「どうも、前回に続き、講師を務めさせて頂く、元星導館学園、焔 村雨です」
「その恋人にして、クインヴェール女学院に所属している、シルヴィア・リューネハイムです。アシスタントを務めさせて頂きます」
「よし、早速説明していくか。
一見、同じ人の様に見えるけど、身体能力が、常人の数倍はあって、さらに、
「ちなみに、私たちのように、
「うん、その事に関しては、次回で説明するが、そんなこんなで日本に作られたのが水上学園都市『六花』だ。そこなら星脈世代たちは生き生きと暮らしていけるし、何より、願いがなんでも叶う
「今回はここまで。次回は魔女や魔術師の事について説明します。それでは本編をどうぞ」
「くそがぁぁぁぁ!!」
正人の能力は火。
雪美とは正反対な能力である。
手を突き出し、
「あぶね!?」
それを村雨は間一髪で回避。
そして、
だがそれを回避した正人に続いて、輝はカマイタチを放つ。
村雨は空中でそれを体を捻って避け、輝に向かって右のハンドレットで反撃。だがそれを風のバリアで弾いた輝が今度はその風を利用してブーストする。
「焔流戦闘術」
着地した村雨は、左足を大きく下げて構える。
「うおおおおおお!!」
輝は風を纏った右拳をブーストした勢いで突き出す。
「
左の回し蹴りを放った村雨は、風を纏った拳を弾く。そして、その勢いのまま素早く左足を地面に着き、今度は右足の後ろ回し蹴りを炸裂させる。
「同じく、
回し蹴りの二段攻撃を喰らい、吹っ飛ぶ輝。
「ぐふお!?」
「輝!テメェ!!」
今度は正人が炎の球体を何度も投げつけてくる。
「死ねぇ!死ねぇ!」
それを僅かな動きで回避する村雨。
そして、お返しとばかりに左のハンドレットの引き金を引く。
だが、それをいち早く察知した輝が風で正人を吹き飛ばす。
「あぶねぇ!」
「うお!?」
いきなり吹っ飛んだので態勢を崩したのか、着地で転んでしまった正人に再び光弾を撃とうしたが今度は村雨が吹っ飛ぶ。
「ぐあ!?」
さらに空中で何かに叩き付けられるように床に落とされる村雨。
「死ねぇ!」
そこに正人の炎が迫る。だが、その炎は空中で展開したままただよっていた黄昏の神剣が防いだ。
「何!?」
素早く銃をホルスターにハンドレットにしまった村雨は、黄昏の神剣の柄を握り、正人に向かって走り出す。
それに気づいた正人は炎の球体で迎撃しようとするが、そのカマイタチが村雨のサイドステップで回避され、急接近する。
「させるかぁ!」
「なに!?」
そこに輝のカマイタチが炸裂。
村雨がその衝撃で大きく吹っ飛ぶ。
「ぐあ!?」
柱にぶつかり、肺の中にある空気が無理矢理吐き出される。だが、考えてる暇は無い。
すぐさま柱から離れ、そこに柱に爪跡のような傷が現れる。
「く、焔流剣術中段」
村雨は剣術を中段までしか扱えない。
そのためこの技は村雨の五番目の切り札。
「
右斜め下からの袈裟懸けからの剣をまた右に持ってきて切り下ろす✖印に斬る剣技。
だが、その攻撃は間一髪で躱されてしまう。
「く!」
「てめぇの剣なんかあたるかよ!」
「くたばれ!」
村雨の足元に突然謎の魔法陣が出現する。
「!? 設置型!?」
そこから熱が徐々に増していき、やがて炎が爆発するように爆発する。
「火炎地雷!」
「ぐあああああ!?」
その爆炎に吹き飛ばされ、また柱に叩き付けられる村雨。そこに間髪入れずに胸板に切り傷がほとばしる。
「あああああ!?」
輝のカマイタチだ。
それにより、膝を着く村雨。
血を滴らせ、息を上げる。
「ははははは!どうだ!お前如きが
「全くだ!僕たち
高笑いを上げる二人。
だが。
「へ!なんのエキスパートだよ。お前らより強い
窮地からの挑発。
切羽詰まっている状況で、それでも負けじと言い返す村雨。
「いいだろう」
二人のこめかみに血管が浮き上がる。
「そこまで死にたいなら、今殺してやるよ」
正人は槍型の
それを持って、村雨に歩きながら近づく。
(まず、こいつの能力がなんなのか解れば、この状況を打開できるかもしれないのに・・・)
まだやられる訳にはいかない。
そう思い、策を考える。
ハンドレットを使っても、威力で勝るかどうかも怪しい。
それでも何かないかと自身の持つ策を全て頭の中で考える。
『全く、それでも貴様、妾の主か?』
「!?」
瞬間、周りの景色から色が失せる。
白黒となり果てた世界で、村雨は唯一色があるものに注目した。
