【北邦】〔西暦1942年5月2日〕
約9ヶ月間・・・世界全体で大規模な作戦が行われることはなかった。
全ての国が守りに入ったためである。
ドイツ、アメリカは言うに及ばず、ソ連は来るべき大攻勢のための準備を、フランスは戦争で疲弊した兵を休ませるためにローテーション制度を5ヶ月間だけ実施し、戦争の疲れを癒し、イギリスはカナダ陥落の動揺で分裂し始めた連邦諸国を纏めるために動いていた。
「参謀総長、この1年間で兵器は進化したのじゃ?」
「はい。纏めた物がこちらです。」
《新兵器
・多連砲(カチューシャのパクり)
・R-3☆(R-3を全体的に性能を向上させ、上がった出力でリヴォルヴァーカノン方式の20mm機関砲を2門搭載した地上支援もおこなえる戦闘機)
・ST-3、ST-4(癖が強すぎて扱うのが難しいが、200mmの榴弾砲は強力である
どちらも30の限定生産)
・北ティーガーⅠ(北邦生産のティーガーⅠただし足にスカートがあり、履帯が切れる可能性を低くした。)
・メモリアルⅢ(アメリカのB-32みたいな形での圧力装置の不具合は無い)》
「・・・航空機の独自開発したものはでなかったのか?」
「出るには出たのですが・・・なにぶんRシリーズ関連が高性能すぎて・・・。」
「・・・ん?日本と共同開発したあれはどうじゃ?」
「あれ・・・ですか。」
共同開発した兵器は爆龍といわれる爆撃機で、とても特殊な機体であった。
本体部分は普通の爆撃機よりも高性能であるが、付属する無人特攻爆弾がついてその真価が現れる。
しかし、この爆弾をつけると・・・着陸が水上のみでしかおこなえなくなるのだ。
北邦側はこの爆撃機計画を試作飛行時に武器としての運用を却下。
細かい技術だけを引き抜くだけの結果となった。
「仕方がないの・・・敵のアメリカはどうじゃ?新兵器の姿はあるか?」
「いえ、依然として変わりありません。」
「そうか・・・。」
「ただ、廃棄されていたマンハッタン計画が再びおこなわれているのが判明しました。」
「核か。この際じゃ。こちらも持つとしよう。使い方は沢山ある。」
「お願いします!!海軍に!!海軍にその原子力エネルギーをください!!」
「海軍司令長官・・・。」
海軍は頑張っていたが運用経験の差で敗けを繰り返していた。
責任をとって海軍は陸軍と空軍の傘下に入り大破した戦艦の主砲等を渡したりしながら必死に潜水艦の予算を確保し、通商破壊作戦をおこなっていた。
「結果を見せるのじゃ。」