シトリーというものです。
今回は、衝動的にISの転生二次小説を書きたくなったので投稿させていただきます。
大体以下のようになっています。
・主人公が色々とぶっ壊れ。
・一夏アンチ(予定)。
・めんどくさい言い回し。
・多数のアニメ等からの技、知識の乱用。
・注意
この小説は、一夏アンチが目的で書かれた小説です。なので原作乖離や捏造設定が多数あり、非常に好みが別れる作品となっています。
なので、無理だと判断したら即ブラウザバックをお勧めします。
以前、コメントが過激ということで運営により多数削除されるという事案が発生しました。
コメントを頂けるのは非常に嬉しいですし、作者へのモチベーションへ直結しています。しかし、コメントをする際は、可能な限りで結構ですのでオブラートに包むなどの自重をお願いします。
今回は序章です
主人公がIS学園に入るまでを序章としています。
序章~青年の選択~
序章
私は目を覚ました。眠気があるわけでもなく、自身が持っている最後の記憶も寝ようとしていたわけでもない。ただただ、眼が覚めたのだ。
私は何故か掛けられている布団をのかし、ゆっくりと身体を起こした。しかし、身体を起こしても風景は一切変わらなかった。
目の前に広がるのは目が痛くなるほどの白。まさに純白と言ってもいいような、無機質で、無慈悲な、何もない空間が広がっていた。私は、首だけを動かすことで、周りを見渡そうとするも、わかるのは自身が首を動かしているということだけだった。
私は、その景色を見てある一つの結論へ至った。
「なるほど、これが明晰夢か」
私は、自分で出した結論に対しそれ以上深く追求する事無く納得をした。動いて探索をしてもよかったのだが、この空間は、本来私が居るべき場所ではない。どちらかと言えば、一時の休憩で訪れるような場所だ。特に根拠もなくそう思えた。
兎にも角にも、私自身は自分で出した結論に対して特に不満を抱いていなかった。故に、この空間で自分以外に唯一色がついているもの。つまり布団を再び掛けた。此処が夢であるのなら、此処で自分のすることは無いのだ。
私は布団を被り、眼を瞑り、呼吸のテンポを少しずつ落としていく。すると、次第に身体中から力という力が抜けていき、身体が布団に沈みこんでいくような感覚に包まれる。
なんてことはない。これはいつも通りだ。このまま何事もなく自身は眠りに付いて、眼が覚めたら、――の日常へ戻れる。あの――な日常へ戻ることになる。私はその事に悪態をつきながらも、眠りの世界へ旅立った。
私は目を覚ました。いや、覚めてしまった。目を覚ました私を歓迎したのは、先程と殆ど同じ空間だった。
何故殆どなのか。それは簡単だ。私のすぐ傍に何かが立っていたからだ。
私の傍に立っていた何かは、一言で言えば体育座りをしている泥色のマネキンだった。しかし、それにはあくまで人型をしているだけであり、それ以外の顔や手などは一切作りこまれておらず、つるつるした顔と思われるパーツがじっとこちらを見ていた。
前は見渡しただけとは言え、こんな物は一切置いていなかった。そして、その物体からは私が目を覚ます原因となった音が漏れていた。
その音は決して大きいわけではない。どちらかと言えば小さめの部類であった。しかし、その音は不思議なことに私を不快にさせた。
不快になりつつも、とりあえず原因究明の為にその音に耳を傾ける。聞くだけで頭の中がガラスを引っかいた時に感じるような不快感で埋められる。
それでも耳を傾ける。すると、その音から強弱やテンポのようなものが次第に感じられた。私は、耳を塞ぎ思考する。目の前のこれが何をしているのか。
そこで、私は一つの仮説を出した。それは、言葉だった。
「何か言いたいのか?」
その仮説を確かめる為に私は目の前のものに話を掛けた。傍から見ればマネキンに話し掛ける変人だが、私には全く関係なかった。そんなものは、いつものことだ。
私が話しかけて暫くすると、マネキンは音を出さなくなり、その直後に消えた。まるでそこに何かがあったのが嘘のように。それは光景は、私の目にはぶつ切りカットされた動画のように見えた。
その光景に対し、何も思う事無く俯瞰していた私の前にまた別の何かが現れた。
次に現れたそれは、恐らく人型の何かであるということしかわからなかった。
目の前の人型は、全長は目測で150から160位。そしてそれに纏わりつくような靄。それはまるで意識があるかのようで、こちらに向かって歩いてくる何かに離される事なく無く、その何かを隠し続けていた。
