「うるさーい!」
「どうも、守河塔刃です。佐奈の奴がいきなり、しっかりしてくださーい!と刀を振り回してくるんですがどうすればいいんでしょうか?」
「うん。飯を抜いて依存性高めちまえば良いな」
名案だ。
「なるほど。まあ・・・あいつがなんかの威厳高めようとしているのは確かだし、そんな事すればなんか泣きついてくるだろうけど・・・やってみるか」
よしこれで問題解決!
「いやむしろ悪化しているような気がするんだけど!?」
「綾斗、お前登場かなり先だよな?」
「は?女にどやされて立ち上がるとかお前・・」
「霧崎ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」
「うおわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!??」
村雨は
「ななななななんでわかった!?」
「
嘘である。本当は
「もう逃がさねぇぞ。霧崎!」
飛んで木を伝って英治に近づく。
「く、来るなぁ!」
英治は接近戦を酷く拒む。だから逃げ回る。それでも体術を極めた村雨にスピードで、しかも森と言う
「遅い!」
引き金を引き、音速で飛ぶ星辰力の弾丸が英治をとらえる。
「ギャア!?」
「まだまだぁ!」
よろけた処を急接近し、接近戦、それも格闘戦に持ち込む。
「おおおおおおお!!!」
「げべべべべべべべ!?」
右の銃で腹を撃ち、次に左の銃で顎を跳ね上げさせる。そこに右足だけで怒涛のラッシュを叩き込む。そこで瞬時に右足を引っ込め、左の上段回し蹴りを喰らわせる。さらに右足を左の銃で撃ち、右で発砲せずに腹を殴り、前屈みにさせ、跳ね上げさせるように二段蹴りを喰らわせ、最後に踵落としで地面に落とす。
「ガ、ア!?」
「終わりだ」
右の銃に星辰力を注ぎ込む。
「ま、待て!
英治が情けなく尻餅をつきながら腕で下がる。
「頼む!と、友達だろ?なあ?」
引き金が引かれる。
「い、嫌だ!まだ死にたくない!もろだよもろ!それもろだから」
先ほどの数倍の威力の弾丸が発射される。
「お願いだから死にたくなああぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!」
瞬間、英治の眼前で爆ぜた。
英治は泡を吹き、ばたりと呆気なく気絶する。
「ふう、殺すかよバカが」
先ほどの流星闘技はたしかに威力はあったがあれは時限式で例え避けられたとしても爆発で吹っ飛ばすという技だ。だから、爆発を最小限に抑えればほぼダメージなく、猫だまし感覚で気絶させる事が出来るのだ。
英治が気絶した事で森が消えていく。
「村雨くん!」
シルヴィアが村雨に駆け寄ろうとするが、その前に村雨が・・・・
「ぐふぅ・・・」
「!? 村雨くん!?」
倒れた。
それもそうだ。あれほど血を流していたのだから失血で倒れても仕方がない。
「しっかりして!」
「うう・・・シルヴィ・・・」
シルヴィアが村雨を抱える。
「・・・シルヴィ」
「ダメ。喋っちゃダメ!」
「あの・・・
「え・・・?」
いきなり何かを語りだす村雨。
「俺はよ・・・実家では・・・劣化品なんて呼ばれていたんだ。・・・それで、認めてもらう条件として・・・あの
「え?それって・・・」
「それをよ・・・お前のために投げ出したんだ。バカだろ・・・・一人の女の子の為に・・・家の事放り投げるなんて」
「嘘・・・・」
「でも、後悔はないんだ・・・・」
村雨の血で赤く染まるシルヴィアの服と手、そして髪。
「あの時は・・・なんだか分からなかったけど・・・・今やっと解ったんだ」
そして、血を失った虚ろな目でシルヴィアを見て、こう告白する。
「俺が・・・一人の男として・・・お前を・・・一人の女の子として・・・好きなんだって・・・」
「 !? 」
そして、力尽きたかのようにがっくりと体から力が抜けた。
「・・・・嬉しくないよ・・・」
シルヴィアの眼から涙が溢れる。
「こんな状況で、言われたって・・・嬉しくないよ・・・」
その涙が、村雨の体に落ちる。
「私を、後悔させて死なないでよ・・・バカぁ・・・」
そして、空を見上げ、口を開く。
彼を救うために、彼を引っ叩く為に、『歌う』。
「・・・・どこだよここ」
何故暗い空間に立たされていた。
そして、船があったので
「おいちょっと待て、まさかさっき渡った川って・・・さ、三途のk・・・」
「全く、泣いている女ほっといて死ぬ奴があるかっつうの」
「ほんと、我ながら呆れるわ」
「!?」
突如後ろから声が聞こえたのですぐさま振り向けば、そこには二人の男女が立っていた。
「な!?父s・・」
「お前はまだここに来るべきじゃねぇよ」
「え?」
「そうよ、返事も聞かずに逝くなんて、男として最低よ」
「ちょ、母s・・」
「だから、帰れ。大切な人を守る為に」
「自分の全てを、あの娘に全部預けちゃいなさい」
「うお!?」
いきなり押される。
「感動再開っていうのはもっと先だ。ちゃんとお前が、自分の幸せを見つけて来るまで死ぬんじゃないぞ」
「そうね。貴方の事を隅々まで、あの娘に知ってもらいなさい。そして、頑張ってね」
川に落ちた瞬間、意識が急速に薄れる。
(・・・・・帰ろう・・・シルヴィの元へ!)
