ラブライブ! ~『正しさ』の本質~   作:k.k.halcyon

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どうも。k.k.halcyonです。

この前タブレットを新しく買い換えたのですが、やばいです。めっちゃ使いやすい。

ただ、1個問題点があって……そのタブレット専用のキーボードも一緒に買ったんですが、そのキーボード、よく見てみるとなんと、とじカッコのキー 」 ←コレ が無かったんです!

いちいちカッコって打って変換しないと打てない……それ以外はめっちゃ良いですけどね。

今回は、2話ほど連続で投稿していきます。

それでは、どうぞ。







left-04 背の坂崩れり

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 ……某病院内にて。

 

 

 「失礼します」

 「あら……まぁまぁ、隆也くん」

 「お体の具合、どうですか?もうすぐ、昨日の検査の結果が出るんですよね?」

 「ええ、今は落ち着いているわ。検査入院とはいっても、あくまで念のためだから、体が悪いわけではないですからね」

 「そうですか……良かった。今日は所用で近くを通っただけなので、これからすぐ出なくてはいけないのですが、お大事になさってくださいね?」

 「ええ、ありがとうね、隆也くん」

 「いえいえ。では、失礼しますね」

 

 

 

 

 

 

 ………………

 

 

 

 

 

 

 …………

 

 

 

 

 

 

 ……

 

 

 

 

 

 

 「……本当に、お大事になさってくださいね……

 

 

 

 

 

 

 ……人の命って、案外簡単に消えるものですから」

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 穂乃果からメールが来てから、ちょうど1分ほど歩いただろうか。

 

 

 「着いたわ、ここよ。あっ、雛子もう来てたんだ」

 

 

 そう言いながら店の2階を見上げる秋穂さん。俺と海未もそれに倣い、顔を上げる。下の俺達に気付き、2階の窓から笑顔で右手を振っていたのは、我らが音ノ木坂学院理事長、南雛子さんだ。まだ俺生徒じゃないけど。

 雛子さんと昔からの親友である秋穂さんは、とても親しげに左手を振り返していたが、俺や海未はそんなに雛子さんと親しいわけではない。手を振り返すのも失礼な気がして、ぺこりとお辞儀をした。

 あんな人でも、理事長だからな。俺に女装させようとするような、あんな人でも。あんな人でも。まあそれ以外は本当に頼りになるし、すごく助かってるんだけど。ことりたちと同じ学校に通えるようになるんだし、そこはすごくありがたい。

 

 

 「私達も、入りましょうか」

 

 

 「ですね」

 「はい」

 

 

 いつまでも外にいるわけにもいかない。俺達は店の扉を開け、中へ入っていった。

 扉には小さなベルがついていたようで、秋穂さんが扉を開けた時に、からんころんからーんと来客を知らせる音がした。音叉を振動させたときのように響いたりはしない、乾いた音。こういう音って、よくよく聞くと、音の高さとか、響き具合とかが、店によって微妙に違ってたりして、ちょっと面白かったりする。

 

 

 

 

 

 

 「いらっしゃ……って、なんだ。穂むらさんか」

 

 

 「なんだとは失礼ですね、先輩。久しぶりに会ったのに」

 

 

 店の中へ入ると、カウンターの内側で食器を洗っていた男性が、やや渋い顔をして出迎えてくれた。

 先輩、ということは、年上だろうか。秋穂さんのことを『穂むらさん』と呼ぶ、この男性。さっきの櫻庭さんもそうだったが、この人もかなりの長身、しかもイケメンときた。眉毛が少し隠れるくらいの、微かに赤みがかった黒髪。身長は180後半くらいか。顎に生えたほんの少しの無精髭も、不潔さを感じるようなことはまるでなく、整った顔立ちにつり目が……って、あれ?

 

 

 

 

 

 

 ……なんかこの人、どっかで見たような……

 

 

 

 

 

 

 「真衣からお前らの話は嫌ってくらいに聞いてんだよ。あいつ酔っぱらったら、深夜なのに電話かけてくるし。話なげえし」

 

 

 

 

 

 

 ……いや、そんなことはないか、初対面だろうし。なら……

 

 

 

 

 

 

 「それでも、『出ない』って選択肢は無いんですね。妹思いの優しいお兄ちゃんじゃないですか」

 

 

 

 

 

 

 ……誰かに、似てる?

 

 

 

 

 

 

 「うるせ……ところで、後ろの2人は連れか?」

 

 

 「あ、はい。三橋七海といいます」

 

 

 「あっ、え、えっと……そ、園田海未……です」

 

 

 いきなり視線がこちらに向いたもんだから、少しびっくりしたな。俺は普通に返事をすることが出来たが、海未は緊張しているんだろうか、すこしたどたどしい返事になってしまった。

 

 

 「七海……ひょっとして、東京に引っ越してきたっていう、広島の……」

 

 

 この人、俺が引っ越してきたこと、知ってるんだな。俺がもともと広島にいたことも。まあ、大方真衣さんだろう。酔っぱらったときの真衣さんからの電話は、俺も覚えがある。寝る直前だったのにいきなり電話がかかってきて、『七海くん、ちょっと聞いて!!』とか聞こえてきて。

 何事かと思ったら、『真姫が最近素っ気ない』だの、『うちの旦那はなんにも分かってない』だの、『でもやっぱり大好き!』だの、『真姫がクラスの男子から告白された』だの、『七海くんその男の子に直接会って、『真姫は俺のだから諦めろ、きりっ!!』って言ってあげて』だの、わりかしどうでもいいことばっかり話してくる。まあ真姫の恥ずかしい話も聞けるから、からかうネタが増えるのはいいんだけど。

