学生って楽しいけど大変ですw
予告通りってのは気分がいい!
というわけで黒ウサギsideからのお話。
今回の話も何度消して書き直したことか……
それでは第2話です!
〜兎耳の少女 side〜
(あ、あれ?おかしいのですよ?)
茂みに隠れていた少女は混乱していた。
なぜなら彼女が召喚する予定だったのは
彼女の名前は黒ウサギ。
外見はミニスカートにガーターソックスといったような扇情的な格好をしており、スタイルも非常によい。
こんな見た目でも『箱庭の貴族』と呼ばれる一族の末裔であるから驚きである。
そんな彼女がなぜ異世界から召喚をするなどという策に出たかというと、彼女の所属しているコミュニティが所謂、崖っ淵状態で状況を打破できる人材を求めて最後の賭けにでたからだ。
そういった経緯もあり、召喚に成功した時は思わず小躍りするくらいには喜んだ。
だが空から落ちてくる
さながら時を止められたかのようである。
(あまりにも動揺しすぎて名前すら聞きそびれてしまいました…)
内心を表すかのように、ウサぁ…っとその兎耳が萎れている。
まあ、話を詳しく聞いたら聞いたでまた小一時間ほどフリーズしそうな話だったのではあるが。
(まあ、悩んでいても仕方がないデス。我らがコミュニティの為にもここはお腹を括りますか)
気合いを入れ直すと同時にピン!とたつウサ耳。
ちなみにこのウサ耳は箱庭の中枢と繋がっており、ギフトゲーム審判時であればフィールドの全範囲、プレイヤーとして参加した時であれば1kmの範囲まで情報を収集できる優れものである。
無理矢理に気持ちを入れ替えても気になる事がもう一つ。
あの黄金の鎧の男のことである。
他の3人とは明らかに違う雰囲気。
隙のない立ち姿。相当の手練れなのであろう。
明らかに異なるものであるのは明白だ。
考えれば考えるほどに分からなくなる。
だが漠然と感じる事もある。
(何故なのでしょうか。理由は分かりませんが、あの御方には「月の兎」として最大級の敬意を払わなければならない。そんな気がするのです)
そしていざ茂みの出ようとしたタイミングでのあの指摘。
当然ビクッとしながらも、意を決して茂みから出ていくのであった。
〜side out〜
茂みから出てきたのは兎耳の少女であった。
逆廻十六夜、久遠飛鳥、春日部耀の3人は理不尽な招集を受けた腹いせに殺気のこもった視線を向けている。
「や、やだなぁ御三人様。そんな狼みたいな怖い顔で見られると黒ウサギは死んじゃいますよ?ええ、古来から孤独と狼は兎の天敵なのです。そんな黒ウサギの脆弱な心臓に免じて、もう御一人様の様に穏便に話を聞いていただけると嬉しいでございますヨ?」
「断る」
「却下」
「お断りします」
「あっは、取りつくシマもないですね♪」
降参とばかりに両手をあげる。
(肝っ玉は及第点。この状況でNO!と言える勝ち気は買いです。まあ、扱いにくいのは難点ですけども。もう一人も言葉こそ発していないですが、全く動揺していないようですし)
「さてさて、お待ちかねの状況説明〜、の前にまずは皆様方のお名前を…フギャッ!」
何を思ったのか春日部が黒ウサギの耳を根っこから鷲掴み、思いっきり引っ張った。
「ちょ、ちょいとお待ちを!!触るまでなら黙って受け入れましょう。でもまさか初対面で遠慮なしに黒ウサギの素敵耳を引き抜こうとするとは!どういう了見ですか!?」
「好奇心のなせる技」
「自由にもほどがあります!」
「へえ?このウサ耳って本物なのか?なら俺も…」
「じゃあ私も」
左右にウサ耳を引っ張っられた黒ウサギは、言葉にならない絶叫をあげた。
「あ、あり得ないのですよ。まさか話を聞いて貰うだけで小一時間も費やすとは。学級崩壊とはきっとこのような状態に違いないのデス」
「いいからさっさと進めろ」
半ば本気の涙を浮かべるも気を取り直して4人に向かい、
「それではいいですか?定例文で言いますよ?言いますよ?さあ、言います!ようこそ”箱庭の世界”へ!我々は皆様にギフトを与えられた者たちだけが参加できる『ギフトゲーム』への参加資格をプレゼントさせていただこうと召喚いたしました!」
そういって様々な説明をした。
要約すると
・ここは"箱庭"と呼ばれる世界で、様々な修羅神仏や悪魔、精霊といった存在が跳梁跋扈している。
・様々な者たちが手にしたギフト、知恵、勇気、力を駆使して競い合うギフトゲームと呼ばれるものが存在する。
・このギフトゲームは金品、土地、利権、名誉、人材などありとあらゆる物をチップに行われ、勝者は賭けられたものを全て手に入れらる。
・箱庭にも法はあるが、ギフトゲームを介したものは適用外となる。
・ギフトゲームは参加する以上は全て自己責任となる。
・ギフトゲームに参加するには、特定の集団「コミュニティ」に加入しなくてはならない。
といったものだ。
「さて、皆様を召喚した黒ウサギには箱庭に関することを全て答える義務があります。そして皆様を何時までも野外に出しておくのは忍びない。ここから先の質問は私の所属するコミュニティでよろしいですか?」
「待てよ。俺からも質問があるぜ。まあさっきの出来事である程度は満足したから聞かなくてもいいかもしれねぇが、あえて聞かせて貰うぜ?」
黒ウサギを遮るように、十六夜が口を開いた。
「この世界は―――面白いか?」
この言葉にいかなる感情が込められているのか?
