⑨ 闇の使徒
基本的には完全裏方の僕は殆どグランドには寄り付かない
選手がグランドて汗を流している間は練習用のジャージやタオル、ソックスの洗濯と必要なら繕い物
時にはくたびれたタオルを使って雑巾を縫うのも私の役目
だから私がグランドに行くのは水分補給用のスポーツドリンクと麦茶の補給に行くときだけ
怠惰と虚弱体質のせいとお陰…どっちなんだろう?
まぁ良い、そんな面倒なことを考えるだけ無駄だから…知恵熱出すだけなんだからさ
何だかんだと裏方仕事をこなしながら米を磨ぎお昼ご飯のカレーの支度を進めていると高三の先輩マネージャーさん以外のマネージャーが集まってきて手伝ってくれましたので
「補欠当番の手伝いは必要ないからその分練習させてあげてください」
と、言う伝言を高二の先輩に頼みましたら先輩は
「そうだね、選手には練習に集中してほしいよな…わかった顧問の先生とコーチにはにはそう伝えておく」
僕の言葉に思うところがあるらし先輩がそう言ってグランドに戻るのを見て僕は仕上げに入った
午前の練習を終えた選手と顧問の先生達にコーチ陣が集まり食事を始めマネージャーは給士に回ります
すごい勢いで減っていくカレーとスープに付け合わせのサラダ達にデザートのフルーツ
「今年はお互い面白いことになりそうですね?」
そんな事を言って大人達が笑っているのはまた別の話で結構多目に作ったはずのカレーもすっかりなくなり余ったらおにぎりにするつもりで炊いたご飯もマネージャーが食べたらきれいさっぱりなくなっちゃって…
結局僕達マネージャーのおかずは肉なしの野菜炒めになりました…合掌
まぁそれはおいといて
「午前中の汗をたっぷり吸ったジャージや肌着は着替えてもらいタオルを乾いたタオルと取り替えてもらい洗濯かごにまとめてもらい午後の洗濯に回しますからお願いしますね」
って言ったら
「だからパンツやシャツ、ソックスまでちゃんと名前を書けって言ったのか?」
驚いた声でそう聞かれたので
「はい、どれが誰のかまで把握できないし僕のおつむのキャパじゃ覚えるのは無理なので」
そう答えると
「いやいや、この時期結構風邪引くやつも少なくないけどそうかと言って予備のジャージにも限りがあるからな」
そう言って感心する中高の二人の部長さん達に
「今の便利な世の中無料で使えるものは上手に使えですよ」
そう言って笑うと
「じゃあ食材の調達をネットスーパーに頼んだのも?」
そう聞かれたので
「はい、樋浦家御用達のお店ですのでご安心を」
と、答えると
「はぁっ…なんか保土ヶ谷さんには頭が上がらないな…」
そう言われたのでちょっと?抜けてる私は
「いいえ、それは困りますよ?しっかり頭をあげて敵を睨みすえ勝利を目指すんでしょ?先輩
僕達中等部もスタンドから応援したいですから国立目指してくださいよ」
そう言ってガッツポーズをしたら笑いながら
「だな、可愛い後輩の期待に応えなきゃ男が廃る…野郎共、今年は国立は勿論上位入賞…あわよくばOB悲願の初優勝を取りにいくゾッ!」
と、叫ぶ高等部の部長先輩に
『おおーっ!』
っと気勢を上げる先輩達だけど
「おいっ、中等部っ!ナニ他人事みたいな顔をしてるんだよ?お前らもマネージャー達を全国に連れてかなくてどうするんだよ?もっと気合い入れなくてどうするんだよっ!?」
そう渇を入れられて慌てて円陣を組み
「俺らも先輩達が果たせなかった全国制覇目指すから気合い入れてくゾッ!」
と、腹に力のこもった声を部長さんが上げると
「おおーっ!」
と、応える全部員とそれをみて満足げにうなずく大人達
かくして私達の熱い夏の戦いに向ける日々が始まりました