とある宮古芳香の悪戦苦闘   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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52年目~

〔52年目春〕

キョンシーにする作業を私は水銀燈、金糸雀、翠星石、蒼星石、真紅、雛苺の6人にしっかり伝えた。

まぁだいたい見てわかる範囲なので、わかっていたようだが・・・。

 

「しかし・・・50近くで結構歳いってたのにキョンシーにしたら16~22くらいまで若くなるのじゃな。」

数年前から寿命で死んだ6人をキョンシーにした際の傾向だった。

 

「・・・まぁ見映え的には良いのじゃが、子供達や孫達はおばあさんやおじいさん・・・くらいの見た目だったのがいきなり自分と同じくらいの女性になるのはどう思ってるのじゃろう?」

と気になったが、見た感じ上手くいっているので下手につついて現状を悪化させたくなかったので私の心にとどめることにした。

 

【海】〔53年目冬〕

塩作りの当番で日本海側の海に来たが・・・寒い。

 

「夏なら泳げ・・・キョンシーじゃから海水はまずいかのー?・・・いや、たぶん大丈夫だと思うが・・・。」

そんなことを呟いているがしっかり仕事をこなして、塩を作る芳香であった。

 

〔60年目春〕

人口が400人を超えた。

私が前に舗装した道を使って時期はずれたが第三、第四集落の建設を急ピッチで進めた。

人口増加にともなって牛と家畜になった鹿も導入した一大工事は無事成功することとなり、それらの物流を管理するために市場(現状だと配給所と言った方が正確)が誕生した。

・・・でこの人数の配給制はそろそろ限界を迎えそうなので、物流経済に移行しようとし始めた。

 

「貨幣を使うのは良いですが・・・何を使うのですぅ?」

 

「私的には磁器を貨幣の代わりにしたい。」

 

「正気!?製造コストと見合わないよ!!」

 

「いや、現状で貝殻や石貨を貨幣として使っても悪用するやつが出るかもしれん。だったら生活に必要であり、使い慣れている磁器を貨幣にした方が分かりやすいと思うのじゃ。人数がもう少し増えれば北にある銅山を掘って銅貨に代えればよかろう。」

 

「大きさの問題もあるよ。」

 

「だから私は昔からだいたい同じくらいの器しか作らんじゃろ。だから大きさもしっかり決め、作る数をしっかり決めていれば問題なかろう。」

 

「量はどうするですぅ?」

 

「雛苺が作った動力水車を使ってろくろを動かして形を決めればあとは焼くだけじゃ。女性陣に作り方を教えればよかろう。」

 

「それだと密造しないかい?」

 

「動力水車のろくろを使わない分それだけ労力が必要じゃし、焼くには釜を使わなくてはならん。その時に絶対ばれる。・・・というか磁器の材料の配合は私しか知らんから無理じゃよ。」

はっきりいってそんなことをするなら彼らはもっと他のことをして豊かになろうとするのでそよな馬鹿な行為をするとは思えなかった。

 

「とりあえずやってみよう。人口が少ないうちに色々しないと後で困るからね。」

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