ラブライブ! ~『正しさ』の本質~   作:k.k.halcyon

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どうも、k.k.halcyonです。

前回からようやくメインキャラを出すことができました。といっても最後の1台詞だけでしたが、、、

本編までの道のりは、まだまだ遠い、、、今回のテーマは「カレー」「雑談」「思い出話」です。なんだこれ、進まねぇじゃねぇか。

相変わらずの超スロー進行です。それではどうぞ。


プロローグ その3 また会えたね。

 

 

 部屋は真衣さんの言った通り、すでに家具が置かれていた。段ボールが部屋の押し入れにたくさん入っているので、あとで開いておこう。

 

 

 

 

 一通り確認を終えると、さっきから疑問に思っていたことを聞いた。

 

 

 

 

 「それで、どうして4人はここに?っていうか、よく今日来るって分かりましたね。」

 

 

 そうなのだ。今日は特になにか約束していたわけではない。引っ越しの話はしていたが、日時までは「春休みのどっか」程度にしか教えていなかったはず・・・って、真衣さんが教えたのかな?

 

 

 「あれ?真衣から聞いてない?今日七海くんが来るって真衣が電話で教えてくれてたから、てっきり七海くんにも伝わってるものかと・・・」

 

 

 

 ーーー全く知らんぞ。まあ大方真衣さんが俺に伝え忘れたんだろうけど。

 

 

 

 「いえ、真衣さんからは特になにも聞いてないですね。というか、わざわざ来ていただいて、すみません。こちらからご挨拶に伺おうと思っていたんですけれども」

 

 

 「もう、そんなこと気にしないで。それよりも、せっかく引っ越してきたんだし、今日は私にご馳走させて♪

 

 

といってもただのカレーだけど、腕によりをかけて作るから!ことりが♪」

 

 

 

 「ふえっ!?///」

 

 

 

 あんた作らんのかい。いや、作ってくれるのはすごく嬉しいんですけどね。っていうかことりさん、今の反応素ですか?「ふえっ!?」っていってる人、リアルではじめて見たんだけど。

 

 

 ことりは雛子さんと、なにやらこそこそと小声で話をしていた。

 

 

 

 

 

 (お、お母さん!私、そんなの聞いてないよ!)

 

 

 (あら、いいじゃない。私も手伝ってあげるから、この機会に七海くんの胃袋つかんじゃいなさいよ)

 

 

 (で、でも///・・・うぅ恥ずかしいよ///それに私、お母さんみたいに料理得意じゃないし・・・もし美味しく出来なくてみーくんに嫌われでもしたら・・・)

 

 

 (カレーならことりだって作り慣れてるから大丈夫よ♪

 

 

それに、そんなことで嫌う人じゃないって、この中じゃあことりが一番よく知ってるでしょう?何言ってるのよ?

 

 

もたもたしてると、他の人に七海くん取られちゃうわよ?)

 

 

 (や、やだ!やだ、けど・・・うぅ///・・・わ、わかった!ことり、頑張ります///)

 

 

 

 

 

 ・・・会話の内容はよく聞こえないんだけど、えーっと、まだかかりそうかな?

 

 

 そう思っていると、話が終わったのか、ことりが声を掛けてくる。

 

 

 

 

 

 「あ、えっと、ご、ごめんね///きょ、今日は私が頑張って作るから、だから、その・・・た、食べてくれると、嬉しいです///・・・い、いい、かな?」

 

 

 

 

 

 ーーーなんというか、うん。緊張してるんだろうけど、顔を真っ赤にして上目遣いは、反則です///っていうか、なんかこっちまで緊張してきた。

 

 

 

 

 

 「え?あ、お、おう。ことりが作ってくれるのか。ありがとうな。っていうか、俺も手伝う「み、みーくんは休んでて!!」・・・お、おう、了解した・・・」

 

 

 

 え、俺料理はそれほど苦手じゃないけど、一緒に作るとなんかまずいのかな・・俺なんか悪いことしたっけ・・・?

 

 

 

まあ、作ってくれるのはすごくありがたい。ここはことりに任せて、素直に感謝しよう。

 

 

 

 

 

 「ありがと。じゃあ、料理、楽しみにしとくよ!」

 

 

 俺がそう言うと、さっきまで不安そうな顔をしてたことりが、

 

 

 

 

 

 

 「あ・・・う、うん!」

 

 

 ぱあっと花が開くような、とびっきりの笑顔を見せてくれた。

 

 

 

 

 

 ことりは男の人が苦手なのか、俺が近くにいると顔を赤くして俯いたりもするけど、いつもがんばって俺に話しかけようとしてくれるのが分かるから、それがなんだか健気で、すごく可愛い。

 

 

 なんか・・・ことりが妹だったら、絶対に嫁にはやらん!とか言いそうだな俺。え、シスコン?褒め言葉だなありがとう!!  

