〔夜〕
平家の兵士達、武士全てが油断していた。
崖を背にした陣地と源範頼率いる軍を撃退しているため油断していた。
・・・背後から来る魔物を・・・。
「突入。」
義経が低い声言った。
馬を崖の上に待機させ、ロープを張り、工作兵が崖下に降り、ロープと滑車を使った簡単なエレベーターを組み立て、鎧等を下に下ろしていった。
「・・・。」
義経が天才なのは味方を不安にさせないために指示以外は何も喋らなくなり、どんな報告でも真顔で感情を抑えられるところだろう。
平家の兵士が気がついて襲ってきたら下にいる部下が全滅してしまう・・・時間がとてつもなく長く感じているが、焦りを決して顔には出さなかった。
そして義経も崖下に降り、約5000人が準備を完了したと同時に
「突撃!!」
大声で叫んだ。
いきなりのことで安全だと思っていた場所の襲撃により平氏はパニックになった。
火が放たれ、火災が起こるとさらに悲惨なことになる。
平氏は安徳天皇を守りきったものね、多くの一族と武士を失ってしまった。
・・・しかし本陣が襲撃されたことを知らない範頼を追撃していた平維盛は本陣襲撃の数時間後に範頼を十数騎で逃げ出さなければならないほどの被害を与えるが
「何!?本陣がし・・・」
意識を伝令に向けた時、運悪くこめかみに矢が刺さった。
矢を放ったのは那須与一という青年だった。
義経は勢いのある今に追撃をおこなうべきと考えたが、範頼の敗走、船頭不足等もあり追撃を断念した。
【壇の浦】〔西暦1185年春〕
一族のほとんどを失ってしまった平氏は四国に一旦ていはくしたものの、数ヶ月後に放棄して太宰府近くまで逃げていた。
義経は平氏の動きを先回りして壇の浦で待ち伏せをしていた。
「・・・まさか源氏の生き残りにこれほどの戦上手がいたとは・・・。」
生き残った平氏の中で総大将となっている平宗盛は呟いた。
義経以外の源氏には平氏は全て勝利したのだ。
しかし義経は次元が違った。
「宗盛様!!戦局はいかがなのですか!!」
「勝てるのですよね!!」
女が叫び出す。
「もう少しで関東武士の顔が見えるでしょう。」
私は女どもにそれだけ言うと自害の準備を進めた。
「お婆様、わたしをどこへ連れて行こうとするのです?」
「・・・極楽浄土でございまする。」
「・・・まだやりたいことが私にはある。」
「安徳様?」
「・・・まことなのの言う通りであったな。・・・約束通りお主と共に行こう。」
「安徳様ありがとうございます。」
「あ、安徳様!!何をなさるのです!?」
「私は源氏の者に投降する。神器を・・・お婆様!?」
「なりませぬ!!源氏に渡るくらいなら!!」
二位尼、三種の神器を持って入水をはかる・・・が
「なの!!止めるのだ!!」
「はい!!」
すばやい動きでなのは二位尼の首を叩いて気絶させた。
「・・・さて、自害といこう。神器は草薙の剣だけは持っていくがな。」
「本当に自害でよろしいのですか?」
「私は見たいのだ。なのが言う北海道という場所の素晴らしさを。・・・投降すると最初で最後の冗談でお婆様が狂乱するとは思わなかったがな。」
「さぁ解釈を頼む。」
「待ってください。ここでは不味いので私の体の中にお入りください。」
安徳天皇この場から草薙の剣を持って北邦共和国に亡命。
・・・それがわかるのは2003年のことである。