【斎藤領 国境から3里ほどの場所】
「歴史ある南部家を潰した小僧を揉んでやるとするか。」
秋田家は南部家と対立関係にあったものの、両家ともに鎌倉初期からあり、歴史は長く、名門と呼ばれる家であった。
それゆえにぽっと出の斎藤家を不審に思っていたものの、時の将軍からもらった一色(足利の次に幕府の名門の家苗字である)を証明する証拠の品、父の義龍が天皇からもらった感謝状等が一時的に秋田家は中央の名門出身なのではと思ったが、幕府消滅により多少の無茶は大丈夫と思ったのだ。
まぁ威力偵察であり、兵を率いている者も元南部領の豪族であり、懐は全く痛まないし、負けても豪族の反乱として切り捨てるだけであった。
そんなことを知らない豪族達は抵抗もなく村を占領できたことで、気を緩ましていた。
「油断しているな。」
北邦では軍曹だった男性が指揮をとっている。(年配だったのと経験不足から昇進が止まっていたので龍興の話に乗った)
初めての戦闘の者がほとんどだったが、士気は高かった。
「弾を気にするなよ!!弾幕こそが正義だ!!」
火縄銃の欠点の装填時間の長さを火炎瓶と火矢の弾幕で対処する方法を採用しているため、それはそれは豪快な戦だった。
「イギャァァァ!!」
「か、体が燃える!!」
「助けてくれ!!」
火炎瓶は専用の瓶と蓋が製造されており、それは現状の斎藤家でも製造可能だった。
ただしコスト面は圧倒的に北邦産が安いので実験用であり、発射台(クロスボウの改造品)は斎藤家の独力では製造不可能だったので配備されている数は少なかったのだが、火矢よりも燃え広がりやすく、装填も楽であり、放物線を描きながら約80メートル先まで届くので鉄砲隊の装填時間を稼ぐのにはもってこいの武器だった。
「これ程とは・・・。」
山から見ていた秋田家の一族の者と家臣数名は火を使った新しい攻撃に驚いていた。
「あれだけの火縄銃をどこから仕入れているのも気になるが、やつらは全く刀を持ってないな。」
「槍の束を背負っている兵がいるので、時と場所によって使い分けるのではないでしょうか?」
「ありうるな。・・・ここが潮時だろう。殿に報告しこれ以上の北に深入りすれば最上が北上する可能性も無くはないからな。」
これ以降火炎瓶による攻撃は斎藤家では消滅するが、その製造技術は瓶詰めに応用されることとなる。
【SB本部】
「これは・・・戦争を変えれる。」
画期的な新型銃を開発に成功する。
フリントロック式の銃である。
実に数十年先の技術であり、すぐさま改良がおこなわれる。