〔数週間後〕
私と八雲一家以外はヤマメという人を追ってどこかに行ってしまったが、私は頼み込んでここに残らせてもらった。
そんなある日
「ごめんください!!」
女性の声が聞こえた。
(ん?ここは結界で隔離されてる絶対領域のはずじゃ。・・・なんで客人が?)
不思議なこともあるものじゃと思いながらドアを開けると、前に神々しいと思った女性が立っていた。
「ん?式じゃないね~。・・・名前は?」
「いや、それは先に言うべきじゃろ。」
「ははは、ごもっともだね。私は黒谷ヤマメ・・・12大神末席。・・・まぁ要するに神のさらに上と考えてよ。」
「ほほう・・・私は宮古芳香じゃ。死人・・・キョンシーじゃ。」
「・・・賢者と式達はいる?」
「いるぞ。まぁ中に入れ。」
「失礼します。」
賢者と籃、橙がいる場所に案内し、私は隣の部屋で会話を聞くことにした。
「久しぶり・・・かな?」
「えぇ、久しぶりよ。今は形が安定してるでしょ。」
「そうだね。ちゃんと胡散臭げな感じがするもんね。」
「・・・で、どうするつもり?私の愛している幻想郷を・・・。」
「もう壊れたでしょ。・・・取りあえず国に組み込むよ。一部の人間を除いて壊滅した人里では弱い妖怪以外生き残った妖怪勢力に太刀打ちできない。」
「何があったか知らないけど・・・利害関係の整理ができるようになったのね。」
「妖怪の本質がわかったからね。」
「どんな?」
「人を恐怖させることで生きる妖怪は人間の上に立つべきだね。・・・味方に優しく、敵に厳しくすれば勝手に恐怖と信仰が手にいれられる。・・・新しい妖怪のスタイルだよ。」
「明確な敵がいなければ絵に描いた餅よ。」
「それを創るのは私の仕事。・・・まぁ偉い神様になっちゃったからにはどうにかするよ。」
「で、始めに何をするの?」
「国をこっちに持ってきたからここに最低限のインフラと交通網を作る。妖怪に再教育をさせる。」
「反発が大きそうね。」
「受け入れられる者達から優先的にやるよ。・・・時間が経てば考えも変わるからゆっくり焦らずね。」
「まぁいいわ。橙・・・あなた達は再教育を受けてきなさい。これから必要になるわ。」
「ゆかりさま!!橙はいらない子ですか?」
「橙、そうではないと思うぞ。私の後に紫様の面倒を見るのは橙の役目だからな。」
「らんしゃま!!わかりました!!」
私は襖を開け
「あの~私もいいかの?」
勇気を出して言ってみた。
するとヤマメは
「もちろんだよ!!」
と言った。
数日後私はヤマメの国に移るのだった。