「んん・・・・ん?」
白い天井。一定のリズムを刻む機械音。左腕から繋がれたチューブ。そして、体じゅう巻きつけられた白い包帯。
病院だ。
「俺・・・・は?」
今までの事を思い出す。確か、英治と遭遇し、戦闘で大怪我を負い、でもなんとか勝ってその後・・・・
「!? シルヴィ!!」
何かを思い出したかのように勢いよく起き上がる。
急いでベッドから降りようとしたその時。
「村雨くん・・・?」
今まさに驚いた表情で村雨を見ていたシルヴィアの姿があった。
「・・シルヴィ?」
「村雨・・・くん・・・良かったぁ!!」
「ぐほぉ!?」
体当たりのようにシルヴィア、抱き着かれ、またベッドに倒れ伏す村雨。
「村雨くん!村雨くん!」
まるで今までの寂しさを吹き飛ばすように村雨の名前を連呼するシルヴィア。
「・・シルヴィ」
「バカ!勝手に告白して、勝手に気を失って!それでいて死にかけて!本当に、本当に心配だったんだから!」
泣きじゃくるように抱きすがり、本音を吐き出しまくる。
「それで好きって言って・・・・あんな事言った後に言われたって嬉しくないよ!もっとちゃんとした言い方ってものがあるでしょバカ!」
「・・・ごめん」
「バカ!バカ!ばかぁ!」
子供のように泣くシルヴィア。その頭を、あやすように撫でる。
「私だって・・・好きなんだから・・・」
「え?」
「!?」
ついさっきの言葉に気づいたように急いで立ち上がるシルヴィア。その顔は真っ赤になっていた。
「あ、いや、これは、その・・・」
「・・・あの時も言ったように」
村雨が口を開く。
「俺が一人の男として、お前を一人の女の子として好きだって言ったろ」
「あうう・・・」
その言葉を聞き耳の先まで顔を真っ赤に染めるシルヴィア。
「だから、お前のその好きの意味が、お前にとって特別なものなら、俺は、『yes』って答えるよ」
「・・・・目を瞑って」
「え?」
「良いから目を瞑って!」
「は、ハイ!?」
ある意味告白の言葉を返したら、いきなり命令されるがままに目を閉じる村雨。
そして、両頬に何かが触れ、少ししたら唇に心地良い感触が触れる。
それが数十秒続き、やがて離される。
そして、顔を真っ赤にして目を開ける村雨が口を開く。
「あ、あのーシルヴィさん?今のって・・・」
「そのままの意味よ・・・ばか・・・」
村雨の言葉を遮り、こちらも顔を真っ赤にして目を反らしているシルヴィアがいた。
「えっとじゃあ・・・」
「う、うん・・・好きだよ・・・村雨くん・・・」
「俺も・・・シルヴィの事が好きだ」
誰もいない二人だけの密室で、そんな言葉が交わされた。
次回は付き合い始めた村雨とシルヴィアの話です。
それでも星導館の魔の手が次々と襲い掛かってくる!
そして次の刺客は星導館序列四位《
「私の氷で朽ち果てなさい」
「そんなもの溶かしてやる!」
「ここから先は俺の
次回をお楽しみに!
「違うよ村雨くん。