 

 

 「ことりちゃん・・・頑張ったね!」

 

 

 「本当・・・よく言えましたね、ことり」

 

 

 「うん!」

 

 

 穂乃果と海未は、なにやらことりと話している。よく聞こえんから気になるが、まあみんな楽しそうだから、邪魔しちゃ悪いな。

 

 

 

 

 

 

 

*ー*

 

 

 

 

 

 

 

 

 まだお昼までには時間があるので、食材だけ冷蔵庫にいれて、5人でおしゃべりしていた。雛子さんがいるから、穂乃果や海未は緊張するんじゃないかと思ってたけど、全然そんなことなかった。

 

 

 そういえば、ことりたち3人は幼馴染みだったんだよな。家族ぐるみで仲良くしてたら、幼馴染みの母親と仲良くなってても、不思議じゃないか。俺の知らないみんなの小さい頃(主に穂乃果に振り回された話が中心)のこととかからも、3人の仲の良さが伝わってくる。

 

 

 おしゃべりしているなかで、俺の引っ越しのことをどうやって知ったのかふと疑問に思ったので(まあ真衣さんがしゃべったのを雛子さんとことりが穂乃果たちに伝えたってところかな?)、聞いてみたら、雛子さんとことりが答えてくれた。簡単に話をまとめると、

 

 

①昨日の夜、雛子さんがことりと自宅で晩御飯を食べる少し前に、雛子さんの携帯に真衣さんから電話(旦那の愚痴ばかりだったそう)が。そのなかで俺が明日、つまり今日、東京に向かうことを話していたらしい。

 

 

②その話を、晩御飯のときにことりに話す。すごく締まりのない顔で娘はニヤけていて、とっても可愛かったわ(雛子談)。見てみたかった(切実)。でも、なんか嬉しいことでもあったんかな?

 

 

③夕食後、ことりは穂乃果と海未にそのことを話したそう。そこで穂乃果が、「じゃあ明日みっくんの家に行ってみようよ!」と提案したらしい。来るなら言えよ。

 

 

④提案したはいいものの、家の場所が分からず、雛子さんに聞いたところ、なぜか3人と一緒に行くことになった。本人曰く、引っ越し祝いとして手料理を振る舞いたい、とのこと。なら自分で作れよことりに任せずに。いや、どっちにしてもありがたいのは確かなんだが。

 

 

⑤真衣さんの車が到着する時間を見計らって、4人でやって来た。←イマココ

 

 

 と、こんな感じだ。っていうか真衣さん、雛子さんたち見ても驚いてなかったし、来るってこと知ってたのかな?俺なにも知らされてなかったんだけど。

 

 

 「そういえばさっき地図見て気づいたんだけど、この家ってちょうど穂乃果たち3人の家の中間あたりにあるんだねー」

 

 

 穂乃果がふと漏らした言葉に、

 

 

 

 

 

 「なっ・・・!!」

 

 

 

 

 

 俺は愕然とした。

 

 

 「穂乃果・・・お前・・・」

 

 

 「えへへ。ここならいつでも遊びに行けるね!!ね?ことりちゃん?」

 

 

 「えっ!?あ、そっか・・・みーくんの家にいつでも・・・えへ、えへへへへ/////」

 

 

 

 

 

 

 「穂乃果・・・お前・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・地図、読めたんだな・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「そっち!?」

 

 

 

 「いえ、私も少し驚きました。穂乃果が地図を読めたとは、10年近く一緒にいて、気がつきませんでした」

 

 

 

 「海未ちゃんまで!?もー2人ともひどいよーことりちゃーん!!」

 

 

 

 「みーくんの家に、みーくんと2人で・・・えへへへへ/////」

 

 

 

 「あれ?おーい、ことりちゃーん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺たち4人が話しているのを、雛子さんは楽しそうに眺めている。

 

 

 

 「・・・クスッ」

 

 

 

 「ん、雛子さん?」

 

 

 

 

 「いえ、ごめんなさい?なんだか、七海くんと会って1年とちょっとしか経ってないのに、あなたたちのこと見てると、なんだかずっと昔から一緒にいるような気がしてね?」

 

