インドの最前線での悲劇は北邦の歴史上最大の汚点となった。
インドには約30万人の敵兵がいた。
ただし・・・それだけならすぐインド軍だけでも撃退できただろう。
現実は違っていた。
「ここまで手ごわいとは・・・。」
インド援軍副将は大規模な夜戦になればいかに吸血鬼とてかてないだろうと思っていたが・・・
「・・・いまこそ父の恨みを晴らすとき・・・。」
彼の前に立ちはだかるは、ラミアーと呼ばれる化け物だった。
ラミアーは下半身が蛇の女性の怪物で、ギリシャ周辺とポーランドに住んでいた。
ラミアーは人間の未亡人が夫と息子を戦争で亡くし、一人になった未亡人の周りにも未亡人が30人いる状態で、男性がいないと未亡人の下半身が変形してなる化けものであり、その中の司令官の女はラミアーから唯一生まれながらにしてラミアーだった。
ラミアー同士は意思の共有が可能であり、口から毒を故意に放つことができた。
身体的な利点を余すところなく利用し、夜に奇襲をしかけた北邦軍と北邦軍の本体との補給路を彼女達は断つことに成功する。
「いかん・・・囲まれたか・・・前衛はどうなっている?」
「奇襲の効果が切れ、徐々に押されはじめています。」
「・・・。」
彼は後ろを一瞬振り向いてみると・・・
「小隊単位で分散し、西に行軍する。上手くいけば包囲でき、最低でも脱出できる。命令しろ!!」
「は!!」
普通なら素晴らしい対処法であるが、相手に狼男がいたのがまずかった。
移動中に襲われ、犯されるかバラバラに引き裂かれたりした。
・・・それは朝になっても続き、被害は甚大なものになっていった。
「はあ・・・はあ・・・ここなら・・・。」
旧住宅街に逃げ込んだものが一番酷かったかもしれない・・・。
カースト制度の最下層がこれを機に反乱を開始した。
いきなり現れた第三勢力に遠征軍と板挟みにあった北邦軍はたまったものではない。
初の40万人を超える被害を出す結果になり、副官も平原に体のほとんどを埋められた状態で発見されることとなる。
・・・で、追い詰められた北邦軍がしたことが・・・魔術の無差別使用であった。
・・・別名自爆魔術・・・自身の血を水素に変えて周囲数百メートルを巻きこんだ爆発をしたり、理性を生贄にして筋肉のリミッターを外したバーサーカーとなる魔術をつかったのだ。
約3ヶ月後には・・・ラミアーと人狼、再生したキョンシー以外の生物及び建築物はすべて破壊された・・・。
後にインド最悪の日と呼ばれる。