まず脱出するにあたり奥州藤原氏の直属の配下が17万・・・うち、土地を手放したくないというのが2万ほどで15万人、商人、職人、忍び衆、年貢が少なくなると言って連れていく農民等を加えると35万人まで膨れ上がった。
「許容範囲じゃな。」
「・・・え?芳香様・・・35万人ですよ。集めてなんですがこの数を移動させるとなるとお金が・・・。」
「別に大丈夫じゃろ。問題は身分差別があることじゃ。北邦共和国は身分が存在しないのじゃ。武士達が勝手に農民から税を取り上げたら周りが武士を血祭りにあげるのじゃ。」
「そ、そうなのですか・・・なら分散して軍に入れてはどうでしょうか。その方が使えますよ。」
「泰衡は良いのか?自分の身を守ってくれる存在じゃぞ。」
「金があれば身なんて守れますから。」
「ここまで守銭奴だと清々しいのー。」
問題もあったが大半は順調に進んだ。
〔秋〕
移動が開始した。
北邦共和国が出した船は600隻・・・普段は漁船や輸送船なので乗り心地は決して良くは無いのだが、それでも商人、職人、農民達は新天地に感情が高ぶっていた。
武士も一部は綺麗な船長(平安美人ではなく活発そうな女・・・普通の武士はそちらの方が好みだった)を見つけて浮かれている者もいたが、泰衡等の忠誠を誓っている者の命令とはいえ、異国の軍で働く不安にとらわれていた。
「・・・まぁ政府には言ってあるし大丈夫じゃろ。」
「あの・・・俺もですか?」
「何を言っておるのじゃ?・・・義経はモンゴルまで行って戦闘訓練を受けてくるのじゃ。」
「・・・俺絶対に逃げる場所間違えた。・・・大韓帝国まで行けばよかった。」
「大韓帝国は北邦共和国と永久同盟国じゃぞ。逃げたらわかるのじゃ。」
「・・・ところで我々が居なくなったら奥州はどうなるのだ?頼朝になにもせずに明け渡すのか?」
「実はな頼朝が奥州藤原氏から奪いたいのは政治機構なのじゃ。京から離れているにも関わらずなぜあれだけの権力と武力を握り続けているのか知りたいらしいのじゃ。」
「なるほど・・・それに関わっていた資料と人を移動させるだけで負担になるのか。」
「さらにお主のこともあるのじゃ。義経が捕まえられなくて、いつの間にか子供ができればその子を使って反乱を企てる・・・いや、そう捏造して農民の子が担がれるかもしれないのじゃ。そうなれば頼朝の制御が武士に効かなくなるのじゃ。」
「俺が生き残れば良いのか・・・まぁモンゴルとやらに行って死なないようにするか。」