東方神無説~Little girl history~ 作:白狼の暁
ある夏の日の人間界。
そこに在りし一つの小さな村。
『月光村』
その時期に十年に一度、開催される村の伝統行事、
『神月輝祭』
開催されるであろう神社に訪れし……
村の一人娘『望月 神無』(もちづき かんな)
そして、村の神社と深い繋がりを持つ、
『幻想郷』
月光村の神社には三つの伝説がある。
一つは神の伝説。
古来よりその村を護り続け、
現在でも村の護り神として称えられ続けている。
しかし、名は不明。
二つ目の伝説、月の伝説。
この村が出来るまでは、
実は何も無いただの荒廃した森だった。
しかし謎の月光によりこの村が誕生したと言われている。
村の名前はそこから取られているという。
この伝説はあまり現実的では無い為、
村民には信じられていない。
そして最後の伝説、輝きの説。
この伝説は、神月輝祭に大いに関係している。
それは、
『十年に一度、村の神子山の奥地が光輝く』
という。
何故そんな事が起きるのか。
そして、
その光輝く正体とは。
未だ判明されていない。
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三つの伝説と一人の少女。
そして幻想郷と月光村の象徴である神社。
世界を揺るがす程度の伝説の物語……
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Eve village~前夜祭~
「うわー!屋台がいっぱいあるー!」
「あれ?神無って祭来たこと無いっけ?」
「いや、近くの村の祭なら行ったことあるよ!この村の祭、十年に一度だもん!」
賑やかな屋台がいっぱいある中、神無とその親友。翠子(しょうこ)は楽しそうに話している。
「へいらっしゃい!」
「おじさん!りんご飴二つください!」
りんご飴を手にした二人は神社に続く階段でゆっくり食べることにした。
この階段は夜になると、視界になにも見えないくらい暗くなる
だが今日は屋台の明かりと月の明かりがとても綺麗だった。
「りんご飴、おいしいね!初めて食べたよ!」
「本当だ……私も初めて食べたけどおいしい!」
二人はまだ小学五年生なので、神月輝祭には参加した事は無い。
りんご飴を食べ終わり、二人は祭に戻らず月と星が輝き溢れる夜空を見上げる事にした。
「やっぱ、月光村の月明かりは綺麗だね!」
「神無ってば、本当月大好きよね。」
「うん!大きくなったら月に行ってかぐや姫に会いたいな!」
「叶うといいね……って兎じゃないんかい。」
という話をしている内に屋台の明かりはすっかり消え、二人は別れた。
その帰り道……。
「うわー遅くなっちゃった……。お母さんに怒られるかなぁ」
『……なさん。』
「だいぶ暗いし……。帰り道、どっちだっけ!?」
『かんなさん。』
「お化けとかでるか────」
『神無さん!』
「はいぃぃぃぃ!?」
びっくりして振り向いたら火の玉が浮いていた。
「え……え?お化け?」
その質問には答えず、
『神無さん……明日の夕方に神子山奥地で待ってます……。』
と言い残し、火の玉は消えた。
「今の……何だったんだろう……。」
神無は火の玉の言った言葉を気にしつつ自分の家に早足で帰った。