とある宮古芳香の悪戦苦闘   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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8年目~

〔8年目春〕

養蜂用の巣を接地し、蜂蜜をとれるように努力しながらも、私達は8年目にしてやっと浴場を完成させた。

それまではドラム缶風呂に入っていたが、これでゆっくりと湯に浸かることができると現代的価値観がある私と翠星石、蒼星石は安堵した。

ちなみに水は高低差を利用した噴水をさらにわけ、浴槽に流し入れ、たたら吹きの余熱を利用したものだった。

ただ、それだけではぬるま湯なので鉄砲風呂と言われている木桶風呂の加熱部分を利用し、熱いお湯を循環させるようにした。

・・・しかし、薪の消費量が多いので2日に1回、1時間とした。

我慢できなければ今までのようにドラム缶風呂である。

ちなみに洗濯については米のとぎ汁を使って服の汚れを落としていた。

 

〔夏〕

今後に備えて開拓する場所と植林して木材の管理をする場所を決め、どちらもおこなった。

開拓で役にたったのが雄牛と妊娠していない雌牛だった。

地面の中に埋まっている岩を取り除いたり、深くまで耕したりと心強い味方だった。

 

〔秋〕

大量の作物が倉庫に入る。

とれた作物を調理するのは金糸雀で、彼女専用のキッチンで私達の食事を作ってくれる。

もちろん現代のような台所ではなく、新しく建てた竪穴式住居をまるまる食堂とした。

そのため色々な食材の下拵えが楽になり、量を多く作れるようになった。

 

「今日はご飯と味噌汁にハンバーグ、乾燥薩摩芋のスライスと漬物かしら。残さずに食べるのかしら!!」

 

「「「感謝、いただきます。」」」

と言って食事を始める。

感謝と言うのはそれだけ気持ちを込めるという意味で、あってもなくても別に良いのだが、知らないうちに習慣になっていた。

食事のルールは基本的には同じだが、基本残さない。

アレルギーという例外以外は食べることにした。

 

(まぁ楽しく食べれれば良いのじゃ。)

私は深くは考えなかった。

 

〔冬〕

やることは雪かきと農村家内工業のどれかだ。

各家で作るものは違い、どぶろくや清酒、ビール、芋焼酎等を作る家もあれば、草履を作る家もある。

まぁ村が小さいのでみんなで結局協力するが・・・。

そんな中、ついに青苧の服が完成した。

着物・・・にしたかったのだが、運動性を重視して洋服にした。

これにより青苧の布で敷物を作ったりして、毛皮以外の体温を保温する方法を身に付けた。

よって冬場の活動もある程度おこなえるようになり、村に今後必要になるであろう長屋の建設を始めた。

ただ、これはどちらかというと工場や倉庫を作るためのノウハウの備蓄だった。

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