それは私の目から見ても、靄が人の形を成して歩いてきたと思えるほどだった。しかし、私は中に何かがいるような気がしたのだ。
そんな私の考えを無視するように、こちらへ歩いてきた何かは私の目の前で止まった。
しかし、悲しいことに此処まで奇怪な目にあっていて尚私はそれを俯瞰しているだけだった。
『貴方にとって、死とは何ですか?』
靄に包まれた何かからの言葉。それはさっきまでと違い、きちんと私にも理解できる言語だった。
「記憶と心の乖離」
私は殆ど無意識に、質問に対し答えていた。その後、何度も問答があった。
『貴方にとって、未来とは何ですか?』
「明日の私が見る現実」
『貴方にとって、夢とは何ですか?』
「人が持つと、儚くなるもの」
幾度と無く繰り返される問答にいい加減飽きがきそうになったとき、靄の中から最後の質問をしてきた。
「貴方は、親友に殺されました。そのことを理解した上で相手を赦すことが出来ますか?」
その言葉を聞いた瞬間、頭の中がかき回されるような感覚を受けた。その直後、強烈な頭痛と共に私がこの場にいる理由を知った。それは、私がなぜか忘れていた、本当のとく全の記憶である。
私は部屋の中で、包丁を逆手に持った唯一ともいえる親友に刺し殺されたのだ。出会い頭に一刺し。次に喉を横に切り裂く。次に片眼を縦に。次に……。次に……。次に。次に。次に――――
そして、全身余す事無く徹底的に切り刻まれた私が、不思議なことに保っていた意識と片眼が最後に見たのは、全身に返り血を浴び、今迄見たことも無いほどの満面の笑顔を、心からの笑顔を見せた親友の姿だった。
そして、私は最初の考察が間違っていたことを知った。
私は、思わず始まった独特な酸味が咽と口の中を一瞬で支配するあの感じを察し、咄嗟に口を手で押さえた。しかし勢いよく出て来る胃液は指と指の隙間から零れ落ちていく。それでも止まらない。止めることが出来ない。理性と本能が小さい私の身体の中で大戦争を始めている。私は止め処無く出続ける胃液と暫く格闘することになった。
格闘しながら、必死に考え続けていた。明晰夢だって? 冗談じゃない、馬鹿か私は。ここは、死後の世界だ。
私はふと顔を上げると、質問をした靄は、本体はそこからピクリとも動く事無く、纏わりついている靄のみが微かに揺れていた。その姿を見た私は思わず悪態をついた。
「全く、いい趣味してるねぇ~」
しかし、私の悪態にも全く反応は示さない。早く返答をしろって事らしい。私は、漸く収まりを見せた体内大戦争から立ち直る為に、その場から立ち上がった。そして、思いっきり深呼吸をした。口の中を濯いでいないので、深呼吸するたびに、口内が、咽が、ヒリヒリとした痛みを出してくる。にも拘らず、私は深呼吸をし続けた。
そして、目の前にいる靄に対して答えを口にした。
「赦します」
『その言葉に偽りはありませんね?』
「ええ」
なにやら確認があったが、それにも即答する。すると、先程とは打って変わって目の前の靄がぶつぶつと独り言を言い始めた。
『虚偽反応なし。SAN値オールクリア。規定値オールクリア。まさかこのような事が起こるとは……』
思わず私も、黙ってしまう。すると、目の前のこいつはとんでもないことを言い始めた。
『我が名において誓いましょう。必ず、貴方に第二の生を歩ませることを』
「……はぁ?」
言葉を聞いた私は、素っ頓狂な返事を返すのが精一杯だった。
『あ、すいません、説明不足でしたね。正確に言うなら、貴方には別の世界へ転生していただきます』
「……はぁ。転生って、輪廻転生の?」
『ええ。その輪廻転生です。ただ、今回の場合は特例中の特例ですので、記憶をそのままに転生してもらいます』
すると、目の前の靄が矢継ぎ早に説明を始めた。靄の中は所謂神と呼ばれる存在であること。そして、存在そのものが無形であるが故に、靄で人型を作って会話を行う必要があること。そして、今回の事件が神々の悪ふざけで行われたということ。
「つまり、やらかした神様の尻拭いの一環で転生させると?」
『そういうことです。それと誤解が無いように言っておきますと、今回の悪ふざけの被害にあった人間は貴方だけではありません』
「具体的には?」
『守秘義務によりお答えできません。ただ、その方々は全員例外なくあなたと同じような問答を受けています』
