フィオーレ王国の東方にある街『マグノリア』。古くからある魔法の盛んなこの街には
そのギルドの前に立っているのはジョルノ、ナツ、ルーシィの3人とハッピーである。
「ここが妖精の尻尾かぁ...」
ルーシィは昔から魔道士に憧れていてもし魔道士ギルドに入るなら妖精の尻尾にしようと思っていた。そんな憧れのギルドを前にして思わず声が出てしまう。
「ようこそ妖精の尻尾へ」
ハッピーがルーシィに言う。
そしてルーシィはギルドの中へと入って行った。
*
「ナツ、君の港での大騒ぎが早速新聞に載ってるみたいだ」
ジョルノは帰ってきてから椅子に座り新聞を読んでいた。
「そんなことより俺はサラマンダーの情報が間違いだったのがショックだ」
ナツはテーブルにつっ伏して落ち込んでいた。
ルーシィはギルドに入ってからずっとそわそわしっぱなしである。
「ナツ!帰ってきたんならこの間の決着つけんぞ!!」
ギルドの奥から1人の男が近づいてくる。黒髪で首にアクセサリーを着けた青年のグレイ・フルバスター。何故か服を脱ぐ癖があり今もパンツ1丁だ。
グレイはナツに近づいていき早速とばかりに戦おうとする。
「グレイ...週刊ソーサラーで聞いたことあるわ」
ルーシィが半裸のグレイにジト目を送る。
「ようジョルノ、帰ってたのか」
新聞を読んでいるジョルノにある男が話しかけた。髪型が見えない帽子にへそが見えるくらいの丈の短いセーターというなんとも奇抜な格好をしているのはグイード・ミスタ。
「ミスタ、あなたも無事依頼を終えたようですね。ブチャラティは?」
「あいつはまだだ。それなりにでかい山みたいだからもうしばらく掛かるだろうな」
「ブチャラティ?」
ルーシィは週刊ソーサラーで聞き覚えのある名前だったが詳しく思い出せなかった。
「僕達のチームのリーダーの事ですよ、ルーシィ。今は出払ってますが次期に帰ってきます」
ジョルノは新聞から目を話さずにルーシィに言った。
「ん?この嬢ちゃんは誰だよジョルノ。俺ァ見たことねぇぜ」
「今日初めてここに来ましたからね。ルーシィ、自己紹介を」
ルーシィは一瞬ビクッとしたが落ち着いてミスタに自己紹介をする。
「私はルーシィ。妖精の尻尾に入りたくて今日初めてここに来たの。って、そういえばこれから私はどうすればいいの?」
「んー、新入りなら歓迎するぜ。とりあえずミラのとこに行けばいいんじゃあねぇか」
ミスタと握手をするルーシィ。
「ミラってミラジェーン・ストラウス!?」
「知ってんのか?」
「そりゃあ魔道士なら誰でも知ってるわ!週刊ソーサラーの巻頭グラビアで何度も見たことあるもの!!どこにいるのかしら!!」
「あっちのリクエストボードの方にいると思いますよ。ミラに話したら紋章も押して貰えます」
「わかったわ!ありがとうジョルノ!!」
と言ってルーシィは駆け足でギルドの奥に行った。
ミスタはルーシィが行ったのを確認してから真剣な顔になる。
「ジョルノ、なにか手がかりは見つけたか?」
「今回もハズレでした。情報はデマだったみたいです」
「こっちもだ、なかなか有益な情報が出てこないな。こんなんじゃいつまで経っても探せねぇぜ」
「仕方がないですよ、地道に行くしかないのでしょうね。」
ジョルノは席を立ち上がる。
「どこに行くんだ?」
「そろそろお昼ですからなにか食べようかと」
*
「ミラ、タコのサラダをください」
「ジョルノ、帰ってたのね」
ミラジェーン・ストラウス。前髪を縛った銀色の長髪の少女だ。美しい見た目と柔らかい物腰で男女問わず皆に好かれている人気者だ。
「見て見てジョルノ、紋章入れてもらっちゃった」
隣にいたルーシィが手の甲に入った妖精の尻尾の紋章を見せてくる。
「よかったですねルーシィ。これで僕達は仲間です。それにしても...」
ジョルノは椅子に座ったまま後ろを振り返る。
「帰ってきたばっかりなのに相変わらず騒がしいですね」
「いつもの事じゃない。ルーシィも混ざって来ていいのよ」
「混ざりませんよ!!ってキャーッ!!!」
ルーシィが鋭いツッコミを天然のミラに入れた瞬間、カウンターに人が飛んで来る。
飛んできた方向を見るとナツがパンツらしきものをヒラヒラとさせながらニコニコしていた。
「テメェ!!俺のパンツ返しやがれこのやろうがッ!!」
飛んできたのはグレイだった。全裸の。
「あらあら、グレイ。ちゃんと服きなくちゃダメよ」
「そりゃ分かってるが...あっ、お嬢さん、良かったらパンツ貸してくだ」
