星空凛と青春を   作:ひまわりヒナ

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1.2話続き3話となります。
それではどうぞ。


3話 2人との会話

 動画を見終わった後、何か感想でも送った方が良いと思い、SNSを開いて凛と花陽の名前を見つける。

 SNSを使い始めたのは中学の後半で、2人は自動登録されただけであり、特にグループなどは作っていない。

 なのでどちらか一方に送るか、それとも2人に送るか、グループを作るか、迷いどころである。

 

(うっ、こういう場合どうするべきなんだ……)

 

 進んで話しかけるタイプではない、蓮。

 どうするべきか、戸惑う。

 難しく考える必要は実際ないのだが、何故かどうすべきかと頭を悩ます。

 彼はコミュ障とまではいかないが積極性に乏しく、尚且つ、ネットを媒介した会話でもフェイストゥーフェイスの会話でも、こちらから話しかけるという経験は少なかった。

 要は彼は受け身型の人間なのである。

 特に女の子となれば尚更であった。

 

「あ、後にしよう」

 

 予定があると言ってあるから、夜に連絡しても何ら不思議ではない。

 そんな言い訳を作り上げ、問題を先送りにし、携帯を布団の上に投げた。

 そして彼に暇が訪れた。

 

 今からでも行こうか。

 そう考えたが、それでは凛に嘘だったと伝えるのと同じ事。

 ならば思った以上に早く終わったなどとでも言おうか、そうも考えたが、それではまたさらに嘘を嘘で上塗りする行動になってしまう。

 嘘をついておいて何を今更と言われてもしょうがないが、嘘をついた自分が嫌いだった。

 

「はぁ、どうするかな」

 

 机に突っ伏し考える。

 だが積極的でなく、かつ自分から進んで勉強をやるタイプではない……いややるタイプではなくなってしまった今の彼に、暇は苦痛であった。

 時間が欲しいと言っている人達に怒られてもしょうがない、と自分の今のダメダメさを自覚しながらも、気がつけば彼は目を閉じていた。

 

 

 

 ピロン

 それはSNSの通知音だった。

 バッと上体を起こし、時間を確認する。時計は夜の7時を指していた。

 両親は仕事で夜遅くまで働いており、起こしてくれるような人はいない。思った以上に寝てしまった事に、さすがに焦りを感じつつも直ぐに携帯へ飛びついた。

 

『動画、見てくれた?』

 

 携帯に映っていたのは凛からのメッセージであった。

 急いで開くとほぼ同時、『良かったら感想ほしいな』と花陽からもメッセージがでてきた。

 そして気づく、いつの間にか3人のトークグループが作られていたのだ。

 問題を先送りにした結果、相手側にやらせるという男としては少しみっともない事になった。

 そして先送りにした事を反省する。それが彼である。

 とりあえず今は返信を急がなければならない。

 

『動画見たよ。

 細かい部分の評価とかは俺にはできないけど、とにかく凄かった。

 花陽があんなに言う理由も、2人が入った理由も何となく分かった』

 

 凄かったとしか感想を言えない自分の未熟さに苦笑い。

 だがあれを見た時それ以上の言葉が浮かばなかったのは本当だったので、正直に送る。

 それに対しての返信は直ぐに来た。

 

『だよね、だよね!良かった!蓮君も分かってくれて!』

 

 返してきたのは花陽。

 電子媒体上でも彼女のテンションが上がっているのは、何となく文面から分かる。

 

『次も期待して待っててほしいにゃー』

 

 続いて返信してきた凛のメッセージに『了解』と返す。

 そしてその日の話は終わった……と、考える一方で、まだ何か来るんじゃないか?と蓮は考えた。

 それは返信が遅れたらどうしようと心配性な一面、そして2人と話したいという希望があるためだった。

 

「待っててもしょうがない」

 

 と、自分に言い聞かせる。しかし心はいつでもトークする気満々。

 だがトークをじっと待ち続ける自分の姿を想像し、乙女か!と即ツッコミ。なんとも男らしくない男なのである。

 一応普段はクールなタイプではある彼なのだが、それは集団の中での彼であり、1人の時はこんな感じなのである。

 そんな彼は電話から手を離し、気晴らしになんかしようとその場から離れようとする。

 

 そんな時、ピロン、通知の音がなった。

 

 直ぐに携帯の元へと帰還。

 胸が高鳴りつつ、そっと携帯を開いた。

 

『ニュース、ラブライブの開催に向けて……』「ま、そうだよな」

 

 来たのはSNSの公式ニュース。

 まぁそうそう願い通りにはいかない。

 話したいなら話せば良いではないかというのは、彼にとっては難しい事なのである。

 とりあえず返信しなければ、そんな彼の電話に通話がかかった。

 驚く事に、その相手は凛だった。

 

「どうした」

 

 驚きはしたが普段通り冷静に振る舞う蓮。

 

『話したいと思ったから電話したの!』

「話したいと思ったからって……凄いな」

『え、凛のどこが凄いの?』「いや、なんでも」

 

 凛の思い切りの行動力は蓮には無いもの。

 素直に凄いとしか思えなかった。

 

『ふーん、まぁいいや。とりあえず今日は会えて嬉しかったにゃ!』

「あぁ、それは俺も」

『まぁ蓮君の会わなかった理由が子供っぽくて、ちょっと驚いたけどー』

「ほっとけ。あぁもう、絶対弄られるって思ったんだよ」

 

 前に言った通り、彼は皆の前では比較的クールである。

 凛や花陽の前では崩れる事も多いが、弱点などは見せない。

 だからこそ彼を弄れるネタがある、それは凛や花陽にとって面白い事なのである。

 

『とにかく嫌われてなくて良かった。あ、そうだ、明日μ'sの皆で和菓子屋の【穂むら】で話し合うんだけど、良かったら来てよ!』

「え、俺が?いや、待て、行って良いのか?」

『うーん、多分大丈夫にゃ!』

「多分ってお前……」

『皆に連絡してみるね!午後からだから、少なくとも午前までには連絡するにゃ!それじゃ!』

「あーはいはい、じゃあな」

 

 凛は結構無理やりな所が多かったり、唐突な事が多い。

 そしてそれは受け止める。それが彼女との付き合い方である。

 振り回される事になる訳だが、嬉しく無い訳でなく、自然と笑みをこぼしていた。

 

 

 

 

 

 




主人公は普段はクールタイプ。しかしコミ障とはいきませんが、自分から会話するなどはしない消極的なタイプです。
特に1人の時はダメなやつ認定されてもおかしくはないです。

さて、ここまでで3話。まずは見ていただきありがとうございます。
これからはμ'sメンバー、特に凛ちゃんとの交流が増えていきます。
ここまでは序盤の自己紹介のような枠組みと思っていただければ、と。

1話の後書きでも書きましたが、念のため。
活動に関しましては、本サイトの活動報告。もしくはtwitter(https://twitter.com/LLH1hina)でお知らせしていきたいと思っています。

それではまた次回。
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