「じゃあ、そいつらも転生するの?」
私は疑問をぶつける。少なくとも、似たようなことが行われているのなら、私のように転生処理まで漕ぎ着けた奴は居てもおかしくは無い。しかし、神様はゆっくりと首を横に振った。靄に包まれているのに何故かわかった。何故だ。
『いえ。今回の被害者たちで転生する資格を得たのは貴方だけです』
「そうなの?」
『本来、転生とは滅多に行うことが出来ない一種の禁忌なのです。なので私自身も理解が追いつかないのです』
「へー、神様でもわからない事があるもんなんだね」
神様に対してとる言動ではない。だが、よく言われる全知全能の代名詞である神にわからないと言われ複雑な心境になる。
『どのような物事にも必ずイレギュラーは発生します。我々は枠に収まっている事象に対しては全て理解しています。しかし、今回の場合は非常に稀有な例と言えます。』
すると、一定の距離を取っていた神様がこちらへさらに近付いてきた。距離はさらに短くなり、神様の伸ばした手?が私の肩へ触れる。私の身長は目の前の神様より若干高い。つまり神様が若干上へ伸ばす必要があったのだが、そんなことは露知らずと、気が付けば両の肩に手?が置かれていた。
『貴方は、生前でも聖人呼ばれるような高潔な人間ではありませんでした』
「まぁ、そうですね」
『寧ろ、嘘、騙し等も相当数行っています。幸運にも大きな事件へ発展してはいませんが、少なくとも善人ではありません。』
「うん。否定しませんけどね」
何の遠慮も無くなったのか、私のことについてボロックソに言い始める神様。事実なので否定はしない。ただ、内心は結構イラついていた。
『なので、教えて欲しいのです。何故善人でもない平凡な貴方がクリアできたのかを』
靄に包まれていて、表情は一切わからない。だが、声は真面目に問うているように聞こえた。少なくとも私は。
「じゃあ、ヒントだ」
だからといって、正直に答えるかどうかは別の問題だ。此処まで言われ続けたのだちょっと位仕返しをしても問題ないだろう。私の中にはほんの少しだけそういった気持ちが混じった。
『答えを教えてくれるのではないのですか?』
「平々凡々な一介の人間にすらたどり着ける簡単な答えだ。神様にはヒントだけで十分でしょ?」
当然、神様は教えてくれると思っていたのだから疑問を被せる。しかし、私からの煽りを聞くと、ムキになったのか、黙ってしまった。
「ヒントは【特権】だ」
『特権?』
「そう」
人が自分や他人を問わず物事の生死を考えることが出来るのは、生きているもののみの特権だ。それは当たり前だ。世界を動かすのはその世界を生きているもの達であって決して死人ではない。
私は、親友に殺された。その事に思うことが無いのかと問われれば、答えは否だ。私も人間だ。傷つけられれば悲しみも持つし、怒りを覚えることもある。
だが、死人に口無し。私は殺されてしまったあの時点で、あの世界に住む何かに対して特別な感情を持つことは許されない。
であれば、考えることそのものが無意味になる。序に言ってしまえば、赦す許さない発言も本来はお門違いだ。正しくは【興味が無い】だな。
私がヒントを言った瞬間、向こうにいる神様が云々唸りながら必死になって考えている。見ているだけでも滑稽だが、私にはまだ次がある。そろそろそれについて聞き出しておかないと、後々が辛い。
「神様。思考は後でもできます。今は転生について説明を」
私の発言を聞いた神様は、少し迷うような動作を見せたが、一応説明をしてくれるらしく、その説明が始まった。
『まず、転生は禁忌である。これについては先程言いましたが、その理由については判りますか?』
「理由……ですか」
私は理由を聞かれ、とりあえず考えてみる。タイムトラベルとは違い、別の世界へ跳ぶ為に特別な力が必要である。とかその辺りだろうか。特別な力であれば、制限などがあっても不思議ではないわけで。暫く考えていると、わからないと踏んだのか、答え合わせが始まった。
『簡単です。貴方の存在そのものが世界にとっては異物だからです』
「異物?」
『そうです。我々は転生を行う際、成功確率を上げる為にある程度決まった物語の中から送り込む世界を決めます』
「成功確立って、失敗もあるの?」
物語云々については、ぶっちゃけどうでもいいと考えていたので特に気にしていなかったが、確立という不穏な言葉を聞き、思わず聞き返す。
