翡翠の塔内は前に入った時と同じようにどこか異空間のようになっていた。
「今回の仕事は翡翠の塔の内部マッピングと魔獣の殲滅だ、大した仕事じゃないが気を抜くなよ。」
「了解」
カシウスさんが仕事内容は伝えてくれた、いやいやアンタがいればこの塔内の魔獣とか余裕だろ。
案の定塔内のマッピングと魔獣の殲滅は余裕だった、だがやっぱりカシウスさんすげーよ…俺もそこそこレベル高いから塔内の魔獣は一撃で倒せるがカシウスさんは攻撃から次の攻撃に移るまでの間がほぼない、2人でもほとんどノーダメージで屋上に到着しちまった。
いや~絶景かな絶景かな。
「お前さんに少し聞きたいことがある。」
翡翠の塔の屋上から景色を眺めて休憩しているとカシウスさんが話しかけてくる。
「なんすか?」
「お前さんのその力、どこで手に入れた?確かにいきなり雰囲気が変わるってのは才能のあるやつならごくまれにあることだ、がお前さんのそれは少々変わりすぎだ。」
「魔獣の出現は3秒に1匹~4匹、コロニーの数は概ね5~10、最低でも経験値は5得られる。」
「おい何を言って…」
「平均して2匹と戦い続ければ1時間で戦闘できる最大回数は1200回、1回の戦闘を一瞬で終わらせて1200回戦えば1時間で2400の経験値を得られる、レベル10から始めても1時間でレベル20、2時間でレベル25になれる、俺の昨夜カシウスさんの家を出たのが概ね8時、そこから朝の6時までそれを続けたから約10時間、24000の経験値を得た計算になる。」
「…」
「ちなみに今の俺のレベルは45、途中から効率が落ちたのが原因だ。」
「そんな化け物じみた魔獣狩りを…」
「まだまだカシウスさんや風の剣聖、鋼の聖女や闘神、光の剣匠のようなこの世界の最高クラスの方々には遠く及びませんよ。」
「…」
まぁ俺が適当に言った謎理論を多少は理解してくれたようだ、まぁレベル45は本当だが。
「なぜそこまで力を求める?」
「生き延びるためです。」
俺はこの1年後、エステル君とヨシュア君が遊撃士になって旅に出た後に何があるか知っている、そのときに無闇に殺されないように、物語を傍観できるように力をつける…そして…二度と後悔しないよう…生きるんだ
「済まなかった、話は終わりだ…戻ろう」
「了解」
こうして俺とカシウスさんは塔を降りた、しばらく関わるのはやめといた方がよさそうだな…次はどこに行こう…クオーツ的にも装備的にもグランセルがいいかな、あのあたりなら身喰らう蛇の連中もいそうだし。
そんなことを考えながら塔を降り、報告を済ませるとホテルに戻った。
今日はあの悪夢を見ませんように
どうでしたでしょうか?
次回もお楽しみに