【平泉】〔数週間後〕
「こちらが・・・安徳天皇の亡骸か。・・・なの数年間お疲れ様なのじゃ。」
「いえ・・・役に立てて嬉しいです。・・・安徳様はどうするのですか?」
「すぐにキョンシーとして蘇生させるのじゃ・・・もう1体死体はあるか?」
「いえ・・・私は持ってきてません。」
バチバチ
「お困りですか?」
泰衡がそろばんを弾きながらやって来た。
「出た守銭奴。」
「芳香様私も父が蘇生したその術を見させてもらえるのなら死体を用意しますが。」
「・・・いいじゃろう。」
「ありがとうございます。」
〔数分後〕
頭は安徳天皇として、体は別の死体を使って蘇生させた。
「ここは・・・。」
「気がついたか?」
「あなたは?」
「宮古芳香じゃ。なのの持ち主じゃ。」
「なのの・・・持ち主・・・?」
「安徳様大丈夫ですか?」
「おぉ、なの・・・自分の声が違うのだ。・・・体も・・・。」
「蘇生の弊害です。」
「そうか・・・で、芳香殿私はこれならどの様な立場になるのです?」
「本当に頭が良かったのじゃな。・・・現在平泉におる。そこから北海道になのが一緒に付いていく。そしたら私が戻るまではなのの製作者のはかせという人物の家で生活してくれ。・・・都よりは不都合もあるかもしれんが、色々と楽しいと思うのじゃ。」
「・・・一族から離れられるのなら何でも楽しいと思う・・・まぁよろしく頼みますぅ。」
「口調が関西弁になり始めたのじゃ・・・で、安徳天皇は名前はどうするのじゃ。」
「変更変更・・・たのんます。」
「弱音ハクでどうじゃ?」
「・・・・ええやん。気に入ったで。」
(数年後には凄まじい酒飲みになりそうじゃな。)
芳香の予想は数週間後に的中するのだが、まだ天皇としての威厳があった。
〔西暦1186年春〕
義経は平泉自分を慕っている兵と北邦共和国の兵を引き連れて平泉に逃げてきていた。
「何で俺はあんな馬鹿なことをしたのだろうか。」
「調子に乗った結果ですぅ。ざまぁですぅ。」
「だから戦術家どまりなんだよ。」
「ぐぬぬ・・・。」
義経は翠星石と泰衡に責められていた。
「でどうするのじゃ?はっきり言って平泉も危険じゃぞ。・・・一応アラスカに拠点を移動できるように準備はしたが・・・。」
「父はどうおっしゃってましたか?」
「全ての領土の放棄をするが、連れていける人は全て連れていく気じゃぞ。」
「・・・ならそうするしかないでしょう。」
「最北に港を作っておいてよかったなー。」
「芳香様はこうなることを知っていたのですか?」
「まぁな。・・・さて、頼朝のことじゃ。政治工作をしてからこちらを攻めるじゃろ。・・・1年じゃ。運べるだけ運んでしまうのじゃ。」
奥州大脱出が始まった。