IS 一夏は俺のライバルだ!   作:SINSOU

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俺のISとクラス代表戦part2

「ようやく来ましたわね」

 

アリーナへと勢いよく飛び出した俺の前にいたのは、既に準備を整えていたセシリア・オルコットだった。彼女の纏うISは『ブルーティアーズ』。鮮やかな青色が特徴の機体だ。まぁ、『青い涙』って言うんだから、これで土留め色や黄土色で出てきたら名前詐欺だと思うけどな。

そして彼女の機体の特徴としては、左手にぶら下がっている光学兵器『スターライトMKⅢ』。2メートルの長さを誇る銃器だ。もちろんその威力は折り紙つき。一発でも喰らえば不利になる。でもそれ、寧ろ殴った方がよくない?と思うような鈍器のような銃器です。見た目からして重そうだし。もっとも、ブルーティアーズの武器はそれだけじゃない。もちろん、それを『俺は知っている』。

 

セシリアは俺を見ると、何故か腰に手を当て、いかにも高飛車お嬢様特徴のすまし顔になる。うわー、これは駄目ですわー。綺麗だからこそ腹が立つ。様になるから腹が立つ。コロネヘアーに腹が立つ。とにかく腹が立つ。よし、取りあえず一回はグーで殴ろう。

 

そんなことを考えていると、おすまし顔のセシリアさんが右手をビシッ!と俺に向けた。ご丁寧に、人差し指を俺に向けて。こら!人を指さしちゃいけないって教わらなかったのか!貴方、一応お嬢様でしょうが!

 

「答えは判り切っていますが、確認させて貰いますわ。試合を棄権し・・・って、なぜ制服なのですか?」

 

「気にするな」

 

「いえ、あの、制服を着ているのはなぜ・・・」

 

「下にISスーツを着ているから、上に制服を着ているだけだから。だから気にするな」

 

「いえ、ですが」

 

「気にしないでください」

 

「アッハイ」

 

その後、俺とセシリアどころか、アリーナ場全てに静寂が訪れた。なんとも言えない空気である。目の前のセシリアは、どうしましょうか・・・という表情だ。モニターで周りを確認すると、苦笑する一夏と呆れ顔の箒ちゃん、そして額に右手を当てている千冬さんに、あはは・・・な表情の山田先生が見えた。あれ?これ、俺のせい?

そんな静寂がしばらく流れた後、セシリアが咳払いをする。取りあえず、話をもとに戻すつもりみたい。うん、助かります。

 

「一瞬、一瞬ですが!あまりなことに虚を突かれましたが、これがあなたの戦略なのですね。危うく心を乱されるところでしたわ。ええ、惑わされませんでしたわ!」

 

二度も言うことなのですか?それ、むしろ逆の意味に捉えられますよ。そしてもう一度咳払いをすると、キリッとしたセシリアの顔が俺を見据える。あ、今のはなかったことになったのね。

 

「確認しますわ、この試合、降りるつもりはありませんね?」

 

「解っているなら聞くことか?」

 

「失礼、ただの確認ですわ」

 

その瞬間、アリーナを包み込む空気が変わる。先ほどとは別の意味で、アリーナは静寂に包まれた。

 

「はーい!それでは一組代表争奪戦、第一試合を開始します。ルールは単純明快!互いに相手のISを機能停止した時点で決着となります。本来ならば時間無制限となりますが、今回は時間制限を設けます。時間終了まで互いを撃墜できなかった場合は、各ISのエネルギー消費量の割合から判断されます」

 

アナウンサーが放つマイク越しの声がアリーナに響く。

 

「では試合開始!」

 

そして試合開始のサイレンが鳴り響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「墜ちなさい!墜ちなさい!墜ちなさーい!」

 

「嫌です。無理です。お断りじゃー!」

 

よっす。ただいまセシリア・オルコットの攻撃を絶賛回避中の『如月あきら』だぜ。って、呑気に自己紹介してる暇はねぇから悪いな!ってクソ!掠ったぁ!