『言ったでしょ。転生許可下りることそのものが稀有な事象なせいで、転生について経験が足りてないんです。一応、過去の記録を見る限りでは全て成功していますけど、理論では極僅かに失敗確立があります』
「因みにどれくらい?」
『1%です』
「結構あるなぁ!」
思わず叫んでしまった。けど、この状況なら普通はこうなっても何もおかしくはないだろう。
『因みに、そのままで転生しようとすると即死します』
「悪化してません!?」
『落ち着いてください。今から説明をしますから』
『まず、貴方が死ぬ原因となるのは3つ。一つ目は転生時に行う次元跳躍の際発生するフィードバック。二つ目は、記憶混在による自我喪失。三つ目は、物語の持つ抑止力による意味消失』
「一つ目は何となく判りました。ですが、他はそうでもないような気が……」
『そうでもないんです。寧ろフィードバック程度なら耐えられることもあるので、そこまで心配する必要はありません。問題は残りのほうです』
「記憶混在と意味消失でしたっけ」
『記憶については、そうですね。想像して見てください、貴方が持つ今までの記憶とは別の記憶がある日突然現れたとしたら? 記憶は自己証明として重要なファクターの一つです。もしそこに自分以外の記憶があれば、それだけで人は簡単に壊れてしまう』
「そんな簡単に?」
『そうです。人は一人分以上の記憶を持つことが出来ません。もしそれを出来ている人がいるならそれを、所謂【二重人格】や【乖離性同一性障害】と呼称します。どれだけ危険か判りました?』
「なるほどねぇ、で、最後は?」
『意味消失ですか? これが一番最悪です。はっきり言って、生きていくことすら困難です』
「サッパリ意味がわかりません」
ただでさえ話の難易度が上がってきているのだ、このままではキャパオーバーを起こしそうになる。しかし、内容は超が付くほど重要であることは予想が出来るので必死に追いかけていく。
『順を追って説明しましょう。まず大前提として、どの物語にも必ず抑止力というものが存在します』
「抑止力ね」
『これは、物語が本来定められている路線から外れたとき、その原因に対して排除行動を行います』
「!? ちょっと待って!」
私は神様の言葉を聞いた瞬間、寒気が走った。
『もう判ったでしょう。我々が貴方を他の物語に送り込んだその瞬間から、貴方は物語に追われ続けます。貴方という存在そのものを、その意味をくり貫くように排除します』
「……もうやだ」
思わず、弱音を吐きそうになる。
『大丈夫です。そうならないように我々が貴方に対して加護を与えます』
「加護?」
思わず聞き返してしまう。あまりにも聞きなれない単語だったからだ。
『そうですね……物語風に言えば、転生特典と呼ばれたり、チートと呼ばれるものです。これは、我々が貴方方に対して先程の問題に対して付ける加護の一種です』
「あー、たまーにある小説とかであるあの?」
『そうです。ただ他のとはちょっと違いますけど』
神様の対応に思わず首を傾げる私
『我々は加護を与えるにはその対象に対し、その数に応じてそれぞれまた別の楔を打ち込む必要があります』
その言葉を聞いて私は何となく理解した。
「じゃあ、私の場合は」
『そうです。貴方には3つの特典を選ぶ権利が……というより義務が発生しています』
「あ、やっぱり強制なのね」
ガチトーンの声と予想できた展開に思わず噴出しそうになるのを堪える。
『当たり前です。転生許可が下りた時点で、最早貴方の命は貴方個人の物ではありません。私の威厳とプライドに賭けて必ず成功させるので貴方も協力を』
ずいっと頭部が近付けてくるのだが、正直顔が見えないものに至近距離で見られるとちょっと怖い。そんなことを思っているとは露も知らないのかそのまま次の問題を提示してきた。
『では、此処からが本題です。転生するにあたって、貴方が望む三つの特典を教えてください』
「ストップ」
私は思わず掌を相手へ向け、思わず話を制止させた。決めるにはまだ重要なことを聞いてないからだ。
「転生先をまずは教えてください。そうで無いと、決められるものも決められません」
私の言葉に、神様はあーといった言葉を漏らし始める。暫く黙っていたが観念したのか口を開き始めた。
『こちらとした事が、失念していました。貴方には【IS‐インフィニット・ストラトス‐】の世界へ転生してもらいます』
