とある宮古芳香の悪戦苦闘   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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動き

【青森藩 津軽】〔夏〕

北海道より暑い夏がやって来た。

私は現在旧津軽城下(現文明都市津軽)に来ていた。

 

「綺麗な町並みと和洋中合わさった食の技術は凄いな。」

 

ゴキュゴキュ

「中じゃなくて北な。(北邦が中華の一部文化を継承したため)お菓子が多くない?」

合流したハクは日本酒(1升ビン)をらっぱ飲みしながら答えてくる。

 

「和洋北だと語呂がのー。」

ここで少し江戸時代の説明をする必要が出てきたので言っておく。

江戸幕府ができて17年も経過し、大きな町(京都、大坂、江戸)の原型が完成したのはこの時期であったが、他の大名はまだ山城から抜け出すことができない者もおり、日本中で建築ブームでもあった。

また有名でないが武家諸法度の現和令が出された時期でもあり一国一城の原則が出来たので城の取り壊しもこの建築ブームによる経済成長に一役かっていた。

さて、そんな他の藩の経済を横目に北邦と経済戦争をしていた青森藩は青森城という流通センターの役目も兼ねた建物であり、城の工事はなく、豊臣政権時代に警戒を招くとして青森城以外の城を破壊していたので、他国よりも早く第二次の貨幣経済の成長により好景気となっていたが、千早商会の後始末によりその好景気も終わりをむかえていた。

 

「しかし・・・ここで第三次好景気とはのー。」

数ヵ月の不景気を吹き飛ばす急成長をむかえていた。

青森の文化爆弾(お菓子類)が江戸や九州、四国で爆発したのだ。

大ブレイクしたお菓子は将軍にも届けられ、将軍御用達という看板を掲げることができたのも人気を更にあげる結果となった。

こうした中、評定会は増えた予算で人口過疎地域の大開発を断行し、更なる金の循環をさせていた。

 

「まぁ金や銀の替えとなる藩札もこの流れを加速させたんじゃろな。」

ぶつくさ言いながら私はお菓子を頬張る。

 

ゴクゴク

「で、そのお菓子の品質管理を徹底させているのがここの後継ぎである龍元ってこと。」

 

「品質管理は本当にありがたいことじゃぞ。言っては難だが江戸幕府から輸出される茶葉はこちらでゴミを取り除かなければいけないかのー。・・・イギリスも日本から茶葉を買わないのはそれが理由だと思うのじゃ。」

この品質管理・・・史実では第一次世界大戦後もできておらず、1930年代でやっとましになっている。

 

「まぁ青森はそんなことがないから・・・ほれ。」

店の中をガラス越しで見ることができ、そこでは洋服や着物を着た女性達が優雅に紅茶を飲みながらケーキを食べていた。

 

「こっちも。」

店先の椅子に腰をかけた若い夫婦が団子を美味しそうに食べており、横には緑茶が入れられた茶碗が置いてあった。

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