文章短くてすみません。
なんせ考えながら書いてるもので・・・うごごごご
小柄な体で大きな耳を持つ、緑色の肌が特徴的なドワーフ。
そんなドワーフ達が住むドワチャッカ大陸にボロヌスの穴という洞窟はあった。
壁から噴き出す白い噴煙、時々聞こえる溶岩流の音、ジっとしているだけでも汗が出る。
洞窟の中部あたりにある入り組んだ場所で、リョンは自分の首からネックレスを取り出した。
「おー、やっぱココだー」
ネックレスの宝石が壁に反応して輝き始め、ゴゴゴゴという音と共に壁から扉が現れた。なんと隠し扉だ!
「よし、じゃあ開けるねー。・・・ってアレ?」
まずは扉を片手で押してみる、ビクともしない。
次に全身のチカラを込めて両手で押してみる!!・・・ビクともしない。
「どうしよー・・・アニアちゃん」
困った困ったと振り返りながら、リョンは両手を上げた。
「はあ、ちょっとどいて~」
アニアは苦笑いしているリョンを突き飛ばすように扉の前に出た。
「ふうむ、これは・・・なるほど・・・そうか」
鍵穴は無い。ドアノブも無い。あるのは石で作られたタイル模様のみ。
「分かったわ。これは物理でも魔法でもない。からくりで開けるのよ」
アニアは扉を入念に調べた後に、そのタイル模様を上下左右に動かし始めた。
「おお!それ動くのねー」
「そうみたいね」
「さっすがー、盗賊さん」
「まあ、ね」
リョンは興味津々にアニアの手つきを眺め始めた。
「なによ」
「んー、まー、オレのばあちゃんみたいだなと思ってさ」
「へ!?」
「あー、勘違いしないで。婆みたいってことじゃなくて、オレのばあちゃん盗賊だったのよー」
満面の笑みでリョンが続ける。
「いやー、手つきが器用でさー。服やぬいぐるみも作ってくれたんだ。ほら、コレ。可愛いでしょ?」
リョンは自分の鞄から、手のひらサイズの少し汚れたオーガ男のぬいぐるみを大事そうに取り出した。
「オレがオーガみたいな筋肉が欲しいと言ってたら作ってくれてさー。どうせなら女の子を作ってくれればいいのにね。おっぱい大き目で」
「あっはは」
アニアは思わず笑ってしまった。
「でねー、ばあちゃん盗賊だったけど、いろんな仕事しててさー。宝探ししたり、モンスターから貴重な道具盗んだり、凶悪な魔物を封印したりと」
「ずいぶん、強い人なのね」
「そうだねー、強い人だったねー。それにいろいろ知ってた。オレ、子供の頃は一人寂しそうに海岸にいることが多かったらしいんだけど、そういう時はすぐに来てくれて沢山の知識とお宝について教えてくれたの」
懐かしそうにリョンが続ける。
「それでね、ばあちゃんの最後の冒険で見つけたこの宝石。これをオレにくれたのよ。【どうやらこれが封印のカギらしい。これの秘密を解いてきなさい。もしかしたらそこに宝がある】ってね」
「なるほど」
手を動かしながらアニアが相槌をうつ。
「じゃあそれは、おばあさんの最後の宝ってわけね。絶対に見つけないといけないわ」
「まー、それを借金の穴埋めにしようとしてるんだけどねー」
「しょうがない、お孫さんね~」
やれやれとアニアが苦笑した。
「あと少しで開きそう、パターンが分かってきたわ」
「おー、さすが一流の盗賊!!」
「一流って・・・まだレベル71よ」
「あら?でもさっきの戦闘を見た限りじゃ、かなり強かったけどなー」
リョンは首をかしげた。
「そりゃ、まあ、短剣のために【旅芸人】や【踊り子】もかじってるから。それに【盗賊】になったのは16歳の頃だし」
「あらー、わりと最近なんだね」
「そうね、もともとは【賢者】だった」
「賢者!?」
賢者は盗賊とはまるで異なる魔法職だ。さとりスキルを駆使し、両手杖で攻魔を高め、闇と光の魔法を敵に打つ。
「意外ー!イメージないね」
リョンは思わず洞窟中に響く声で叫んでしまった。
「そうね、あまり向いてないわ。レベルは99だけど」
「99!?その若さで!!?」
更に大きな声でリョンが叫ぶ。
「ちょっと!モンスターが寄ってきちゃうでしょ」
言われてリョンが口をすぼめた。
「賢者のレベルは高いけど、盗賊のがやってて楽しいのよ~」
そう言うとアニアはタイルを動かす手を止めた。
「アタシはね、楽しいことだけやるって決めたの」
ギギギギギギギ・・・
低い音を立てて扉が開き始める・・・。
はい、どうでしょう。
リョンさんの性格がなんとなく分かってきたような