 

 雛子さんの言葉に、海未が頷く。

 

 

 「あ、それ私も思いました。なんだか子供の頃から一緒に遊んでたような感覚に襲われるんです」

 

 

 

 「海未もなんだ?俺はあまり感じてないんだけど、なんだろ、雰囲気か何かかな?」

 

 

 

 「多分ですけど、雰囲気だけじゃなくて、七海さんの声が、聞いていてすごく落ち着くというか、安心するんです。一緒に遊んでいられるような幼い雰囲気と、私たちを見守ってくれているような大人びた優しさが、ちょうどよく七海さんにはあるのかもしれませんね」

 

 

 

 「あーそれ穂乃果も思ったよ!みっくんて面倒見も良いし、何て言うか、友達って言うよりも、すこし年の離れたお兄ちゃん?みたいな感じがするんだよね!」

 

 

 

 「年の離れた、面倒見の良いお兄さん、ですか・・・なるほど、的確な表現かもしれませんね」

 

 

 

 「嬉しいけど、なんか引っ掛かるんだよなー・・・年の離れたっていっても、俺3人と1こしか違わんのんだぞ?それに俺、別に面倒見がいいわけじゃないし・・・」

 

 

 

 

 

 

 「そ、そんなことないよ!」

 

 

 

 「うおっ!?ことり?」

 

 

 

 「中学の修学旅行のときだって・・・」

 

 

 

 「あぁ、あのときですか・・・確かにあれで面倒見が良くないとは言えませんね」

 

 

 

 「えっ、そう?いや、あのときのことり見てて、放っておく方がむしろだめだろ」

 

 

 

 「ほら、そういうことさらっと言えちゃうところがみっくんの良いところなんだよ。

 

 

普通の人なら途中で投げ出しちゃうようなことでも、みっくんは全く気にせずに最後まで一緒にいてくれて・・・

 

 

 みっくんと別れたあと、ことりちゃん、みっくんの話しかしてなかったんだよ?」

 

 

 

 「ほ、穂乃果ちゃん!!」

 

 

 

 「ん?そうなの?ことり」

 

 

 

 「あ、う、うぅ///し、知らない!覚えてないもん!」

 

 

 

 「ふふっ、あらあら」

 

 

 

 「お、お母さん!!」

 

 

 

 「なんでもないのよ?なんでも」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「けど、あれからもう1年半くらいたつんだよな...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう。ことりたちが中3の修学旅行で広島の宮島にやって来たとき、学校が体育祭の代休で平日にも関わらず1日自由だった俺は、弥山って山に登ろうと、宮島にやって来てた。

 

 

 

そこでことりたちと知り合ったんだ。確か、ことりが穂乃果たちとはぐれちゃって、人混みの中を歩いてたときに、がらの悪い連中とぶつかったんだよな。そこにたまたま俺が通りかかって。

 

 

 

「・・・七海さん?」

 

 

 

あの後、ひと悶着あったんだけど、まあその話はいいや・・・穂乃果たちとも合流できて、俺は弥山に登りに行こうとしたんだけど、それまで俺のことを少し警戒(?)していた海未が急に目を輝かせて、「私も行きます!」って言い出したんだっけ?

 

結局4人で登ることになって、ことりと穂乃果はバテてたけど、なんだかんだ楽しかったな...

 

 

 

「みっくん?」

 

 

 

弥山から降りた後、お互い帰る時間になったので、3人と別れて俺も帰ろうとしたら、ことりが連絡先を交換しようって言い出して、海未はまだ携帯持ってなかったから、穂乃果とことりとアドレス交換して、お互いその日は解散したんだっけ...

 

 

 

 「七海くん?」

 

 

 

それから、時々ではあるけど、電話かメールかで話すようになったな。海未もあの後携帯を買ってもらったようで、海未とも連絡先を交換して。3人とも受験生だったから、だいたい勉強で分かんないところを写メで送ってきて、俺がそれに答えるのが中心だったっけ。まあ途中からいつも雑談に入っちゃうんだけど。はは・・・。

 

 

 

海未とことりの学力ははそんなに問題なかったけど、穂乃果は・・・やめよう・・・大変だった。その一言で察して「七海さん!」「うおっ!?」

 

 

 

 

「な、なんだ、どうした、海未?」

 

 

 

 

「いえ、声をかけても返事がなかったので、どうかされましたか?」

 

 

 

「ああ、そうだったのか、悪かったな...いや、修学旅行で海未たちと会ったときのこと思い出してたんだよ。その後弥山に登ってさ」

 

 

 

 

 

 

海未にそう言うと、ヤツの目と表情が変わった。眩しい笑顔を浮かべて、突然俺の方に身を乗り出してくる。あ、やべ...このパターンは...

