〔夏〕
うれしいことがおこった。
村民の1人がたたら吹きのやり方を見て覚えたのだ。
元の村でも鍛冶をしていたらしく、たたら吹きを覚えたらどんどん色々な道具を造るようになった。
さらに・・・
「うにゅー・・・火がもったいないの。」
「ん?どうしたやんじゃ?」
「あれだけ火を使うなら他にも使えるはずなの。」
「雛苺はどうしてそう思うのじゃ?」
「鍛冶から出る黒い雲に枝を入れたら燃えたの。なら他にも使えるの。」
「・・・そうじゃな。壺・・・いや、磁器を造るか。」
「磁器なの?」
「材料の骨はたくさんあるし、石灰もある。(すぐ近くにある山に部分的に石灰岩の鉱脈がある)・・・雛苺が大きくなる頃にはできると思うぞ。」
「そうなの?ヒナも芳香の手伝いがしたいの。」
「まずは金糸雀のご飯を一杯食べて大きくなるんじゃぞ。」
「うにゅー、わかったの。」
私はたたら吹きの施設の横に磁器を造るための施設をつくり始めるのだった。
〔秋〕
3ヶ月・・・時間があるときは建築の本とにらめっこ、木を削って模型をつくってみたりしてなんとか施設をつくった。
「・・・収穫で一時中断じゃがな。」
今年は面積が広がったので、米は20石程とれるようになり、今年と来年度に産まれる子の分は大丈夫そうだ。(ジャガイモや小麦の収穫量も増えてるため、実際に食べられる米の年間消費量は10石だが・・・)
また、今年はキノコの収穫もできるようになった。
キノコの種類はナメコ・・・それも大量ではなく、成功したのが1/3程度だった。
技術と知識の不足でもなんとか収穫できたが、来年からは工夫して収穫量を増やしていこうと思う私だった。
〔冬〕
菜種の大量栽培に成功したので冬の間に蜂の巣になる巣箱を作っていた。
他の人は字を覚えたり、雪かきしたり、本を読んだりと比較的充実した生活をおくることができた。
ハプニングは高床式倉庫の床が抜け、中に入っていた米俵が外に投げ出されていることがあったくらいだ。
(最近は熊も来ないな・・・何かあるのじゃ?)
と芳香は思っているが、ボス的な熊が芳香とロボット達によって狩られたため、比較的に気性がおとなしいものしかいなくなったからだ。
この事は蒼星石がわかっているが、蒼星石は上手く熊を家畜化できないかと考えている段階のため芳香には話していない。
この頃からだろうか、翠星石と蒼星石が自分の研究として作物や動物の改造を始めた。
まだ収穫量を増やしたり、産まれた子供がおとなしい性格にするようにしたり等だが・・・。