とある宮古芳香の悪戦苦闘   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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政治家

【京都 細川家の館】〔西暦1583年夏〕

俺は春の終わりに供回り100人を連れて青森城を出発、秋田城で秋田家、伊達家の代表と合流し、最上義光がいる館で最上家の代表と合流し、そのまま上杉領の春日山城にて景勝と面会の後に代表を連れて海路で一気に近畿に移動し、細川氏の領土で船を降りた。

細川氏には数ヶ月前に秀吉との面会申し込みに俺と数人で乗り込んだ。

その時に

 

「(足利)義輝様の信長殿をどう見たかわかった気がする・・・。」

と呟いていた。

まぁその時は飯をゴチになり、秀吉の面会許可を手に帰ったが・・・。

 

「龍興殿を秀吉様は心待ちにしていました。どうぞこちらに。」

 

「え?」

 

「なんじゃ?ワシがいちゃ不味かったか?」

 

「秀吉様・・・。」

俺はすぐに土下座をした。

 

(今天下人に一番近い存在・・・俺とでは器が違う・・・。)

俺につられて各家の代表も頭を下げる。

 

「面を上げよ。・・・美濃では助かった。お主のお陰で今の身分があるからのー。何しに来た?」

 

「日ノ本の最北で下克上でのしあがりました。秀吉様に領土の安堵を祈願しに来た所存。」

 

「さすがじゃな。他の者は伊達、上杉、最上、秋田か。良かろう。ワシは気分が良い。天下がそこらから転がり込んでくるのは実に気分が良いことにじゃな。」

 

「ありがとうございます。」

 

「これより兵の指揮権はこちらに移ったとみなす。・・・まぁ早く帰って主君に伝えるといい。」

 

「「「は!!」」」

面会が終わる直前に俺は秀吉が不気味な笑みを浮かべているのに気がついた。

 

(こいつ・・・俺らも食う気だ。)

俺は4つの茶器を秀吉に渡した。

 

「・・・おぉ、真っ白の茶碗に青い模様の硝子の器、独特な形じゃが味のある茶器に緑色が鮮やかな茶器か。」

 

「4家の宝でございます。私目には成り上がり者で持っておりませぬが・・・。」

 

「良い心がけじゃな。5家の領の安泰しかと認めるぞ。」

 

「「「「「ははぁ。」」」」」

どれも北邦では安いコップや茶碗だったが、喜んでもらえたようだ。

その顔にはまだ良いかと思っているのが丸分かりだった。

 

【帰りの船】〔夕方〕

 

「あんな茶器我が家には・・・」

 

「我が家にもないぞ。」

 

「俺の宝から出した。あの野郎俺らを食らう気満々だったから宝で釣った。」

 

「助かった。感謝する。」

 

「これからが大変だ。あの野郎のことだ。領地換えがあるかもしれない。・・・銭に換えたり、茶器や芸術品等にして移動できるようにした方が良いだろうよ。」

 

「さすが龍興殿、先を読まれますな。」

 

「読まないと生きていけないぞ。・・・今後はバラバラに動いて警戒心を解くように心がけよう。家が残れば挽回できる。」

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