 

 

 

 

 

 

 

「ああ!あのときですか!私もよく覚えています!宮島に行くと分かったときからずっと弥山に登りに行こうと決めていたのですが、穂乃果もことりもあまり乗り気ではなかったようで、少し諦めていたんです。ですがあのとき七海さんが弥山に行くと聞いて、いてもたってもいられなくなりまして。頂上の景色は本当に綺麗でしたね!一緒に登ることができて、本当に良かったです!七海さんもせっかくこちらに越してきたのですから、今度は是非こちらの山に登りに行きましょう!!この近くだと、バスで1時間ほどで向かえるところがあるので、ああ、今携帯で地図を「う、海未?」...ハッ!!...す、すみません///山の話になると、いつも我を忘れてしまって///」カァァ

 

 

 

 

俺と海未の顔が数㎝しか空いてないことに気が付いたのか、海未は茹で蛸のように顔を真っ赤にさせて、元の位置に戻っていった。

 

 

 

「いや、気にしないで良いぞ?俺も山に登るのは好きだし。なら今度、そこに行ってみようか!」

 

 

 

「は、はい!・・・ヤッタッ」ガッツポーズ

 

 

「むーっ、海未ちゃん!」

 

 

「え、なんですか、こと・・・あっ・・・ご、ごめんなさい。一緒に登ってくれる人ができたのが嬉しくて、つい///」

 

 

「あはは、まあまあ、ことりちゃん。許してあげよ?」

 

 

「・・・ふふっ、いいよ。別に怒ってないから」

 

 

「そ、そうですか・・・良かった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*ー*

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5人でお喋りをしてるといつの間にか時計の針は11:40を指していた。俺が時計を見てるのに気が付いたのか、ことりが「あっ...」と声を漏らす。

 

 

 

「そろそろお昼ご飯にしよっか。みんなはここで待っててね?」

 

 

 

「はーい!」

 

 

 

「お願いします」

 

 

 

穂乃果は元気よく、海未は・・・あれ?いつもなら「私も手伝いますよ?」とか言いそうなものだが、珍しく今日はことりに任せるつもりらしい。疲れてたのかな...?

 

 

 

「手伝って欲しいことあったら言ってな?」

 

 

 

「あら、七海くんって料理は作ってもらうより一緒に作りたいタイプ?」

 

 

 

「いきなり何の話ですか雛子さん...」

 

 

 

「将来七海くんがことりと結婚して、夕ご飯を作るとしたら、ってお話♪」

 

 

 

「本当にいきなり何の話ですか!?」

 

 

 

「お母さん!!」

 

 

 

「ふふ、ごめんごめん。じゃあ、早く作っちゃいましょうか、ことり」

 

 

 

「もう・・・じゃあそこの袋の中に玉ねぎと人参と、あとジャガイモが入ってるから、それ切ってて!」

 

 

 

「ええ。ピーラーあるかしら?」

 

 

 

「あ、えと、はい、これ」

 

 

 

「ありがと、ことり」

 

 

 

「う、うん。・・・チラッ・・・・・・チラッ」

 

 

 

「ほら、後ろが気になるのはわかるけど、今は頑張って作らないと!」

 

 

 

「べ、別にみーくんのこと見てた訳じゃないから!!本当にやめてってば///」

 

 

 

「はいはい(誰も七海くんのこととは言ってないんだけど...)」クスッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

---しばらくして---

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「七海くーん、カレー出来たからちょっと手伝ってー♪」

 

 

 

穂乃果と海未と3人で喋ってると、雛子さんの声が聞こえた。

 

 

 

「あ、はい!ごめん、ちょっと行ってくる」

 

 

 

「穂乃果も行く!」

 

 

 

「それなら私も行きます」

 

 

 

俺が声をかけると、なんか2人とも俺についてきた。3人でことりたちのところへ向かう。

 

 

 

 「どうかしましたか?雛子さん」

 

 

 

 「あら、みんな来ちゃったのね。ちょうどカレーできたところだから、お皿むこうに運んじゃって?」

 

 

 

 「分かりました。・・・ああ、カレーのええ匂いがする・・・よし、穂乃果!海未!運ぶぞ!」

 

 

 

 「うん!」

 

 

 

 「はい!」

 

 

 

