ドラクエX 銀髪のアニア   作:ももぴょん

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この話を書くためにジャイラへ行ってみると、取ってない宝箱が2つありました・・・w


12話 怪談は登れない

「いやー、これはキツいですね」

ブロッコリーがよろよろと、おぼつかない足取りで一段一段登りながらそう言う。

やっとの思いで遺跡へと入った二人を待ち受けていたものは、上へ上へと続く長い階段であった。

疲れた表情を見せるブロッコリーを見て、アニアがいたずらっぽく笑う。

「またオンブしようか?」

「・・・結構です、こう見えて大人なので」

「あはは」

ずっと背中にいないで降りれば良かった、さっきは鳥のせいで醜態をさらし過ぎてしまったな・・・

と、ブロッコリーが己の行動を後悔しても遅い。アニアはこういうことですぐ遊び出すのだ。

 

(未知なるモンスターが苦手?そんなの、誰でもそうだ。誰だって怖い。他に・・・あの人の弱点は無いのかな)

 

ブロッコリーがそう思ったとき、急に辺りが明るくなってきた。どうやら終わりが見えてきたらしい。

「やっと登り終わったわね!!あ~、さすがのアタシも疲れ・・・」

言いかけたところでアニアが固まった。

「ん?これは」

二人の視野に床に突っ伏したまま白骨化した屍が入ってきた。右手の辺りには、分厚い書物が置かれている。

「ここに探索に来た人ですかね?ちょっと失礼・・・」

躊躇くなく骨をどかし、本を手に取ったブロッコリーがパラパラとページをめくる。小さな文字で何かいろいろと細かく書き込まれているようだ。

「これは凄い。ジャイラ遺跡に関していろいろと書かれてる日記ですよ!この人が書いたのかな?これを参考にしましょう、ね!?アニアさん」

ブロッコリーが振り返ると、アニアがこわばった表情で動かずにいた。

「あ・・・あ・・・うしろ・・・」

アニアのただならぬ雰囲気にブロッコリーが振り返ると、動かなくなったハズの骨がカチャカチャと組み合わさり、人型となったそれはゆっくりと立ち上がった。

「ゾンビ系のモンスター!?」

ブロッコリーが身構える。

だが、その張りつめた空気は、それが喋り出すと一瞬で変わってしまった。

 

「あー、違うッス。オイラ、元人間の幽霊ッス。いやね、ずっとここで誰か来ないか待ってたんスよー。遺跡を探索してたら、モンスターに襲われて死んでしまったみたいでさ。それがずっと心残りで成仏出来ないんス。だから、誰かに手伝って欲しいんスよねー。あ、オイラ、言い忘れました。レイザックって言うんス、よろしくッス!」

 

明るくお喋りなガイコツが身振り手振りで状況を説明する。そんな様子にブロッコリーの緊張はすぐに解けてしまった。

「・・・本当にモンスターじゃないんですか?ええと、レイザックさん。確かに骨格とか見ると普通の人間ぽいですよね」

ブロッコリーがマジマジと骨を観察する。

「そうッスよー。もう長いことガイコツやってるっス。待ってても誰も来ないから、もう超退屈でヒマしてたッス!お二人が来て良かったッスー。良かったら名前を教えて欲しいッス」

「自分は、その・・・、ええと、ブロッコリーです。そしてこっちはアニアさん」

紹介しようとアニアを振り返ると、彼女はまだ固まっていた。

「アニアさん?」

不思議そうにブロッコリーがアニアを見つめる。空気を読めないのか、レイザックがまたペラペラと喋り始めた。

「そうッスか、ブロッコリーさんて言うんスね!超分かりやすくて、ポップな名前ッス!了解ッス!お二人ともよろしくッス」

 

「いやよ」

 

レイザックの言葉をアニアが遮る。

「本当にモンスターじゃないかどうかなんて分からないし・・・、なんか変な感じだし、それに、幽霊なんて実在しないでしょ」

「いやいや、アニアさん。でも現にこうして彼はここにいます」

「分かったわ、倒せばいいのね?」

アニアは腰のナイフに手を伸ばした。

「え、ちょっとアニアさん混乱してるんスか?倒すのは勘弁して欲しいッス」

怯えるレイザックの前にブロッコリーが立ちふさがる。

何かおかしい、もしかして・・・

「アニアさん、怖がってます?」

「え!」

ブロッコリーの言葉に、アニアの返事が裏返った。

「ち、違うわよ!そうじゃなくて、だから、もう、う~ん」

顔を真っ赤にしたアニアがめいいっぱい手を横に振る。

「怖いわけじゃないの!モンスターなら倒せばいいけど、幽霊は倒せないじゃない!だから困るの!いい?怖いわけじゃないの!」

「分かりました、怖いんですね」

ブロッコリーがとても嬉しそうにニヤリとした。




レイザックは私のサブキャラです。お前、死んじゃってたのか・・・
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