とある宮古芳香の悪戦苦闘   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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特殊な国

【津軽城】〔1577年春〕

津軽と南部地域北部を青森に変更した。

これにより津軽城では立地が悪いので平城を津軽海峡に面した港に作ることにした。

この港には北邦の船が入るための巨大な港が存在した。

そのため城の建築資材の輸送はだいぶ楽であり、青森に相応しい町作りも平行しておこなわれた。

 

【伊達領】〔秋〕

晩秋の頃に俺は伊達領に行って嫡男の元服祝いをしていた。

 

「政宗・・・良い名だ。」

 

「おぅ、蜂のじじいもわかるのか!!」

 

「一応これでも俺は1国の大名だぞ。・・・まだ30代だし・・・。」

 

「何を言ってやがる。俺からしたらみんなじじいよ。」

 

「政宗様!!さすがに言い過ぎでは!!」

 

「小十郎もうるせえからまたな。」

 

「おう。せいぜい俺らの壁になってくれや。」

 

「言いやがって。」

蜂とはテリトリーに入らなければ積極的には攻撃してこないため俺は他家からそう呼ばれている。

まあ渾名だ。

伊達の嫡男である梵天丸こと、伊達政宗とは仲が良かった。

2回りも若い彼の頃に俺はさんざん苦労したので優しくしていたらなついたのだ。

何より気に入っていたのが器の広さである。

父親の輝宗も政宗に早く当主を譲りたいと言うほど器のデカイ男だった。

勿論俺がなつかれることは伊達家家臣から嫌な目をされるが、国境も接していないのに献金(友達料金)を払って色々な産物を買ってくれるお得意様だったのでなんとも言えなかった。

挨拶も程ほどにして帰り支度をして廊下を歩いていると政宗の母で俺の大嫌いな義姫と鉢合わせしてしまった。

 

「よう、貴女の息子は凄い器の広い男だな。母親の愛情がなくても立派に育って。」

 

「・・・早くくたばればいいのに。」

 

「生憎どちらもピンピンしてる。毒を政宗に盛ってみろ、貴女を蜂の巣にしてやんよ。」

 

「おお、怖い。それは家の実家も動くでしょう。」

 

「ところがどっこい、時間切れだ。越後の龍とは飲み友だ。一瞬で潰して楽にするさ。なに、貴女の兄は損得勘定がしっかりしている。そんなことになったらお前だけがくたばれや。」

 

「・・・早く死ねばいいのに・・・。」

気分が良くないのですぐに自分の国に戻る龍興だった。

 

【青森城予定地】

斎藤家の軍について龍興は考えていた。

北邦で様々な国の歴史について読んでいると権力者は自分のところに権力を抱え込みたくなるらしい。

俺にはそんな欲を出した瞬間に周りから殺されるので無理だが、ならどうしようかと迷っているだけでも進まない。

 

「・・・海・・・そうだ!!海があるじゃないか!!」

龍興が気にしていたのは軍の弱体化である。

乱世が終わり、治世の世になれば軍は縮小されていく。

それでは困るので龍興は海上で訓練することを軍に提案した。

大きな輸送船を造り、その上で漁をしながら訓練をする独自の育成法を提案し、それは明治の戦乱で活躍することになる。

 

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