 ことりと雛子さんが作ったカレーは、幼馴染2人いわく、舌がとろけるくらいに絶品らしい。確かに、今運んでいるカレーからも、俺がいつも適当に作ってるカレーとは比べ物にならないくらい良い匂いを漂わせている。俺の口の中も、もうよだれでいっぱいだ。

 

 

 

 席はどうすっかなー・・・まあ適当で良いか。

 

 

 

 全員のカレーを運び終え、皆が席についたところで、早速食べ始める。ちなみに皆の位置は、テーブルを囲んで時計回りに、雛子さん、ことり、俺、海未、穂乃果、の順だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「じゃあ、食べようか!それじゃあ、いただきます!」

 

 

 

 「「「「いただきます!」」」」

 

 

 

 さっきから漂ってくるカレーの匂いのせいで、もう空腹も限界だ。早速スプーンをとって、カレーとご飯の境目のところに差し込む。俺はカレーとご飯は基本あまりはじめから全部混ぜることはしない。

 

 

 スプーンにのせたカレーとご飯をいざ、口に運ぼうとしたとき、ふと隣から視線を感じた。それもかなりこちらを凝視している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「...ジーッ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ことりさんでした。

 

 

 

 

 

 

 自分の分にはまだ手をつけておらず、俺が食べるのを待っているようである。ただ・・・

 

 

 

 「・・・あの、ことりさん?そこまで見られると、さすがにちょっと食べづらいんだけど・・・はは・・・」

 

 

 

 「あ、ご、ごめんなさい」シュン

 

 

 

 「いや、そんなに落ち込むなよ?自分の分冷めちゃうし、早く食べよ?」

 

 

 

 「う、うん・・・」チラッ

 

 

 

 一応さっきみたいに凝視は止めてくれたが、それでもまだこちらのことが気になっているようだ。・・・って、ことりばっかり気にしてないで、俺も早く食べないと・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・はむっ・・・!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 カレーが口の中に運ばれた瞬間、俺の体に10まんボルト!が命中した!!こぉかぁばつぐんだぁ!!!!七海はしびれてしまった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あ、あの、みーくん・・・どう、かな?頑張って作ったんだけど・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これは美味い・・・今まで食べたカレーの中でも、ダントツに美味い。思わず言葉を失ってしまった。いや、マジでなにこれ、辛いんだけど、辛さのなかに、なんとも言えないまろやかさがあり、口のなかで蕩けるようななんとも言えねぇ味わいがまたなんとも言えねぇ!!ごめんね、ボキャブラリー貧困で。

 

 

 

 俺もちゃんと作ればそこそこ美味いカレーは作れるけど、これ一体どうやったらこんなに美味くなるんだ?隠し味何入れて・・・って、

 

 

 

 

 

 

 ふと隣を見ると、ことりが不安そうな表情を浮かべてこちらを見ていた。

 

 

 

 「あはは、失敗しちゃったかな・・・その、不味かったら残してくれていいか「美味い」ら・・・へ?」

 

 

 

 俺が黙っていたのを、どうやらことりは『カレーが不味かった』と解釈してしまったらしい。とりあえず思ったことを即座に口に出す。あんな悲しそうな顔させてたまるかよ。

 

 

 

 「ごめんな、これ本当に美味くて、ちょっと、言葉出なかった。いや、なんというか・・・美味いよ。今まで食べたなかで、一番美味い」

 

 

 

 ・・・相手に勘違いさせてしまったときに何よりもまず伝えるべきは、ありのままの素直な気持ちである。ぎこちない言葉になっても、相手のことを信頼してるなら、それはきっと伝わるはず。

 

 

 

 もし言葉で表すのが無理なら、行動で表せば良い。とにかく伝えようとする気持ちが大事だ。俺はそう教わった。

 

 

 

 

誰からって?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・サブカルチャーから。なんだよ、文句あっか!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いや、ほんとボキャブラリー貧困でごめんなさい。「美味い」としか言ってないし。けど、ちょっとでもことりに分かってほしくて、俺は食べるスピードを上げた。皿の上に山盛りに乗っていたご飯もカレーも、どんどん無くなっていく。

 

 

 

 「・・・そっか・・・そっか♪」

 

 

 

 俺の隣で、ことりが嬉しそうに呟いていたが、カレーに夢中だった俺の耳には届かなかった。

 

 

 

 「・・・ねぇ、海未ちゃん。なんか今日のカレーって甘くない?甘すぎない?」

 

 

 

