ラブライブ! ~『正しさ』の本質~ 作:k.k.halcyon
さらに1話、投稿します。
イチャイチャ、です。七海くんが羨ましい。
それでは、どうぞ。
「・・・・み・・・・・・ん・・・・・・・なな・・・・さんっ・・・・」
どこかから、声が聞こえる。
「・・・・・み、さん・・・・・七海さん!・・・」
「ん・・・・んん・・・海未?」
ゆっくりと覚醒していく。次第に視界が明るくなると、そこは俺の家の寝室だった。
「おはようございます、七海さん♪」
目の前には、うちのベッドにまだ横になったまま、俺の肩をトントン叩く海未がいた。
「・・・ぁ、そっか・・・寝ちゃってたんだな・・・」
「とりあえず、携帯のアラームを止めていただいてもよろしいですか?」
「え?・・・ああ、そうだな・・・よっと・・・あれ?」
携帯を取ろうと手を伸ばそうとするが、どうしてか手が動かない。
動かない手の先を見ると、俺の手は寝る前と同じように、海未の手と繋がれていた。
「・・・あ、そう言えば、手、握ったまま寝ちゃったんだっけ・・・」
「ええ、ありがとうございます。お陰でぐっすりと眠れました♪」
海未の顔を見ると、もう寝る前までの寂しそうな顔は残っていなかった。
見た感じ、いつもの海未だ・・・・多分、だけど。
片方の手は海未と繋がっていたので、もう片方の手で携帯をつかみ、アラームを止める。
「・・・・・・あーっと・・・・」
「・・・・・・///」
もうお互いに起きたから手を離してもいいのだが、なぜだかどちらからも離そうとはしなかった。
「・・・なんだか、手を離すのが少し、寂しいですね・・・」
海未がそう漏らす。
「・・・今おんなじこと考えてたよ・・・」
うまく理由は言えないけど、なんというか・・・・
・・・・・このささやかな繋がりを、もう少しだけ、味わっていたい。そんな気分だった。
ほんの少し、2人の間に沈黙の時間がやってくる。
まだ布団を被ったままの海未の手は、いつもよりも、暖かかった。
けれど、その時間は、すぐに終わる。
「まあでも、いつまでもこうしているわけにもいきませんね。少し名残惜しいですが、これくらいにしておきます」
そう言って、海未は手をぱっと離した後、布団を剥いで起き上がろうとした。
「「あっ・・・」」
そのとき、海未は気付いた。
そのとき、俺は見てしまった。
光輝く、その純白を。
・・・・・・いや、かっこよさげに言ってるけど、つまりはこういうことだ。
海未が穿いていたスカートがほぼ完全にめくれていて、彼女の真っ白で健康的な太ももや、その付け根に履かれた柔らかそうな白い布が、部屋にさす太陽の光を惜しげもなく浴びていた。
・・・目を離さないといけないのに、眼球に焼き付いたその光景に、俺は思わず見とれていた。
「・・・ぁ・・・・ゃぁっ//////・・・」
俺の視線の先に気づいた海未は、今まで聞いたこともないようなか細い声で、今まで見たこともないような真っ赤な顔をして、スカートを押さえ見られていたものを隠す。
海未の仕草に、思わずドキッとしてしまう。男の性だ。仕方がない。
「・・・みら・・・・れ・・・・・・・・ぃゃぁぁ・・・//////」
真っ白な脚をきつく閉じながら、羞恥に頬を染め、自らの醜態に悶える女の子。
・・・・こういうとき、なんて声をかけたらいいのか、分かる人がいたら教えて欲しい。
「・・・・・・あー・・・・・えっと・・・・・その・・・・・・・」
・・・・こんなときに、考えることじゃあないかも知れないが・・・
・・・・・・・・・真ん中に小さなリボンのついた・・・・・可愛いやつだった・・・・
そんなことを思っていると、彼女の口から、想像を絶するほどに低い声が聞こえた。
「・・・・・ケサナイト・・・」
「う、海未・・・?」
「・・・・・・ナナミサン・・・・」
前髪の奥から、ハイライトの消えた目で俺の姿を捉えた海未は、今まで聞いたこともないような恐ろしい声で、今まで見たこともないようなどす黒いオーラを出して、俺を虚ろに睨み付ける。
海未の仕草に、思わずドキッとしてしまう。身の危険だ。命がない。
「・・・ミマシタネ?」
「ひいっ!?い、いや!見てない!見てないです!!はい!!!」
慌てて立ち上がって、首をブンブン横に振った。
腰が引けたまま、できるだけ遠くに後退りする。
やばいやばいやばいやばい、この展開は・・・・・殺される!!!
「・・・シマツ、シマス・・・」
下を向いた海未の表情は、前髪で隠れてよく見えない。ベッドから下り、ゆっくりとこちらに近づいてきた。
ヒタッ・・・・・・ヒタッ・・・・・・
なにこれ・・・一歩ずつ歩いてくるこいつの足音怖すぎるだろマジで!!
それに始末ってなんだよ!!なに!!東京湾に埋められちゃうの、俺!?せめて沈むなら瀬戸内海にさせーや!!!!どっちにしても沈められんじゃん・・・・
「っ!・・・うぁっ・・・」
後ろを振り向くと、もう壁だった。
(まずい。これ以上は・・・逃げられない!!!)
「ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!なんでも言うこと聞きますから!!どうか命だけは助けてくださいお願いしますどうかあああああっっ!!!!」
もうなりふり構っていられない。
男のプライド?なんだそれ。命のほうが大切だ。
「・・・・・・」
ヒタッ・・・・・・ヒタッ・・・・・・
海未は何も言わない。俺のもとへ一歩、また一歩と近づいてくる。
(・・・・・・もう・・・・・駄目か・・・・)
衝撃に備えて、きつく両目を閉じる。
・・・・・・だが、彼女の口から出てきた言葉は、意外なものだった。
「・・・穂乃果の家のお饅頭、あとで奢ってください」
「・・・へ?」
ゆっくりとその目を開いていくと、海未は確かに目の前にはいた。
けど、さっきまでのどす黒いオーラは、出ていない。
顔を真っ赤にしたまま俯いていて、表情までは窺えなかったけど、
トン
海未は、俺の左肩に頭を軽くのせ、服の裾をきゅっとつまんで、か細い声で呟いた。
「・・・今回だけ、それで特別に許します//////
さっきのは、確かに恥ずかしかったですが、あなたの前で眠ってしまっていた私の落ち度でもありますし・・・
・・・七海さんには今日これから、いっぱい甘えさせてもらいますから//////・・・・・・
・・・・・・今回だけは、それでいいです///・・・特別、ですからね?//////・・・」
上目遣いでそれだけ言うと、海未は俺から離れて、いつもの笑顔を見せてくれた。
「さあ!早く私の家に行きますよ!荷物をまとめて、またここに戻ってきたら、今日はどこかへ出掛けましょう?
いっぱい迷惑かけますから、覚悟しておいてくださいね!」
・・・いや、いつもの笑顔とは、少し違うか。
俺も初めて見る、なにか吹っ切れたような・・・
「・・・ああ!」
見ているこっちまで笑顔にさせるような、そんな笑顔だった。
とりあえず、今回は一旦ここまでで。
まだ試験が続いているので、次回投稿はまた遅れるかもです。
次回以降、シリアスが少しずつ顔を出していきます。
といっても、イチャイチャも書きますが。多分。
ではでは。