ラブライブ! ~『正しさ』の本質~ 作:k.k.halcyon
どうも、お久しぶりです。k.k.halcyonです。
更新が遅れてしまって申し訳ありません!!!!
何があったかというと、いろいろあったんです!!わかって!!
大学の集中講義とか、週ほぼ7のバイトとか、休む暇があんまりなかったんです。とりあえず少し余裕ができたので、久しぶりに投稿します。
あと、今回から少しずつシリアスに移行していきます。
それでは、どうぞ。
ピピピピッ、ピピピピッ
「……んん……なんか良い匂い……」
和菓子展へ行った日の翌朝、目覚ましが鳴り目が覚めると、リビングのほうから焼き魚の匂いがした。
「あれ……海未、かな……ふああああぁぁぁぁぁぁ……あぉぉぅ」
大きく欠伸をして、ベッドから起き上がり、匂いのするほうへと向かう。リビングのドアを開けると、そこには、
「~~♪、~~~~♪」
気持ち良さそうに鼻唄を歌いながら、台所へと体を向けている海未の姿が。
しかも準備のいいこと、マイエプロン+三角巾まで持ってきてるんだな。俺基本料理するときエプロンとかしないけど……いいな、エプロンつけて女の子が台所に立ってる姿って。
「……やっぱり、もう起きてたのか、海未」
「へ?……あ、七海さん!おはようございます!」
声をかけると、海未は手を止めて振り返り、こちらへ笑顔を見せてくれた。
「少し待っててくださいね?もうすぐできますから♪」
「わざわざ作ってくれてたんだな、ありがと、海未」
「いいえ。泊めていただいてる身なのですから、このくらいはさせてくださ……あ」
「?」
さっきまで笑顔だった海未が、何かを思い出したようで、途端に表情が暗くなる。
「海未、どした?」
「あ、い、いえ……その……
……七海さん、この後ランニングに行かれますよね?」
「ああ、そのつも……あ、そういうこと」
なんとなく、海未の考えてることが分かった。
台所には、調理中の焼き魚が。ご飯も俺が起きる直前に炊き上がったみたいだし、きっと『起きたらすぐご飯を食べる』みたく思ってたんだろう。それも結構がっつりな量だ。
ただ、前にランニングで海未の家の前を通ったとき、俺が5:30~6:30って決めて走ってるって言ってたのを、今になって思い出した、と。食べてすぐは走れないし、でももう作っちゃったし、この朝ごはんどうしよう、みたいな。そんなところかな?
「ご、ごめんなさい!私、その……」
「ああ、気にせんでええぞ?別に食べてから走っても。スタート遅らして、6:30~7:30とかで走ったっていいし」
「……そ、そう……なんですか?」
おずおずと、海未が聞き返してくる。
……さすがに心配しすぎだっての。
「おー、だからそんな顔すんなよ?作ってくれてありがとな、海未。
とりあえず着替えてくるから、朝ごはんの準備頼んどってもええか?」
「あ……は、はいっ!」
……よかった、また笑ってくれた。やっぱ海未は、笑ってるほうがずっと可愛いわな」
「えっ!?あ、え、そ、その……あ、ありがとう、ございます……」
「ん?」
え、なに、この反応?なんでありがとう?なんでそんな顔赤くしてんの?
「えと、どういうこと?」
「あの、い、いえ、その……笑ってるほうが……か、かか、かかかかかあい……って……ぁぅ」
「…………………………………………………………………………………………ん?」
……あー……えーっと……
……ああ、そういうこと……つまり……
……コエニデチャッテタノォ!!!!!!??
