(なぜ私は刃物を突きつけられているんじゃ?・・・んーん?あ!?八雲籃と八雲橙・・・とあの邪仙が言っていたような?)
「貴様は住民か?」
九尾の女狐が私に刃物を突きつけながら話しかけてくる。
(・・・どうする私?操り人形の時の真似をするか?・・・よし。それでいこう。)
この判断が私の体を助けることとなる。
「住民?青娥のキョンシーだよ!!」
そう言うと少し触るぞと言われて様々な場所を触れられたが
「変わったところは無いようだな。・・・よし。」
と言われた。
「明日天界に避難させる。それまで個室で待ってもらえるか?」
「わかった!!」
「橙、案内してやってくれ。」
「はい!!らんしゃま!!」
私は6畳の個室に連れてこられ、
「キョンシーってご飯いるの?」
と猫又(橙と言うらしい)に聞かれ
(・・・いや、ここは我慢・・・私は死体、少し食べなくてもなんとかなるじゃろ。・・・いや、建前上あれを言っておくか。無いことを祈るんじゃ。)
「ん?ご飯?同類?死体。」
「あ、ごめん。死体はないよ。」
「わかった!!」
「じゃあゆっくりしててね。」
襖が閉められ、やっと1人になれた。
(天界・・・興味あるのじゃ。否、死体を入れてくれるほど甘くはない。・・・しかし何が起こっておるんじゃ?今思い出すとあの邪仙の様子も別人の様じゃったし、目に通る神経がイカれて歪んで見えるから何が起きてるかわからんかったが・・・ん?隣の部屋で何かやってるんのじゃ?)
私は襖を少し開け、覗くと黒い球体に目がついた何かが浮いており、その横に籃と橙が正座していた。
(なんじゃ?)
するとドサッと人が落ちてきた。
(ん?・・・あれは?)
昔に見たことがあるような気がした。
(傘?傘・・・紫の・・・多々良小傘じゃ!!どこかで戦った・・・ん?白黒と文屋もいるんじゃ・・・しっかしあの神々しいオーラを出す女は何者じゃ?・・・あ、落ちた。・・・よく見えないし、聞こえないんじゃ・・・ん?)
私は体を襖に押しつけすぎたのか襖が血(腐ってます)が滲んでしまった。
それに気がついた誰かが襖を勢いよく開け
「・・・なんだ操り人形のゾンビなんだぜ。」
「ゾンビじゃない!!キョンシーじゃ!!・・・あ。」
前になぜかいる男性以外は私の不自然さに気がついたのだろう。
(どうする!?歌でも読むか!?
襖奥 鬼門と知りつつ 覗ければ わが身いとおし 去れど無なし・・・駄作!!)
「橙縛れ!!」
「はい!!らんしゃま!!」
「話せばわかる!!話せば!!」
「こいつ犬養が取り憑いてるかもしれません。」
「傘!?何を言っておる!?私は宮古芳香だ!!」
ぐるぐるに縛られ、吊るされるのだった。