ラブライブ! ~『正しさ』の本質~ 作:k.k.halcyon
度重なる大雨警報で試験が延期になって、投稿が結構遅くなってしまいました。
とりあえずまた連続で何話か投稿します。
それでは、どうぞ。
「・・・・はぁ・・・・・二度寝したら許しませんよ?
・・・・はい・・・ええ、では穂乃果、11:00に私の家でまた・・・・はい、失礼します」
ピッ
「・・・ふう・・・・では七海さん、行きましょうか」
「ああ・・・・・けど、良かったのか?今回は事情が事情だし、キャンセルにしても・・・・」
「・・・いえ、ちょっと穂乃果に相談したいことがあったので。
ついでに、荷物をまとめるのを手伝ってもらいます。寝坊していた罰としてね♪」
あ・・・・・やっぱ寝坊してたのね、あいつ。
「そか、分かった。じゃあ、そろそろ行こっか」
「ええ、分かりました」
玄関を出て、俺達は海未の家に向かった。
*ー*
園田家へと向かう途中、海未も最初は笑顔で話していたけれど、家に近づいていくに連れて、口数と笑顔も減っていった。
角を曲がり、園田家の入口の門が見えると、右隣を歩いていた彼女の足は、ついに止まってしまった。
「・・・海未?」
「・・・・・・」
右腕の袖がきゅっと掴まれる。
「・・・・大丈夫・・・・・・・大丈夫です・・・・・」
俯いたまま、そう呟く。
まるで自分に言い聞かせているみたいだった。
(・・・・・手、震えてんのか・・・)
「少し、待とうか?」
沈黙の後、海未は小さく口を開いた。
「・・・・・・いえ、行きます。
・・・・私一人なら、きっと無理でした。でも・・・・・
・・・・・今は七海さんが、いますから・・・・・・だから、大丈夫です」
「・・・・・・けど、無理は「七海さん」・・・なんだ?」
顔を上げた彼女の顔には、微笑みが浮かんでいた。
袖を掴んでいた手を離し、そのまま俺の手を優しく包んで、言葉を続ける。
「心配してくれて、ありがとうございます。
・・・・七海さんのそういう優しいところ、私、大好きです。
けど・・・・・・今は、嫌いです」
「・・・え?」
そう言った海未の顔には、何か強い決意のようなものがあるように思えた。
「苦しい時に、一人で無理して頑張ったりは、もうしません。
一人でできないなら、周りを・・・・七海さんを、頼ります。
・・・・・・でも、支えられはしても、縋ることはしたくないんです。
私だって、一人で立てるようになりたい。
・・・あなたと対等になって、今度は私が、あなたを支えたい。
・・・・・これを乗り越えられたら、それができる気がするんです。だから・・・・・・」
・・・邪魔、すべきじゃない、か・・・・・
「・・・・・・そっか、分かった。なら、行くぞ」
海未の手をそっと握って、もう一度、歩きだした。
「・・・もぅ///・・・・・・・・ありがとう、七海さん・・・」
「ん?何か言った?」
「・・・・いえ、何も」
「・・・そっか」
*ー*
ピンポーン
玄関のインターホンを鳴らして少し待つと、女性の声がインターホンから聞こえた。
『・・・はい』
この声は朋未さんか・・・
「朋未さん。三橋七海です。海未のことでお話と、お願いとがありまして。アポなしで申し訳ありませんが、今からお時間いただけませんか?」
『七海くん・・・・・分かりました』
程なくして、中から朋未さんが出てきた。
ガラガラ
先程まで泣いていたのだろうか、朋未さんの目は、少し充血していた。
「っ!!・・・・・・海未、さん・・・」
俺の後ろにいた海未に気づくと、朋未さんは少し驚き、そして・・・
「よか、った・・・・・良かっ・・・た・・・・・・・」
・・・・母親の瞳に、おそらく今日2度目の涙が溢れた。
「お母、様・・・?」
「海未・・・・ごめんなさい・・・・・・・ごめんなさい・・・・」
泣きながら海未を抱き締めた朋未さんが呟いた言葉は、謝罪だった。
「あなたが飛び出して・・・・・・目の前からいなくなって・・・・ようやく分かったんです・・・・・・
・・・・もう・・・・こんなこと・・・繰り返したくない・・・・・・
・・・・・・海未・・・戻ってきてくれて・・・ありがとう・・・・・・」
まだ完全には程遠いけど、母娘間にできた溝は、思った以上にあっけなく埋まった。
(・・・・この期に及んで隠し事しようとしてたら、引っ叩いて問い詰めてたけど・・・
・・・・・・必要、なかったか・・・・)
それに、海未の呼び方が変わっている。普段は「さん」を付けていたのに、今は呼び捨てだ。
「お母・・・様・・・・・お母様っ!!」
抱き締められ、こらえきれなくなったのか、海未の瞳にも涙が浮かぶ。
そのまましばらく、母と娘は、嗚咽を漏らしながら抱き合っていた。
・・・・・泣いている人の近くは、居心地が悪い。
とりあえず一旦ここまでで。
なんで「コミュニケーション」って名前の試験がペーパーテストなんだろう。全くコミュニケーションしてないんだけど・・・・・
いや、英会話で試験されると、それはそれできついんですけどね。
あと何話か追加で投稿します。
ではでは。