俺は血が流れる切り口を紐で結んで止血し、大広間に煙幕をはった。
周りから罵声が飛び交うが、俺にはもう関係ないことだ。
「あばよ。」
俺は大広間を飛び出し、地上から約80メートルの位置から空へダイブした。
バサ
北邦からスポーツ用のパラシュートを使用して地面に着地するとそのまま領地に戻ろうとした・・・が、大坂城から東に100キロの地点の関所で足止めされてしまう。
「小癪な!!」
中央突破を選択し、愛馬で雑兵を蹴散らした。
パン
その時に狙撃されたが、絹で作られた(斎藤家が唯一北邦に優っている)防弾服が銃弾を止めた。
さらに龍興はしたに楔帷子を着用していたので鉄製の槍による突き以外では貫通することはなかったため、なんとか三河まで逃げることに成功する。
そこでたまたま放浪していた池田輝政と出会う。
「父のことといい、今といい・・・龍興様に助けてもらってばかり・・・。」
「うるせえよ。今は無事に領地に帰らなければならいんだよ!!」
仲間に引き入れて領土に戻る・・・。
アーカードという吸血鬼が俺の領地のキョンシーを気に入らないとぬかすので、そいつとは少し嫌悪な関係だったが、他の者とは普通に接することができた。
「て、輝政!!」
消息不明だった輝政を見て恒興こと池田華菜は抱きつき、そのまま親子で話し合いに発展したようだ。
「さて、俺の方もなんとかしないといけないな。」
「どうするだろ?」
「やりたくなかったが・・・商人衆を召集する許可を評定会から貰ってきてくれ。」
「了解だろ。」
〔翌日〕
中堅商人の連合体・・・商人衆。
大商人としての役割が斎藤家と評定会の2つがあるため、御用商人としての立場がないため、結果多数の中堅商人が生まれた。
数は300を超える。
この商人のほとんどに道元の子供が養子や婿、嫁として関係があったため、親族でもあった。
・・・ちなみに楽市楽座で大半が神社の神道信者が多い国なので安定しているため、利権整理が楽だった。
「東の日ノ本と関西の経済力の比率はいかほどか?」
「は!!7:6程度です。」
「・・・攻めろ。今ここで攻めるのだ。堺の商人の利権を奪い取ってしまえ!!」
「は!!」
その日から堺では米の転売や銀と金の換金差を利用した両替業界が深刻なダメージを受ける。
米は米余りと米不足を繰り返し、その間を漬け込まれて破産する米屋が相次ぎ、両替屋はその煽りを受けて連鎖倒産がおこった。
煽りはそのまま農村や武士に直撃する。
「儲かりまっな。利休さんの財産奪いまっせ。」
豪商だった千利休の跡継ぎもこの流れに負けて破産。
天下の台所は火の車となった。