 

俺はセシリア・オルコットの放つ光の雨の中をひたすら掻い潜る。もっとも、完璧に避けられるわけはないから直撃を免れているだけで、掠る度にどんどんとエネルギーは消費する。それにこうもブースターを使えば、もちろん消費量は増える。

 

「くらえオラァ!」

 

俺は真上に位置したビットの攻撃を回転しながら避け、回りつつも銃の引き金を引く。放たれた銃弾はビットを穿ち、穿たれたビットは火花を散らして爆発する。よし、これで残り4基!俺はセシリアの周りに浮いている2基のビットを確認する。セシリアは、まさか量産機にビットを落とされるとは想定外だったらしく、その目は試合開始時よりも鋭くなっている。もっとも、俺がセシリアのビットの『欠点と攻略法』を知っているから出来る芸当だ。1基目は、上空に浮かんでいるセシリアの真下を通り抜け、俺をスターライトMKⅢで攻撃しようと、セシリアがビットから意識を離す隙を突いただけ。

そう、ビットの弱点は単純にして明快。セシリアはビットを操る為に動けない。ビットに意識を集中するためだ。そのためセシリア本人はビットを操る際は無防備にならざるを得ない。そしてこのビット攻撃は、俺の死角から放たれる。どれも原作からの知識だ。

しかし、これでようやく俺は彼女と対等になれる辺り、セシリア・オルコットは強い。先ほども言ったが、そこまで持って行く際にしこたま撃たれまくっているし、避けるためにひたすらエネルギーを使っているのだから。ビットを避けようと意識すれば、セシリアの攻撃が襲ってくる。正直、思考を切り替えっぱなしで、頭が痛くなってきた。

もっとも、原作主人公故か、これを戦闘中に理解した一夏は凄いけどな!おのれ原作主人公!俺はライバルとしてお前を誇らしく思うし鼻が高いぞ!でも凄く妬ましいぞ!

 

「オラオラオラオラァ!」

 

「くっ!」

 

俺はセシリアに向けて銃の引き金を引く。俺の持っている武器は『打鉄』に搭載されている刀と連射式の銃、そして俺の隠し札。

俺の放った銃弾を、セシリアは避ける。が、モニターやセンサーを駆使して予測射撃を行い、彼女が避けるだろう方向へ放つ。

 

「この!」

 

予測射撃の弾に晒されたセシリアは、咄嗟に腕の装甲で弾を受ける。装甲が銃弾によって弾けるが、それでもエネルギーは削れたはずだ。

 

「やりますわね」

 

煙を吹く装甲腕から覗くセシリアの目。その目は悠然と俺に訴えてくる。『どうしてまだ墜ちない』と。

その目を見た瞬間、俺は無性に腹が立った。それは自分が優位だと思っている目だ。気に入らない。

 

「なあ、セシリア・オルコット」

 

俺はセシリアに言葉を発した。

 

「どうしてまだ墜ちないって思っただろ?」

 

セシリアの目じりが上がる。思いを言い当てられたからか、それともそう思った自分に驚いたのか。

 

「その答えを教えてやる。それは・・・・」

 

俺は息を吸い込み、

 

「俺が一夏の、最初で最後のライバルだからだぁぁァァァァァァァァァァァァ!」

 

叫んだ。

 

その瞬間、アリーナが三度静まり返る、だが、俺はそんなことは気にも留めず、不敵な笑みを浮かべる。

 

「俺は一夏のライバルだ。だから俺は一夏以外に負けるつもりもないし、するつもりもない。どんなにお前が強かろうと、俺は負けるつもりがない。そうしないと、俺は一夏のライバルになれないからな」

 

「な、なにを言って「そして!」」

 

俺は、試合開始前に、セシリアが俺にやったように、右手の一指し指で逆にセシリアを指さす。

 

「お前は一夏を馬鹿にした。それだけで俺はお前に負けない理由が増えた。だから負けない。負けるつもりもない」

 

モニターを見れば、そろそろ試合終了時間近。そしてエネルギー消費量からして、このままでは俺の負けが確定する。そりゃそうだ、しこたま撃たれたし、掠ったし、避ける為に走り続けたのだから。それに量産機と専用機の性能差もあるかもしれない。でも、それを嘆いても意味はないし、理由にすらならない。

それを理解しているのか、セシリアはその余裕を覆さない。なら、最後にやりましょうか!取りあえず、俺のやりたいことは一つ!俺は口元を歪めると、そのままセシリアに向かって突撃。

 

突然自分に突っ込んでくるセシリアは、一瞬虚を突かれるが、直ぐに冷静さを取り戻す。

 

「近接戦に持ち込むつもりですわね!ですが、その前に撃ち落として差し上げますわ!」

 

セシリアは隠していたミサイルビットと残りのビット、そしてスターライトMKⅢを俺に向ける。

 

「なにをやってるんだあきら!そのままでは撃ち落とされるぞ!」

 

「如月さん・・・」

 

「・・・」

 

「いや、あきらならやってくれるさ」

 

そして俺に向けて光とミサイルの雨が襲い、爆発音と共に黒煙が俺を包んだ。




ISのソシャゲって、各ISの武装が詳細にあるのか気になる。やった方がいいのかな・・・。
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