 

 

 

 

 

 

 ……あ。もしかして……

 

 

 

 

 

 

 「ええ、この前までは千葉にいたんですけど、3日ほど前に引っ越してきまして。すごく静かで、良い雰囲気の喫茶店ですね」

 

 

 「ありがとよ。昼になったら常連のやつらが来るんだが、この時間はあんまり人も来ねぇからな……

 

 ……あ、自己紹介遅れたな。俺は、瀬戸内 修(せとうち しゅう)。真衣の兄だ」

 

 

 

 

 

 

 ……ビンゴ、だな。

 

 

 

 

 

 

 「やっぱり、真衣さんのご家族だったんですね。なんとなく顔立ちとか雰囲気が似てるから、もしかしたら、って思ってました」

 

 

 「よろしくな。あいつから電話がかかってくる被害者同士、仲良くしようや」

 

 

 「は、はは……よろしくお願いします。この店も、贔屓にさせてもらいますね」

 

 

 「いつでも来いよ。安くしとく」

 

 

 「ありがとうございます」

 

 

 

 

 

 

 ……良かった。

 

 

 

 

 

 

 最初秋穂さんと話していた時の渋い顔のイメージが残っていたから、少し怖い人なのかもと思ってたけど、むしろ逆だった。

 笑ってるときの顔は、真衣さんそっくりだ。この人達の笑顔は、安心できる。営業スマイルのような社交辞令の笑顔じゃない。心の底から笑っている人のそれだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……って、そう思っていたのも、つかの間。

 

 

 

 

 

 修さんが、俺から海未に視線をした途端、その笑顔は鳴りを潜めてしまった。

 

 

 

 

 

 

 「……それで……園田、ねぇ……」

 

 

 その視線には、その表情には、先程俺と話していたときのような柔らかさは無い。あったのは、やや眉間に皺を寄せた、何か昔のことを思い出しているかのような厳しい顔だった。

 決して、さっきの笑顔が嘘だったわけじゃない。あくまで、表情が変わっただけだ。ただ、その変わりようがあまりに大きかったため、少し困惑してしまった。

 

 

 「っ……あ、あの……」

 

 

 修さんの視線に、びくっと肩を震わせる海未。自分の服の肘のあたりをきゅっと摘まんで、どうにか不安をなだめようとしているようだ。

 海未からすれば、初対面の男から突然厳しい目で睨み付けられているのだ。驚くのも無理はないだろう。

 

 

 「ちょっと、先輩。海未ちゃん怖がってるじゃないですか。真面目な顔した先輩少し怖いって、前にも言ったのに……」

 

 

 秋穂さんが嗜めるも、その表情が緩むことはなかった。そのまま今度は秋穂さんに視線を移し、修さんは再び口を開く。

 

 

 「お前含めて、2階にこのメンバーが集まってて、連れてきた客が朋未の娘……なんとなく、何の話か分かったよ」

 

 

 「っ……」

 

 

 秋穂さんは口を開かない。

 それは、修さんの言葉を肯定した、ということなんだろうか。

 

 

 「……」

 「……」

 

 

 沈黙。

 多分、数秒ほどしか経っていないだろう。けど、俺にはこの沈黙が、現実の時間よりもずっと、ずっと長く感じた。

 秋穂さんは口をつぐんだまま。けれど修さんの視線から逃げることなく、見つめ返している。

 こんなときに限って、色んな音が聞こえてくる。やや薄汚れた壁にかかっていた、時計の秒針のかちっ、かちっという音。閉じた蛇口から漏れ出る水滴。そして、天井の空調と、窓際の換気扇。普段なら気にもとめないほどの小さな音なのに、どうにも今は、少しうるさい。そう感じてしまうこと自体が余計に、この店内の静寂を広げていた。

 この無言のやりとりの中、2人の間で交わされたものは、2人にしか分からなかった。

 

 

 幾分か時間が過ぎた後、修さんが告げた言葉は、

 

 

 

 

 

 

 「……はあ……穂むらさん、エスプレッソだっけか?そっちの2人は、何頼む?」

 

 

 

 

 

 

 「……えっ?」

 

 

 

 

 

 

 「注文だよ、注文。どうする?」

 

 

 店主として、客に注文を聞く言葉だった。

 

 

 「あ……じゃあ、俺はブレンドで。海未はどうする?」

 

 

 「え?……え、あ、ああ、な、なら、私も、その、それで……」

 

 

 「じゃあ、ブレンド2つとエスプレッソ1つな。できたら2階に持って上がるから、待ってろ」

 

 

 そう言って、修さんはカウンターから移動し、調理スペースへと向かっていった。さっきの少し怖かった表情は消え、もとの優しげな顔に戻っていた。

 調理スペースといっても大袈裟なものではなく、ブレンドに使用する豆をガラスのケースから取り出し、それをゆっくりと挽いていく。コーヒー豆を挽くとき独特の音が、繰り返し繰り返し、耳に入ってきた。

 

 

 「……ふぅ、じゃあ、2階に上がって待ってましょうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




なんか中途半端な気もしますが、一旦ここまでで。

もう1話、連続で投稿していき……いきま……まきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃんまきちゃん……

おっと失礼、症状が出ちゃいました。たまにあるんです、こういうの。お気になさらず。

ではでは。





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