは怖じ気づかない。

 

 

 

 

 

 

「あなたが………」

 

 

 

 

 

 

しっかりと目の前の女性、プレシアと向き合う。

 

 

 

 

 

 

「あなたがそれを望むなら……わたしは世界中の誰からも…どんな出来事からもあなたを守る…」

 

 

 

 

 

 

そして右手を伸ばし、優しく笑いかけた。

 

 

 

 

 

 

「……わたしがあなたの娘だからじゃない…………あなたが……わたしの母さんだから…」

 

 

 

 

 

 

「フッ」

 

 

 

 

 

 

しかしプレシアは黙ってデバイスを構えた。

 

 

 

 

 

 

「……くだらないわ……」

 

 

 

 

 

 

すると突如、プレシアの足元に紫色の魔法陣が現れる。

 

 

 

 

 

 

まさかこいつまだ!?

 

 

 

 

 

 

トン…

 

 

 

 

 

 

プレシアがデバイスを地面へと軽くつく。すると…

 

 

 

 

 

 

ドオオオオォォォォンンン!!!!!

 

 

 

 

 

 

時の庭園が突如、崩壊を起こした。

 




最近、プリキュアのアニメや映画を見直していると気が付いたのですが、意外とプリキュアって規格外なんじゃね?と思いました。あと敵の規模も大きいことに気付きました。

なんだったかな?
闇の化身とか、悪魔とか、ゾンビとか、魔女とか、獣人とか。

オールスターズの映画に至っては、ゴジラ級に大きな怪物出てくるし、クラーケンみたいなやつは出てくるし、巨大化したテラ子安は出てくるし。

あげくの果てには1000年間封印されていた魔王が片手で地球を握りつぶせるほどのサイズだったりするんだぜ((((;゜Д゜)))

しかし、プリキュアは希望や皆の笑顔という謎のエネルギーで究極フォームになることで容赦なくそれらをぶっつぶすという。

知ってるか?
この戦ってる子達、普段はただの中学生・高校生なんだぜ。小さい子に至っては小学三年生なんだぜ(|| ゜Д゜)

考えれば考えるほどウチの主人公に微塵も勝ち目がないのですがorz

では、また(・∀・)ノ

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