この素晴らしい世界に忍者を!!   作:双戦舞

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お待たせしました(笑)
皆さんから更新楽しみにしてますという
暖かいお言葉を沢山頂きまして
気まぐれではありますが
とりあえず更新させて頂きます!




12話 小隊の日常

 

 

 

「フッフッフッ…ついに完成したぞ…」

 

 

カズマはそう呟きながら川に映る自分を眺めていた。

 

 

だが、そこに映っているのはカズマではなく、イタチだった。

 

 

「変化の術、マスターしてやったぜぇぇぇぇぇ!!!!」ハァァァ

 

 

カズマの心の叫びが誰もいない平原に木霊する。

 

 

「ここまで長かったが、これでイタチさんから

新しい術を教えて貰える!」

 

 

カズマはこの変化の術を完全にマスターした暁には

イタチから豪火球の術を教えてもらう約束になっていた。

 

 

「早速イタチさんの所に…………待てよ?」

 

 

カズマは街に帰ろうとする足を止め

今一度自分の姿をまじまじと見る。

 

 

「…少しくらい良い思いをしてもバレないよな?」ニタァ

 

 

その時のカズマの顔は誰にも見せられないような

だらしない顔をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おぅ、イタチさん!今日はクエストに行かないのかい?」

 

 

「イタチ様!この前はありがとうございました!!」

 

 

「イタチの兄貴!お疲れ様っす!!」

 

 

「イタチのお兄ちゃん!遊んで遊んで〜!!」

 

 

街を歩くイタチ(カズマ)は周りから

掛けられる声の数に驚いていた。

 

 

(イタチさん皆から好かれすぎでしょ!?)

 

 

一体何をしたらここまで愛されるのか

カズマには想像が出来なかった。

 

 

そして何より…

 

 

「キャー!!イタチさんよ!!」

 

 

「お兄様…今日も素敵ですっ…」

 

 

「あ!今私のこと見てくれた!」

 

 

「ヤラナイカ?」

 

 

多少変なのも混じっていたが

相変わらずイタチさんはモテる…

 

 

容姿はさることながら強くて、誠実で、優しくて

誰に対しても分け隔てなく接するイタチに

心を奪われてしまう人は後を絶たない

 

 

(この好意を寄せられてる目線…最高!!)

 

 

カズマは緩みそうになる顔を必死で抑え

このリア充目線を大いに楽しんでいた。

 

 

(一人くらい声をかえて仲良くなっても…って、あれは…)

 

 

前を向くとエライご機嫌なアクアが

こちらに大きく手を振っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アクアside

 

 

「今日も私、頑張ったわ!イタチに褒めてもらおーっと!」ルンルン

 

 

今日も今日とて皆の前で得意な宴会芸を披露して

たくさん皆に感謝してもらったわ!

 

さらに今日は新しい技も披露したから

お客さんのウケも良かったし

これはイタチに褒めて貰うしかないわね!!

 

 

(何でか分からないけど、イタチに撫でて貰いながら

褒められるのが好きなのよねぇ…)

 

 

最近の私の原動力の大半はイタチ関連で

その為に日々頑張って活動していると言っても過言ではない。

カズマさんにどれだけ貶されたとしても

イタチが慰めてくれるから全然辛くないし!

 

 

(あっ!!噂をすれば…!!)

 

 

先ほどまで思い浮かべていた人物を発見し、大きく手を振る。

 

 

(今日もたくさん褒めてもらおっと!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カズマside

 

 

何故このタイミングで駄女神の相手なんぞせにゃいかんのだ!!