ーーー
「……っくちゅん!んん、ふぁぁぁ~~……おはよ~わたし~……
……あれ……なんだろ……風邪かなぁ……でも熱はないし……昨日の疲れかなぁ……
……よし……こういうときは……そう!白いご飯です!早起きは三文の得っていうし、せっかく早く起きたんだから、これはお米の神様が「花陽、いっぱいご飯を食べて、元気になりなさい」って言ってくれてるってことだよね!よしっ!すぐに食べよう!そうしよう!じゃあまずはーーー」
ーーー
「……ぇぅ……」
「っ~……」
……き、気まずい……
いや、別に悪いことしたわけでも、怒らせたわけでもないから、そんなに気にしなくてもいいんじゃないかとも思うけど……
……それに、海未が可愛いのは本当だし……
「……そ、その……七海さん?」
「あ、お、おおおおおおおおう……な、なに?」
「あ、あの……その……
……嬉しかった……です……えへへ……」
「っ……」
……うん、なんというか……うん……
そう顔を真っ赤にしながらはにかんだりされると、本気で勘違いしそうで怖いから。
「そ、それだけです!ほら、すぐに着替えてきてください!」
恥ずかしさをごまかそうとしたのか、海未が俺の背中を押して、強引に寝室へと押し出そうとする。
「ちょっ、海未、押すなって!?普通に歩けるからっ!」
「ううう、うるさいです!いいから早く!遅れたら朝食抜きです!」
「なんでだよ!?だ、だから押すなって!?」
分かったから、そんな顔真っ赤+涙目で睨むなよ。
海未に押されて、俺は寝室へと戻った。まあ、あんまり海未を待たせるわけにもいかないし、さっさと着替えよ。
朝食抜きとか超ショック!!………………………………あー………………
……ごめんなさい、このいたたまれない空気を、どうにかしようと思ったんです……
*ー*
着替えを済ませてリビングに戻ると、ちょうど朝ごはんの準備が終わったようだった。
多分海未の冗談だろうけど、遅れたら朝食抜きって言われたし、間に合って良かったわ。
海未の顔を伺うと、まだ少し赤みは残ってるものの、目が合うと笑いかけてはくれるので、ひとまず気まずい状況からは脱却できたみたいだ。
二人でいただきますをして、食べ始める。
「……ど、どう、ですか?」
「美味い、想像以上に美味いよ。魚の塩味は少し薄めだけど、俺はむしろこれくらいのほうが好みだわ」
「……そうですか……七海さんはこれくらいが好み、と……よしっ」
机の下で、多分ガッツポーズしたんだろうな。見えてはいないけど、肘とか二の腕の動きで、なんとなく分かった。可愛いな畜生。
「しっかし、ご飯作るの任せちゃって悪かったな。起こしてくれたら、俺も手伝ったんだぞ?」
「いえ、先程も言いましたが、泊めていただいてる身な……あ」
「……今度は何だ?」
同じ台詞を言おうとして、同じように何かを思い出していた。
……あ、いや、今回は少し違うっぽいか。
上手く言えないけど……”思い出す”っていうより、”思い付く”って感じかな……
「……ふふっ」
「……何だよ?」
「ああ、いえ……七海さん、明日は手伝っていただいても、よろしいですか?」
「ああ、おっけー」
「良かった……で、でしたら……明日は、その……」
……な、なんだ……急にモジモジしだして……
何を言い出すつもりなのか考えていると、目を逸らしながら、少しニヤついた(?)ような変な顔で、
「し、しか、仕方ありませんから……わた、私が、おこ、こ、起こして、さしあげましゅ、ね……?」
噛み噛み海未ちゃん、かわいいな。「しゅ」ってなんだよ、「しゅ」って……
「……」
「……」
「………………
…………
……
っっっっっっっ~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!????」
自分の噛みようが恥ずかしくなったのか、顔を真っ赤にして、両手でそれを覆い隠しながら、机に突っ伏していた。
「う、海未……?」
「……いえ……気にしないでください……己の未熟さが、恨めしいです……」
「そ、そうか……」
あ、あんまり突っ込まないほうがいいか……
「その……そ、それで、その……どう、でしょうか……?その……七海さんは、その……その……」
そのその言い過ぎだよ、園田さん。なんだかポ○モンの鳴き声みたいになってるぞ。
「……まあ……それは助かるけど、別に俺、朝弱くないから、起きれるぞ?」
「えっ、あ……そ、そう……ですよね……」
俺の返事を聞くと、あからさまにシュンとしだした。
……やっぱ女の子ってわからん……『自分で起きる』って言ったのが悪かったのか?いや、でも起こすのだって手間だろうし、手間がかからないならそっちのほうがいいんじゃ……?
「……まあ、でも……」
……よく分からんけど、一応フォローしとくか……
「……?」
よし、一応こっちの顔は見てくれるみたいだな。
「最近、目覚ましの調子が悪くてさ、時々朝になっても鳴らないときがあんだよな……
だから……起こしてもらえるなら、そうしてもらえたほうが、俺としては……助かるかも……」
別に目覚ましの調子は悪くない。むしろ毎日うるさい。絶好調だ。けど、今はこっちのほうがいいのかな。なんとなく、だけど……
「あ……は、はいっ!私に任せてください!朝の5:00ですよねっ?必ず起こしてみせますからっ!」
……やっぱ、間違ってなかったか。
「ああ、ありがと、頼むわ」
でも……起こしたかった、のかな……海未は……
そう思いながら、再びご飯に手をつける。
たくさんあったけど、俺のほうはあっという間になくなっていった。対して、海未のほうは、まだもう少しかかりそうだ。
海未のご飯は俺よりもだいぶ少なめだ(というか、俺が食べる量が極端に多いってだけなんだが)。ただ、少しずつ食べてはいるけど、さっきからあまり手が進んでいない。
別にお腹いっぱい的な感じではないけど……どうしたんだろ?
「……海未?食べなくていいのか?」
「あ、いえ、食べます……」
……そう言いながらも、俺が食べてる姿をじっと見ている気がするのは、俺の気のせいだろうか。
「……ふふっ」
……ま、いっか。機嫌良さそうだし。
「……あのときのことりの気持ち、今なら分かる気がします……くすっ」
そう言った海未の声は、俺の耳には届かなかった。
とりあえず一旦ここまでで。
シリアスに移行すると言ったな。あれは嘘だ。
いや、ほんとごめんなさい。次の話ではシリアスに行くんで、勘弁してください。
もう1話、連続で投稿しますね。
ではでは。