【ソ連】〔西暦1648年春〕
「欧州での戦争が終わった・・・。」
ボソボソと小声で呟く男性はソビエト2代目議長であった。
彼はサヤカの意思を継ぎながらも、革命輸出をおこなう推進派の盟主であった。
彼が議長になってからポーランド、ハプスブルク領土、バルカン半島に革命を輸出していた。
しかしそれら全てがものの見事に失敗し、戦争になるかもしれなかった。
「元帥方、勝てますかな?」
ボソボソとソ連赤軍の5人の元帥に質問する。
「先ずはウクライナそこからポーランドに流れ込む計画はできています。現在建設中の鉄道を大規模に拡張してくださるのならより速やかに行動できるでしょう。」
「防御面でも塹壕の試作実験を繰り返した結果、短期間に強固な防衛戦をおこなうことができるでしょう!!」
ソ連赤軍は北邦との戦争から数の集中運用の怖さを知っていたため、大規模な部隊を速やかに移動できる鉄道を基本に戦略を建てていた。
また、北邦には及ばないものの、初期のライフル銃やインドの綿花を使った防寒着、スキー板等の武器防具ともに欧州よりも先を行っていた。
・・・が、その広大な土地と莫大な人的資源があるにも関わらず、兵士の数は28万人と少なかった。
原因は豊かになっていたからである。
豊かになれば危険に身を投げ出さなくても食っていけるためだった。
「仕方ありません。先制攻撃の作戦を考えておいてください。」
戦争が始まる。
【欧州】
アウクスブルクの和議は欧州に主権国家を誕生させた。
同時に大国も誕生した。
スペイン、イギリス、フランス、ハプスブルク家のあるオーストリア大公国、デンマーク王国、スウェーデン王国である。
オランダは確かに経済力はあったが、なにぶん領土が小さく、史実よりも内政に力を入れ、改革を断行してきた大国フランスがあるため残念ながら大国とは見られなかった。
ポーランドは討伐対象のため除外である。
そんな中、バチカンでとある組織が作られた。
神の右席、グレゴリオの聖歌隊、ローマ正教十三騎士団、スペイン星教の4つである。
これはプロテスタントや東洋の異教徒に対抗するための組織であり、全ての組織に原石か聖人が含まれていた。特に神の右席はまだ前方しかおらず、そこにはアンデルセン6世という人物が着いた。
彼の家は長男が皆、聖人になる特殊な家柄で、約300年前から法皇の護衛の地位にいた。
ただ彼は温厚の性格のため、法皇に助言する補佐的な役割の神の右席が作られるのだった。
そう、これが運命の分かれ道となる。