と思いつつも渋々アクアに近づき挨拶をする。

 

 

「何だか機嫌が良さそうだな」

 

 

「そうなのよ!今日も皆の前で宴会芸を披露して

皆にスゴイって褒めて貰ったわ!しかも今日は

新しい技も披露したのよ!それでね!」

 

 

幸せそうに宴会芸をことを話すアクアに

よくもまぁそんなに生き生きと話すことにドン引きしつつも

アクアの楽しそうな顔から目が離せなかった。

 

 

(こいつもこんないい顔で笑うんだな…)

 

 

「〜というわけなの!スゴイでしょ!!」ドヤァ

 

 

「ああ、そうだな」

 

 

そう答えた後に、アクアが期待の眼差しでこちらをじっと見てくる。

その意図が分からずカズマは首を傾げる。

 

するとアクアも「あれっ?」と言いながらあたふたし始めた。

 

 

すると…

 

 

「探しましたよ!イタチ!」

 

 

ロリっ子の爆裂少女とエンカウントした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

めぐみんside

 

 

「あの人はどこにいるのでしょう?」キョロキョロ

 

 

街を歩きながら探し人であるイタチを思い浮かべる。

そして自然とその顔には笑みが零れていた。

 

この街に来てからというもの、冒険者としてやっていくにつれて、

私は毎日寂しい思いをしていました。

 

最初はどこのパーティも私がアークウィザードと分かれば

喜んで迎え入れてくれました。

 

しかし自分が爆裂魔法しか使うことが出来ないと分かった途端、

皆は掌を返し、落胆した目でこちらを見てくる。

そして誰一人として、私ををパーティには入れてくれなくなりました。

 

最初の頃は爆裂魔法さえあれば良いと思っていましたが

お金も手に入れることが出来ず、

誰も手を差し伸べてくれない日常に

少しずつ寂しさを覚え始めました。

 

もう誰も自分を必要としていないのでは?

そう思いつつも最後の希望としてパーティ募集の紙を見て

すがる思いでカズマ達に声をかけました。

 

爆裂魔法しか出来ないことを伝えると

案の定、パーティに入ることを断られました。

 

しかし、イタチは私が爆裂魔法しか

愛さないことを承知した上で迎え入れてくれた。

 

 

「俺たちの仲間になってくれないか?」

 

 

この言葉で私は本当に救われた。

もう一人じゃないと思うと本当に嬉しかった。

この人の為に頑張りたいと思った。

 

 

今まで一人だったせいか、何かあればすぐにイタチに甘えてしまう。

イタチと一緒にいると落ち着くし安心する。

 

 

(我ながら単純なやつですね…)

 

 

新しい魔法の修行も、空き時間があれば必ず見てくれます。

修行だけではない。相手にして貰えること自体が

私にとってはこの上なく嬉しいことなのです。

 

 

(これからもずっと、あの人と一緒に…)

 

 

そう思っていた矢先に、探していた人物を発見する。

 

 

「探しましたよ!イタチ!」

 

 

大きな声で、彼の名前を呼ぶ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カズマside

 

 

(またややこしいのが来たぞ…)

 

 

カズマは満面の笑みを浮かべるめぐみんを見て

心の中でため息をついた。

 

 

「イタチ、もし時間があるのでしたら

爆裂忍術の修行を見てもらえませんか?」

 

 

(冗談じゃない!何でよりによってイタチさんの体という

美味しい状況で爆裂ロリっ子の相手なんぞせにゃならんのだ!!!)

 

 

内心ではボコボコに言いたい放題だが

イタチの顔の為、バレないようにポーカーフェイスを貫いている。

 

 

「すまない、今日は予定があるんだ」

 

 

「そうですか…では仕方ないですね…」シュン

 

 

めぐみんは捨てられた子犬のように俯きながら

とても残念そうにしていた。

 

 

(ぐぅ…!許せめぐみん!俺のリア充の為だ!)

