とある宮古芳香の悪戦苦闘   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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青森の老人

【江戸 斎藤邸】

島原で一揆が発生している頃、龍興は人生を振り返っていた。

 

(102歳・・・俺はどこまで長生きするんだろうな。もうしわくちゃで髪も白く細くなったもんだ。・・・政宗も5年前に逝きやがって・・・何が蜂の爺だよ。さきに死ぬんじゃねぇよ。・・・道元も66、龍元も38、ひ孫も沢山いるが道元の嫡子は10人いてそいつも中々の才を持ってやがる。あの千早ちひろの女傑のお気に入りだからな。中々の野郎だよ。西龍。)

西龍22歳・・・兄弟仲も良く利害調整と交渉術にたけ、ちひろを18の時に再び経済戦争を準備していたちひろ商会に内通者を出させ、事前に摘発した猛者であり、次期評定会会長の地位に一番近い人物である。

 

(西龍も5人子供を生んでるから斎藤家は安泰。・・・しっかし叔父信長の2倍以上生きるとは思わなかったな・・・さて、次の将軍様は有能だが野望があるらしいからな。それを叶えたら俺の寿命も尽きるだろう。)

家綱は既にこの戦国最強の知将龍興を味方にし、地盤強化を成功させていたのだった。

 

【水戸藩】

水戸徳川藩次期当主徳川光圀(14歳)が鷹狩りと称して各地で暴れまわっていた。

光圀は三男であり本来なら長男である兄が藩を次ぐべき(次男は病死)であるが、父親の徳川頼房が長男の出生届けを徳川本家(幕府)に出し忘れ、長男がなぜか光圀の弟であるという訳のわからない家庭環境になり、さらにこの頼房が歌舞伎者で着物の袖を切って半袖にしたり、室内で傘をさしながら歩いたりとハチャメチャで、教育に関しても養子として一時三木夫妻に育てられたが、父親として振る舞いたかったのか色々な特訓をさせたりしていた。(例 斬首した家臣の首を真夜中に取りに行かせる 死体が浮いている川で水泳をさせる等々)

・・・どうなるか・・・こうなった

 

「新世界の神となる!!」

ガッツリ中二病にかかり、辻斬りもおこなうほどで城下の人々は次期当主がこれではと嘆いた。

そんな彼は数人の家臣をつれて芳香の村に来ていた。(現在人口3人なので村というのもおこがましいが・・・)

 

「農民!!お前は何ができる!!」

珍しい造りの家を見つけた瞬間に光圀はドアを蹴破って入ってきた。

収穫を終えて一段落していた芳香達はいきなり入ってきた少年に驚いたが、腰に下げた刀が良物とわかった芳香と動きからして武士であると感じたニャル子はアイコンタクトをするとニャル子は茶を淹れに台所へ向かい、芳香は呆然としているハクに頭を無理矢理下げさした。

 

「これはこれは武士様、農民ごときができることなど畑を耕すことぐらいでありますぞ。」

 

「・・・つまらん。死ね。」

芳香に向かって抜刀して斬りつけて来る。

 

ガキン

 

「な!?」

万年筆で芳香は刀を止める

 

「意味は違うがペンは剣よりも強し・・・という言葉があるのじゃ。あと若様、人はつまらない者などいないのじゃ。」

 

「ええい、無礼な!!」

 

「若様!!何事!!」

 

「農民風情が若様に歯向かうとは!!」

 

「まぁまて、・・・光圀様、少し遊びをせぬか?今斬り殺しても後で斬り殺しても変わらんじゃろ?」

 

「・・・いいだろう!!ただし面白くなければ殺す!!」

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