カルナが感じた十六夜の圧倒的な才能と力。
もし彼が今までの人生で自らと並び立つ、あるいは上を行く者に出逢ったことがないとするならば。
名乗りをあげるよりも先に腕試をしたがるのも頷ける。
そんな彼にとっては面白いか、否か。がなにより重要なものなのだろう。
そんな彼の気持ちに応えるかのように黒ウサギは答える。
「YES!『ギフトゲーム』は人を超えた者だけが参加できる神魔の遊戯。箱庭の世界は外の世界よりも格段に面白いと、黒ウサギは保証いたします♪」
こうして黒ウサギがコミュニティのところまで連れて行ってくれるというので、全員でついていく。
「なあ」
「なんだ?」
十六夜が後ろを歩くカルナに話しかける。
「俺、今から世界の果てを見てくるわ♪ついでに良さそうな場所見つけておくからそこで少し腕試をしてみようぜ!」
「承知した、あまり手加減はできないかもしれないが。では俺の方から黒ウサギに伝えて…行ってしまったか、速いな」
瞬く間に姿が見えなくなる。
サーヴァントのなかでもあの速度を出せるものはそう多くない。
トロイアの大英雄にも匹敵しそうだ。
そうして歩き続け目的の場所に到着する。
「ジン坊ちゃーーん、新しいお方をお連れしましたよー!」
と言いつ振り返る。
「そう言えば大事な事を忘れてました!」
うっかり、といった表情を浮かべる黒ウサギ。
「私の名前は先ほどお伝えしたと思いますが……ってあれ?もう一人のいませんでしたか?こうなんか『俺超問題児!!』ってオーラを放っていた殿方がいましたよね?」
「ああ、その事か。逆廻十六夜ならちょっと世界の果てを見てくると言って飛び出していったぞ?」
「逆廻十六夜様というのですか、これはどうもご丁寧に……ってなんで止めてくださらなかったのですか!」
「いや、止める間も無く走り出していったのでな。今からでも追いかけた方がいいか?」
「いえ、そこまでやっていただかなくても…。分かりました、ジン坊ちゃん、御三方の案内をお願いします。黒ウサギは問題児様を連れ戻して参ります。あそこにはギフトゲームのために野放しにされた神獣がいます。手遅れになる前に捕まえなくては!」
そうして飛び出していく。
「結局私たちの自己紹介もしてないわね?私は久遠飛鳥、ジン君でいいのかしら?よろしくね」
「春日部耀」
「カルナだ、姓はない。あの黒ウサギもなかなか早いが十六夜にはしばらく追いつけまい。十六夜が実力的に負けるようなものなどそうそうはいないだろうが、念の為に俺も追いかけることにする」
と名乗るだけ名乗り炎の翼を広げ高速で飛び立つ。
その後ろ姿を呆然と見つめ、ハッとしたかのようにジンと呼ばれた少年が答える。
「どうも、始めまして、ジン=ラッセルです。久遠飛鳥さんに春日部耀さん、それにカルナさんですね?ん?カルナ…?どこかで聞いたような名前な気が?」
「あら、じゃあ十六夜君が言っていたことは本当なのかもしれないわね?」
「十六夜さんが言っていたこと?」
「カルナさん、マハーバーラタ?でしたっけ?そんな名前の叙事詩にでてくる英雄だそうよ?俄かには信じられなかったけど」
その飛鳥の言葉を聞き固まるジン。
そしてその数秒後
「え?えっーーーーー!!!!???」
ジンの絶叫が箱庭二一〇五三八外門周辺に響き渡った。
黒ウサギにカルナの正体バレるところまで行けなかった…
ジンにはバレましたがw
カルナ、十六夜のセリフ難しい
変なところありそうで怖いです。
次話ついに黒ウサギにカルナの正体が…!!