 

 

断ったことにカズマは少しばかり

後ろめたい気持ちになってしまった。

 

 

「じ、じゃあ俺はこれd「イタチ殿!ここにいたか!」ッチィ…!」

 

 

次から次へと邪魔が入り、少しばかり苛立ちを覚えつつ

そこを振り返ると、いつもの鎧姿ではなく

可愛らしくワンピースを着て頬を赤らめている

ドM変態クルセイダーだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダクネスside

 

 

「お似合いですよ!お客様!」

 

 

「本当か!」

 

 

私は今、街の洋服店に来て、服を試着している。

いつもなら好んで着ないような女性らしいワンピース。

 

 

「イタチ殿は、褒めてくれるだろうか…」ドキドキ

 

 

先日、私はイタチ殿に痛みを教えられた。

それは果てしもない絶望と恐怖。

あんな思いは二度としたくないと思った。

 

 

そして最後にイタチ殿が言ってくれた言葉…

 

 

「今すぐじゃなくていい…ゆっくりでいい…共に頑張ろう。それまでは俺がお前を守ってやる。」

 

 

この言葉を聞いて、胸に暖かい気持ちでいっぱいになった。

とてつもない安心感と幸福感。

胸がキュンとなり、とめどなく涙が溢れた。

 

 

(あんなに思い切り泣いたのは、いつぶりだろうか…)

 

 

家柄の関係で、強くあろうとしたダクネスは

昔からその運命を受け入れて歩んできた。

その為、誰かに甘えるようなことは少なく

家名の名に恥じない立ち振る舞いをしてきた。

 

そのせいもあり、ダクネスが思い切り泣いたのは

人生で本当に数えるほどしかない。

さらに人の胸の中で泣くなど尚更経験がない。

 

その時からだろうか、ダクネスはイタチに

認められたいと思うようになった。

パーティメンバーとしても…女性としても…

 

今までそういった経験がないダクネスだが

あの人に守ってもらえると思うと

つい顔がニヤけてしまう。

そしてダクネス自身も思ってしまっている。

側にいてほしい…と。

 

 

「ありがとうございましたー!!」

 

 

先ほど試着していた服をそのまま購入し

街の中に彼の姿を探す。

 

 

(少しでもイタチ殿に認められたい…そして…)

 

 

彼の隣に立って、彼を守れるくらいになりたい…

そして女性としても…認められたい…

 

 

「イタチ殿!ここにいたか!」

 

 

まずは少しずつで良いから、私を見てほしい…

そう思い、ダクネスは女としての最初の一歩を踏み出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カズマside

 

 

(何で今日はよりによって問題児ばかりと

エンカウントするんだよ!!!)

 

 

心の中でカズマは声を大にして叫んでいた。

 

 

「イ、イタチ殿!新しい服を買ってみたのだが…どうだろうか?」カァァ

 

 

恐る恐るといった感じで顔を赤らめながら聞いてくる

 

 

(…っ!?ダクネスってこんなに可愛かったっけ…!?)

 

 

日頃変態として見ているカズマは

その仕草や表情に不覚にもドキッとしてしまった。

 

 

そしてこれまた童貞をこじらせた引きこもりには

ハードルが高かったらしく…

 

 

「は、はははぁー、お前にはそんな格好より

鎧姿の方がお似合いだバーカ」

 

 

小学生並みのイジワルを言ってしまった。

 

 

「…うぅ、ぐずっ…酷い…」ジワァ

 

 

「…っ!?」

 

 

カズマは困惑していた。

いつもなら罵倒すれば嬉しそうに体をクネクネするのだが

目の前では本気でショックを受けて泣いているダクネス。

 

 

それもそのはず、ダクネスは勇気を振り絞って

自分から一歩踏み出したのだから。

 

 

「イタチ!流石にそれは酷いわ!」

 

 

「そうです!ダクネスに謝ってください!」

 

 

「う、うるせぇ!何の役にも立たない宴会芸を全力で極めにかかってる駄女神と爆裂しか能のないロリっ子に、ガタガタ言われる筋合いはない!!」クワッ

 

 

「ひ、酷い!酷いわイタチ!いつも褒めてくれていたのは嘘だったのね!うわーん!」ワーン

 

 

「…酷いですイタチ、私の爆裂魔法を認めてくれたのではなかったのですか…?」ジワァ

 

 

アクアやめぐみんまで泣き出してしまい

街の広場はとてつもないカオスであった。

 

 

(あれぇ?こいつらこんなにメンタル弱かったっけ?)