「貸すかーーッ!!!」
とまたツッコミを入れたとき、さらに人が飛んでくる。
「おいコラ、ナツ!!テメェ俺までどさくさついでに投げ飛ばすとはいい度胸じゃねえか」
次に飛んできたのはミスタだった。ミスタは眉間にシワを寄せながら好戦的にナツを見る。
「そんなにやりたきゃやってやるぞコラァッ!!」
ミスタが腰のホルスターからリボルバー式の拳銃を取り出す。
「アッタマ来た」
グレイは手から冷気を放つ。
「かかってきやがれ!!」
ナツも口から火を吹く。
それを皮切りに周りの魔道士達も各々の魔法を繰り出そうとする。
「これはちょっとマズイかしら...」
ミラが小首を傾げながら冷や汗を流した時、
「そこまでじゃ!!やめんかバカタレ共がーーーッ!!!」
ギルドの奥から高い天井まで頭が届きそうなほどの巨人が現れる。
「あら、マスター。いらしたんですか」
「マスター!?」
その怒声がギルド内に響き渡った瞬間ギルド内の全員が一瞬で動きを止めた。と思ったが
「だーはっはっは!!皆してビビりやがって!!どうやらこの勝負俺の勝ちみたいだなァ〜〜〜〜」プチッ
とナツだけ勝ち誇って叫んだが巨人の足に踏み潰されてしまった。
「見ない顔じゃな、新入りかね?」
巨人に見下ろされる形になったルーシィは口をパクパクさせて答えようとするも言葉が出て来なかった。
「ふんぬぅぅぅぅぅ...」
と巨人がうめき声を上げたかと思うとその体はどんどん小さくなりやがてルーシィよりもはるかに小さな老人の姿になった。
マカロフ・ドレアー。妖精の尻尾の3代目マスターである。聖十大魔道の称号を持つ程の実力を持つ魔道士だ。
「よろしくね」
と気さくにルーシィに挨拶を交わしたマカロフはそのまま宙返りをしながら2階の柵に着地する。1回失敗してしまうが。
「お前らなァ〜〜〜、またやってくれたみたいじゃのう。ほれ、見ろこの文書の量を。すべて評議員からの苦情じゃぞ!!」
マカロフは手に持った紙の束をヒラヒラとさせながら1枚ずつ確認していく。
「まずは...グレイじゃな。なになにィ〜?密輸組織を検挙した迄はいいがその後裸で街をふらついた挙句に最後は干してある下着を盗んで逃走」
「だって裸じゃまずいだろ...」
「まず裸になるなよ」
「ハァ〜〜〜〜、次はエルフマン!要人警護中に守るべき要人を暴行」
「漢は学歴だなんて言うもんだから...」
「ハァ〜〜〜、カナ・アルベローナ!経費と偽って酒場で酒を飲みまくる、その数大樽15個。しかも請求先は評議員」
「ロキは評議員のレイジ老師の孫娘に手を出す。いくつかのタレント事務所からも苦情がきとるわい」
「ハッ、お前ら揃いも揃って何やってんだかな」
「ミスタ!貴様もじゃ...歴史的文化財に拳銃で穴を7発開けたとはのう」
「あれはピストルズが照準ミスったからだ」
「そしてナツ、デボン一家を壊滅させるも民家もついでに7軒壊滅。チューリィ村の歴史ある時計台を破壊。フリージアの教会全焼。ルビナス城の1部損壊。ハルジオンの港半壊」
「まだまだおるぞ、アイザックにレビィ、クロフ、リーダス、ウォーレン、ビスカ、...」
マカロフはぷるぷると震え出す。
「貴様らァ...わしは評議員に毎日怒られてばっかで...」
マカロフの怒気で周囲の空気がピリピリしだす。その空気の重さにはさすがのナツも黙ってしまうほどだった。ルーシィもぞくりとしたものを肌に感じる。
「だがっ.....評議員などクソくらえじゃッ!!!」
マカロフは手に持った評議員からの文書を全て燃やす。それを投げ捨てるとその炎をナツがパクッと食べてしまった。
「理を超える力は全て理の中より生まれる。魔法は奇跡でも何でもないわい。我々のうちにある『気』の流れと気高き『精神力』と自然界の中に流れる『気』が合わさることにより初めて具現化される。それは己の魂すべてを注ぎ込みそして魔法となるのじゃ」
マカロフは手を掲げニヤリと笑みを浮かべる。
「上から覗いてる目ん玉気にしてたら魔道は進めぬ。評議員の馬鹿どもを恐れるな。そして自身の中の『黄金の精神』を忘れずに自分の信じた道を進めェッ!!!それが妖精の尻尾の魔道士じゃァーッ!!!」
マカロフの言葉にギルド内が一気に最高潮に盛り上がる。
「これが妖精の尻尾...」
ルーシィは今感じている自分の胸の高鳴りを絶対に忘れまいとその光景を目に焼き付けた。
ミスタとブチャラティはどうしてもだしたかった。今後ジョジョのキャラが増えるかどうかは分かりません。