「・・・水銀燈。ありがとうございます。」
「敬語にならなくて良い。砕けた感じてな。・・・おっと私の名前を教えなくてはな。・・・宮古芳香じゃ。種族はキョンシー、水銀燈と同じじゃ。」
「種族?敬語?」
「・・・日常語以外はきついか。・・・どれ、色々教えるから座りなさい。」
「はい。お母さま。」
「ん?」
「私を産み直したからお母さま・・・ですよね?」
「・・・まぁよかろう。」
私は水銀燈に基本的なことを教えていったのじゃ。
まず教えたのが、私達は死体であることだ。
水銀燈は困った顔をし、手を見ながら握ったり、顔をつねったりして生きていることを私に伝えようとしてきたが
「・・・これをどう思うか?」
私は水銀燈の背中に包丁を刺した。
「なにかしましたか?」
「腹の辺りをよく見るのじゃ。」
水銀燈は不思議そうに腹の辺りを見ると腹から包丁が貫通していることを理解した。
「・・・痛くないじゃろ。体が馴染んでくれば痛みも自分の意思で感じることができるようになるのじゃがな。・・・顔色が真っ青から真っ白になっとるぞ。肌の色も青くなってるのも死んでる証じゃな。」
私は包丁を抜くと、水銀燈の腹にあった刺し傷がみるみる回復していった。
「ほう・・・私が蓬莱の医者から飲んだ肉体回復薬は血を少し分け与えただけでも効果があるのじゃな。」
「あ、あ。」
「ほれ、しっかりするのじゃ。話を続けるぞ。まず水銀燈が知らない言葉を理解しているのは私が頭の中に札を組み込んだことが原因じゃ。これは日本語というのじゃ。」
「あ、あ。」
「次にここでの生活についてじゃ。明日になったら水銀燈の家を建てる。それまではあの布団で寝るのじゃ。・・・ダメじゃなこれ以上は。」
「・・・。」
バタ
「よっこいしょっと。」
私は気絶した水銀燈を持ち上げて布団に寝かせるのだった。
「水銀燈に私の運命が左右されるのじゃ。頑張ってくれ。」
私は水銀燈の家を建てるために予定地をシャベルで堀始めるのだった。
〔翌日〕
「ん・・・ん?」
「おきたか?」
「あ、お母さま・・・。」
「慣れないと思うがゆっくりと慣れていってくれ。・・・さて、ここでの生活のことを教えるからついてくるのじゃ。」
「はい!!」
その後玄関前に吊るされた鹿を見て驚く水銀燈だった。
〔夕方〕
水銀燈の家が完成し、少し明るかったので水銀燈から前に住んでいた集落について教えてもらった。
水銀燈によると、集落の規模は350名くらいで約1年に1回豊作と天災防止に20歳を超えた男女1組を水に流す儀式があるようだ。
今回は水銀燈が選ばれ、流されたらしい。
生活は狩りと豆、ひえ、栗、ドングリを食べていたらしい。
(半分縄文時代が抜け出せておらんから縄文もしくは弥生かのー。)
翌日から生活で必要なことをマンツーマンで水銀燈教えるのだった。