 

 

そう思いつつ、何故こんなことになったのか頭を抱えていると

 

 

「…何をしている、カズマ」ハァ

 

 

そう言われた時に気付いた

 

 

(そうだ、俺今イタチさんだったわ…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イタチside

 

 

「いやぁ、助かったよイタチさん」

 

 

「気にするな」

 

 

俺はクリスに頼まれて、とあるクエストを手伝い

それを終えて街を歩いていた。

 

 

「いやいや、ホントにいてくれて助かったよ!

私のパーティに移籍しない?」ギュッ

 

 

「…悪いが今のパーティを離れる気はない」

 

 

クリスがそう言いながら腕を絡めてきたが

あえてスルーして受け答える。

 

気づいていないかもしれないが

周りの女性からの視線はエライことなっている。

 

 

「そっかぁ…ダクネス達が羨ましいなぁ…」

 

 

「また手伝って欲しいことがあればいつでも言ってくれ」

 

 

「絶対だよ!…ってあれ、向こうが騒がしいね?」

 

 

クリスが指を指す方を見れば

確かに人だかりが出来ている。

 

 

「…嫌な予感がする」

 

 

「まぁとりあえず行ってみようよ」

 

 

そう言って近づいてみると

 

 

「…イタチさんがもう一人いる」

 

 

「…何をしたんだ、カズマは…」

 

 

そう言って変化をしたカズマに近づいていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何をやっている、カズマ」

 

 

「…あ、そうだ。俺今イタチさんだった…」

 

 

「何を訳の分からないことを言っているんだ…」

 

 

イタチは頭を抑えてため息をついた

 

 

「そんなことより、何だこの状況は…あと術を解け」

 

 

「ええと…はい…」

 

 

ポンッと煙をたててカズマは元の姿になった

 

 

それを見て泣いている三人は一斉に顔を上げて驚いた

 

 

「えぇ!?」

 

 

「イタチがカズマに変わりました!」

 

 

「これはどういうことだ!?」

 

 

状況を理解出来ていない三人に

イタチが簡単に変化の術のことを説明する。

 

 

 

 

 

 

 

 

「なら私達が喋っていたのは」

 

 

「イタチではなくカズマだったと」

 

 

「そういうことだったのか…」

 

 

そう言って三人は安堵の表情を浮かべた。

 

 

「あ、そうそう!聞いてイタチ!私今日も宴会芸褒められたわ!」

 

 

「あぁ。よくやったな、アクア」ナデナデ

 

 

「イタチ!この後修行を見てもらえませんか!」

 

 

「めぐみんは頑張り屋だな。もちろんいいぞ」ナデナデ

 

 

「イタチ殿!この服新しく買ったんだが、どうだろうか…?」

 

 

「とても似合っているぞ。そういうダクネスも新鮮でいいな」ナデナデ

 

 

本人達が欲しい言葉を100点満点で答えるイタチを見て

 

 

「「「本物だぁ…!!」」」

 

 

と、声を揃えて言うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、そのころカズマさんは…

 

 

(ふぅ…どうにか抜け出せた…)

 

 

イタチが変化の術を説明している間に

皆の意識はカズマから外れた。

 

当然カズマはその隙を逃すことはせず

こっそりそこから抜け出すことに成功したのだ。

 

 

「少しほとぼりが冷めるまで隠れt「誰が隠れるって?」え?」

 

 

後ろを向くと怒りのオーラを纏った女性陣が降臨していた。

 

 

「あ、これ死んだわ…」

 

 

 

 

その後アクセルの街に一人の男の断末魔が響いたという。

 

 

 

 

 

 

 

 





書き始めたら止まらねぇ(笑)
まさか気まぐれで書き始めたものを
こんなに支援して下さると思ってなかったので
ちょっとビックリしています( ゚д゚)

これからも更新頑張るつもりですので
長く暖かく見守ってやって下さいな( ´Д`)y━・~~
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