私は行き先を知らされたものの、私にはサッパリだった。何しろ今の今までそういったものに触れることがあまり無かったのだ。こちらがどのような世界かと考えていると神様が、今度は手?を私の額に触れた。もやもやとした何ともいえない感触を感じた直後、吐き気を催すほどの情報が一度に転がり込んできた。
マルチフォーマルスーツ、女尊男卑、モンドグロッソ――――
様々なキーワード、その世界を構成するキーパーソンがざんばらに、めちゃくちゃに頭の中に送り込まれてくる。さっきから目の前の神様は仕事が雑過ぎないかと思ってしまう。さて、そんなことも気にする間もなく、私の意識は次のそれに向けられる。
『情報は以上です。それをどう使うかは貴方次第。さて、教えていただきましょうか』
「一つ質問。特典で出来ないことってあるの?」
『ありません。最強のISでも、不老不死でも、ハーレムでも、酒池肉林でも何でも、いっそのこと――』
テンションが上がってきたのか、行き成り饒舌になり始める神様。始めの内は特にそうでもなかったが、次第に、なんというか鬱陶しくなってしまったのだ。生前の悪癖と言えばいいのか、ついうっかりといえばいいのか、兎に角、苛立ちが募り始めて暫くすると、私は手を出してしまったのだ。グーで。
私が勢いよく突き出した握り拳は、特に何かに当たる事無く、靄をすり抜けた。間髪入れずに私は言葉を紡ぐ。
「五月蝿い」
『あ、はい』
何故か大人しくなった神様を他所に私は真面目に考察を始める。
転生するにあたって、私が一番気を付けないといけないことは生き延びるということだった。だからといって、不老不死にするのは不味い。死ねないだけで、監禁されてしまえば自分には何も出来なくなってしまう。
暫く考えることで、私はある一つの答えにたどり着く。自身が万能でないのなら自分が万能になればいいのだ。と。自分の中で一先ずの結論を出した私は、突き刺しっぱなしだった腕を引き抜き、神様に質問してみる。
「これって、一つの特典に――と――を同時に入れるということもできるの?」
私はかなりばかげた質問をしているという自覚はある。それでも、もしするならこれは必要不可欠だ。質問内容に呆れているのか少しばかりテンションが下がった声で神様が返していく。
『出来なくはないですが、そんなもの何の意味があるのですか?』
神様の返答を聞いた私は、思わず頬吊り上げてしまう。そして、私の求める特典が決まった瞬間だった。
「ふーんじゃあ、1つ目は――――で、条件は――――で」
『なるほど。……えっ?』
「2つ目は――――で、条件は――――で」
『ちょっ、ちょっと!?』
「3つ目は――――で、条件は――――で」
『――――お前、頭おかしいだろ』
思わず話し方が変わる神様。私はそれを聞いて、当たり前じゃないかと思っていた。普通の人間ではないと言ったのはそちらが先なのだ。今更この程度で引かれても困る。
私がそう考えていると、神様がまたもや質問をしてきた。
『どうすれば、そういった結論に至れるのですか? それも【特権】ですか?』
「いいや」
私は神様からの質問と、予想を一度に否定する。今回はそんなものとは一切合財関係ない。
「今回のは【代償】だ」
自分でも馬鹿馬鹿しいことをしているとは思う。神から無条件で得られる物に対して、態々デメリットを付与しているのだから。
『私には貴方の考えが全く理解できません』
「だろうね。貴方は神であるが故に人ではない」
私の言葉に神様は首を傾げる。
『何故そんな当たり前のことを?』
「その意味がわからなければ、理解するのは難しいかもしれんね。まぁ、頑張ってみることですね」
暫くすると私の言葉を最後に、神様との会話は突如終わりを迎えた。そして、程なくして靄で包まれた神様も姿を消した。私が疑問に思っていると、不意に声が響いた。それも頭の中に直接。
『貴方はこれより新たな人生を歩むことになります』
『まず間違いなく、貴方の人生は波乱や困難を多大に含んだものとなるでしょう』
『それでも、我々は貴方であればそれらを乗り越え、謳歌することが出来ると信じています』
『最後に、世界に見捨てられた愚か者よ。貴方が迎える二度目の人生を、我々は心から祝福します。そして、』
『最後の最後まで足掻き、踠き続ける人生を期待しています』
最後の最後で、神様からの含みを貰った私は、思わず右手の中指を立てて呟いた。
「へっ、失せろカミサマ」
その言葉を最後に、私は意識を失った。
コメント(理不尽な批判以外)お待ちしてます。