〔翌日〕
ロボットが新たに狩ってきた鹿の解体、畑に水を撒き、草取りを終わらせた私はスコップを片手に持ち整地を始めた。
理由は寂しさを紛らわすためと後々の畑の拡張と区画決めを兼ねていた。
「やるのじゃ!!」
気合いを入れて整地を開始した。
〔2週間後〕
凸凹がなくなった土地を見てにやけていると、地図の作成を頼んでいたロボットが帰ってきた。
「人間はいたのか?」
私の質問にロボットは首を横にふる。
「そうか・・・地図はどうじゃ?」
私はロボットから地図を受けとると形がある場所にそっくりだとわかった。
「・・・えーと日本の蝦夷地(北海道)なのじゃ!!」
なごりで昔の地名を言ってしまう癖がある私は蝦夷地ににた地図を見て首をかしげた。
「・・・?原住民のアイヌ民族がいるはずじゃ?なぜいない?」
不思議に感じていると、担当の男性から言われたある言葉を思い出したのじゃ。
「芳香様が働く場所は何かしらの変化がおこっているはずです。それがパラレルワールドの絶対条件・・・それが小さければある人物が産まれないとか、地震がおきなかったとかですが、大きければ人がいないというのもあり得るのをわかってください。」
と言われたことを・・・。
(楽観して考えるのならたまたま人が住んでる場所を見つけることができなかった・・・最悪は人がいない世界・・・。)
私は焦り、人がいる証拠を手に入れることをロボットに命令し、行かせた。
本当に焦っていたので、期限を決めることも忘れて・・・。
〔次の日〕
いったん整地を止め、草取りと水撒き以外を後に回し、地図を見ながら想像できることを連想していった。
(蝦夷といったら寒い、土地が広い、島、自然が豊か、巨大熊・・・あと山脈が所々にあるのじゃ!!)
そこから米作りはあまり適していないこと、しかし野菜の栽培、家畜の飼育には楽、大雪とそれぐらいしか頭の悪い私にはわからなかったので、トラックから劣化防止の魔法がかかった色々な本のうち、蝦夷に関する本を選んで仮住居に持ち込んだ。
(ふむふむ・・・なるほどのー。)
読んでわかったことは、現在の日本に牛と馬がいないこと、比較的近くに銅山があることくらいだった。
(持ってきた種々が無駄・・・こうなったら少し違法じゃが致し方あるまい・・・。)
私はとあるコネを使うことにした。
『芳香・・・こっち今夜中なんだけど・・・。』
「すまんな橙。クラスメートとして、友達として助けてくれぬか。この通り。」
1分の通話に100グローブンかかるが必要経費として割りきった。
『で、用件は?』
「うむ、お主のご主人の妖怪の賢者に子牛を1頭こっちに送ってくれぬか?座標はN89632じゃ。」
『金は立て替えておくから私に返してね。』
「本当にすまんのじゃ。」
『じゃあね。今度は運送会社に動物以外を頼んでね。』
そこで通信は切れた。