 「奇遇ですね穂乃果。私もそう思います。辛口な気がしたのですが」

 

 

 

 ことりと反対側では、穂乃果と海未が何か呟いていたようだったが、それも俺の耳には届かなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結局あれから4回もおかわりしてしまった。鍋いっぱいにあったカレーも、気がついたら3分の2もの量が俺たちの胃袋のなかに移動していた。ちなみに、その3分の2のうちの半分、要は全体の3分の1は、俺一人で平らげた。

 

 

 食べ終わった後、ことりと雛子さんには休んでもらって、俺と穂乃果と海未とで後片付けを終え、また談笑に戻る。

 

 

穂乃果がボケて海未が突っ込んで、ことりが穂乃果をフォローするといういつものパターンになったり、雛子さんが俺やことりをからかって遊んでいたり、穂乃果が俺に海未の昔話(という名の黒歴史)を俺に教えようとしたとき、なぜか俺の鳩尾に海未のどくづき!が飛んできて死にかけたり・・・きゅぅしょにあたったぁー!!!!ななみはどくじょうたいになった!

 

 

 

 そんなこんなで、あっという間に時間は過ぎていき、気づけば4時を過ぎていた。雛子さんの一声で今日は解散となり、皆を玄関まで見送る。

 

 

 

 「今日はわざわざカレーまで作っていただいて、ありがとうございました!」

 

 

 

 「良いのよ、気にしないで♪あんなにいっぱい作っておいたのに、もう半分以上なくなっちゃうなんて・・・やっぱり男の子が食べてるところって良いわね♪

 

 

 

 あと、お礼なら、ことりに言ってあげて?あの子が一番頑張って作ってたんだから♪」

 

 

 

 「分かりました。ことり、ありがとうな?」

 

 

 

 「あ・・・えへへ///・・・どういたしまして♪」

  

 

 

 ことりはすごく嬉しそうだ。まあ自分が作ったものを誰かに「おいしい」って言ってもらえるのは嬉しいわな。

 

 

 

 「カレー、本当に美味かったよ。あれなら毎日食べても飽きないな」

 

 

 

 

 

 

 「・・・みーくんが良いなら、毎日作ってあげてもいいけど・・・」ボソッ

 

 

 

 

 

 

 「ん?ごめん、今何か言った?」

 

 

 

 「・・・ううん。何でもない♪じゃあまたね!みーくん!」

 

 

 

 「ああ!またな、ことり!海未と穂乃果もまたな!」

 

 

 

 「まったねーみっくん!!」

 

 

 

 「では、私も失礼します、七海さん」

 

 

 

 「じゃあ、私も帰るわね。七海くんが困ったら、いつでも連絡してね?私も真衣も、力になるから♪」

 

 

 

 「ありがとうございます、雛子さん!」

 

 

 

 皆を見送った後、さっきまで賑やかだった家に、静寂が訪れる。

 

 

 

 「・・・」

 

 

 

 段ボール開いたりすんのは明日にしよう。今日は疲れた・・・。

 

 

 

 特に何かするやる気も起きなかったので、ベッドに横になって、ゴロゴロする。

 

 

 

 「・・・今日からここで独り暮らしかぁー・・・」

 

 

 

 独り暮らしすると独り言が増えるっていうけど、本当かもな。こんなに静かだと、なんだか音や声が欲しくなる。例え自分の声でもいいから。

 

 

 

「寂しさ」ってやつなのかな。

 

 

 

 「そうだ、あいつに電話してみるかなー」

 

 

 

 この寂しさをどうやって紛らわそうかと考えていると、不意に赤髪のツンツンしたあいつの顔が頭に浮かんだ。

 

 

 

 ーーーそういや最近電話してなかったし、久しぶりにしてみるか。

 

 

 

 そう思って、ポケットからスマホを取り出す。アドレス帳を開いて、そいつの名前を探し、通話ボタンを押した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 prrrr...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ガチャ

 

 

 

 

 

 

 

 『もしもし、七海!?』

 

 

 

 「もしもーし、久しぶりだな、真姫」

 

 

 




今回は一旦ここまでで。

登場人物のしゃべり方とかって、思った以上に難しいものですね・・・。

たとえるなら、「なんだよ、エキスパート簡単じゃん!これ超難関とかだってもう余裕じゃね?」とか調子こいてたら、某楽曲のハードで散る、みたいな。分かるだろうか、、、

さて、ようやく真姫ちゃん出せました。次回もわりと早めに投稿しようかと思います。

ではでは。
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