それは、瑠璃色の和装を来た、一人の童女。
その顔はつまらなそうに、しかし表情がとても手に取るようにわかる様だった。
『ふう、こんな外道に負けるとか、妾のプライドが許さん。まあ、お前はまだ諦めていないから、負けてはいないが。まあそんな事より、我が主よ、力が欲しいか?』
まるで試すかのように、笑う童女。
名前を聞きたいところだが、今はそれ処じゃない。
ああ、欲しい
『そうか。では何の為に力を欲する?』
今は、あいつらに勝てる力が欲しい。
『その後、どう使う』
あいつを守る為に、誰か、助けを求める人を守る為に。
『じゃあ、その為なら大事なものを切り捨てられるか?』
それが誰かの命だったら、ふざけるな。
『なら、自分の命も捨てられるか?』
出来ない。
『何故?』
死んでしまったら、守りたい
『なら、告げよ。貴様が妾に捧げるお前の出来る限りの代償を』
・・・・俺が、お前に捧げるものは・・・・
「な!?」
莫大な
そのオーラに気圧され、後ずさる二人。
その瞬間、村雨の姿が、消えた。
「!?」
それと、同時に、声が響く。
「焔流剣術上段、蜘蛛ノ太刀」
蜘蛛の足が、爪が纏めて襲い掛かるかのように、敵に八方からの八連撃の攻撃を食らわせる、大技。
それにより、正人が八方から切り刻まれる。
「焔流剣術上段、
太陽の熱と、下から燃え上がる炎の熱を同時に浴びるかのように繰り出される、威力のある二連撃。
上段からの切り下げからの返し切りによる下段切り。それにより中を舞い、天井に叩き着けられる輝。
「ぐああああああ!?」
「げう!?」
コンマ五秒の間になされた、剣技の二連続。
それにより、ほぼ同時に二人から悲鳴が上がる。
「な、何が起きやがった・・・?」
村雨は、焔流剣術の上段以上は使えない。
なら何故使えたのか?
確かに、技なら、記憶の底にしっかりと全て刻まれているが、見よう見まね、それも記憶からやるなど至難の技だ。
だが、思い出してほしい。今、村雨の手に握られている、剣を。
それは、ただの剣ではなく、
黄昏の神剣の能力は、使用者と一体化し、その思考をほぼそのまま体に反映出来る事。
つまり、考えただけで、体が普通の反応速度を超えて、その通りに、ほぼ完璧に動かす事が出来るのだ。
つまり、村雨は、その剣術のイメージを思い浮かべ、それを実行したに過ぎないのだ。
それでも、思考だけで体を動かすというのは、それだけでも体にかなりの負担がかかるのだ。
それに、眼も追いついていけないだろう。
「くそぉ!」
正人が炎を放つ。
だがそれは斬られた腕のダメージで足元に向かってしまう。
だが、村雨はそれを見るや、常識を超えた速さで回避し、そのまま接近する。
「焔流剣術中段」
剣を右手に逆手で持ち、それを左側に構え、柄頭に左手を添え、突きの構えをとる。
「
弦の硬い弓を限界にまで引き絞って発射した矢の如く突進するその突きは、正人の右肩を穿つ。
「ぐああああああああ!?」
突進された勢いで吹っ飛んだ正人。だが、正人は見た。村雨の左目の中を。
「お・・まえ・・・なんだ、その左目は!?」
正人が仰向けになりながらも叫ぶように質問する。
村雨は、それを聞き、ゆっくりと語りだす。
「俺は昔、左目を失った。その時、ある先生に、とある試作品の義眼を貰ったんだ。それがこの左目、『超高速演算思考加速機』を搭載した、人間の思考速度を加速させ、遠視を可能にする義眼だ。そのため、俺がここまで人間の動体視力では追いつけないスピードでも、この左目なら遅く見えるって訳だ」
そう、その眼はただの眼では無い。
感情によって増すその速度は、最大で二千分の一秒。だがそれに到達すれば脳が焼かれるかもしれない。その為、感情の高ぶりで解除される
「できれば、これで引き下がって欲しい。そうすれば、警備隊のお厄介になることもない」
解った上で告げる。
「もしやるというのなら、容赦はしない」
村雨が剣を構え、その藍色の眼で二人を見据える。
「ここから先は、俺の
『さあ行け、我が主よ。己がその
村雨の
「頑張ってるよね」
そして、ライブを前にした一人の少女は、恋人である少年の無事を祈った。
次回!
遂に
だがその事で切れた正人と輝が自身の能力を暴走させる。
理性が吹っ飛んだ二人に村雨の最強の一撃が繰り出される。
「焔流剣術極段、
爆速の一撃と暴走する二つの能力がぶつかる。
次回をお楽しみに。