クロの軌跡   作:快晴男

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がんばります。


そろそろ頑張ろう

~クロside~

 

危ない危ない、まさかここ(マルガ山道)にキングスコルプがでるとは…これもあの鬼畜眼鏡のせいか?

 

「すっげー!!ぜんぜん見えなかった!!」

 

子供のほう、ルックがめちゃくちゃはしゃいでいる。あのくらいの魔獣なら大抵は1発だがあの感じ、多分『死の刃』の即死効果が効いたな。

 

「はいはい、エステルとヨシュアは周囲の警戒、さっきの魔獣が一体とは限らないから気を張っとけ。」

 

「「はい!」」

 

2人の返事が重なる、いいことだ。

 

「あれが本物の遊撃士かぁー!」

 

おいおい…

 

「…」

 

あ~、エステルちゃんショック受けてるな…フォローは任せたぞヨシュア、という意味を込めてヨシュアに目線を送ると頷き返してくれた、よし。

 

そしてそのままロレントに到着する、これで粗方終わりだな。送り届けると案の定子供達は親からめちゃくちゃ怒られてたが知ったことか。

 

「お疲れさん、気を付けて帰れよ。」

 

さっさと一杯飲みに行こう。

 

sideout

 

~エステルside~

 

クロさんの動き、近くにいたのにまったく見えなかった、ルックの言うとおり本物の遊撃士ってシェラ姉やクロさんみたいな人の事を言うのだろう。

 

「エステル、そんなに落ち込まないで。」

 

「ヨシュア…」

 

隣でヨシュアがフォローしてくる、そんなにおちこんでたかな。

 

「ねぇ…私遊撃士に向いてるのかな…?」

 

「…まぁ父さん譲りの武術の腕もそれなりだし、困ってる人を見ると放っておけないところとかも合ってると思うけど。」

 

「クロさんの動くとこ、全く目で追えなかったの…もう少しでヨシュアが大ケガするとこだったし。」

 

「あれは僕の不注意が原因だよ、それに《緑拳》のクロ・ナハトと言えば若手遊撃士の中でも群を抜いて優秀な遊撃士だし、気にすることないんじゃないかな?」

 

「クロさんってそんなに有名なの?」

 

「あの父さんですら一目置く遊撃士だよ、それにエステル、何らしくないこと言ってるかな。」

 

「え?」

 

「今日の失敗は明日取り戻せばいい、憧れてた仕事だろ?この程度でへこたれてどうするのさ?」

 

ヨシュアの言葉が胸に響く…

 

「そうよね、こんなのあたしらしくないわよね!」

 

「そうそう、エステルは能天気に笑ってた方が自然だよ。」

 

「それどういう意味よ!」

 

全くヨシュアは…

 

「まぁいいや、元気付けてくれてありがとう。」

 

「うん、帰ろうか。」

 

あ~、なんだかお腹空いてきちゃった。

 

sideout

 

~クロside~

 

やれやれ、今日はどっと疲れた…あ、おねーさんワイン追加で。ブレイサー手帳とは別のメモ帳を開くと今日の情報を書き込んでいく。

 

「…」

 

多分だが今夜か明日あたり、あの鬼畜眼鏡がヨシュアに接触するだろう、だがなにが出てくるかわからない以上こちらから何かすることはできない。

 

あ、ワイン来た、すいません後チーズもお願いします。

 

「前、よろしいですか?」

 

「えぇ、どうぞ」

 

そんなに混んでたか?というかこの割りと高めで可愛らしい声って…

 

「あら、やっと気づきましたの?随分と集中なさっていたようで。」

 

呆れたように俺を見る鉄機隊筆頭《神速》のデュバリィ…

 

「貴女みたいな可愛らしい人が来たから顔を上げたんですよ、これが野郎なら…って感じです。」

 

肩を竦めながら言うとデュバリィは一瞬キョトン、としてみるみる顔が赤くなる。

 

「アナタねぇ、なんで1年前にっ…!」

 

「お静かに、貴女の声って物凄くよく通るんですから、痴話喧嘩だと思われますよ?」

 

なんてこともない感じで宥めると押し黙る。

 

「1年前は正義に燃える熱血漢だと思っていましたが、どうやらただの女たらしのようですね。」

 

「このくらいの腹芸もできないとこの仕事しんどいんですよ。」

 

「まったく。」

 

確かゲームで飲んでるとこ見たことあるけどスゲー顔整ってるわ、ということはアリアンロードはどれほど…

 

「…」

 

「一体何を押し黙っていますの?」

 

「いや、貴女の主のことを考えていた。」

 

「っ…!?」

 

俺の目の前で殺気が膨れ上がる。

 

「チャラチャラと私を口説いたとおもったら事もあろうにマスターのことを…!」

 

「落ち着けよ。」

 

「これが落ち着いていられますかっ!」

 

「まぁまぁ」

 

酒を頼むとガンガン飲ませていく。

 

「で、なんでロレントに?」

 

そう聞くといきなり真顔になったデュバリィが語りだす。

 

「マスターからの伝言を伝えにきました。」

 

アリアンロードからの伝言は意訳するとこうだった「貴方を本格的に《身喰らう蛇》の執行者として迎え入れたい、今日の丑三つ時にミストヴァルト最奥にて待つ」とのことだった。

 

「おいおい…」

 

「私だって心の底から納得しているわけではありません、ただ闘技場で《白面》を退けたあの爆発力をマスターは評価しています。」

 

「随分と買い被られたもんだ、まぁ断るにしても行かないとダメだよな。」

 

「当然ですわ。」

 

まぁ少々見たいものもあるし行くか。

 

「ここは俺が出しとくから先に出といて。」

 

そういって会計を済ませるとホテルロレントに戻る…ん?

 

「なんで付いてきてるの?」

 

「マスターよりアナタを監視するよう言われております。」

 

「監視ねぇ…」

 

これって……これって…!?

 




なにがあったかは皆様の想像におまかせします。
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