〔61年目春〕
やっぱり村人達は頭がよかった。
磁器で作った茶碗や皿を貨幣と認め、1年でしっかり浸透した。
これにより商人が現れると思ったが、まだ直売所的な役割なので商人は現れなかった。
ただ村人達から磁器だと持ち運びしづらいとのことで、早くも銅銭を検討する芳香だった。
〔68年目夏〕
村人達の間で自然とノーフォーク農法が確立した。
とある村人が肥料を撒くだけでは地力は回復しないと思ったらしい。(収穫量の低下)
それを翠星石に相談し、ノーフォーク農法を教えたらしい。
(もっと早くに教えてくれてもよかったのでは?)
と思ったが、人口爆発がさらに加速するためあまりやりたくなかったらしい。
この点は彼女なりに考えがあったようだが、相談によって理性のリミッターが解けノーフォーク農法を教えてしまったらしい。
(・・・まぁ計画を色々早めることになったのじゃがな。)
この方法が約10年で完全に確立すると一家に3頭の牛と20頭の鹿、家族は親子合わせて20人がベースとなった。
これまで以上に場所が足りなくなり、北の銅山までを村に組み込み、新たな村を塩を作っている場所に作ることが大人達の話し合いで決まった。
〔78年目冬〕
「10年で3倍か・・・。」
10歳で成人(比率的にその年から仕事してくれないと無理)とはいえ、総人口1200人で大人がその内の450人(キョンシーはさらにそこから40人)とどれだけこの10年で子供が生まれたかわかる。
幸いなのが5世代目となった子供達も親の力強さと頭の良さ、器用さを引き継いだので発達が早くて助かったが・・・。(この発達の早さが人口爆発の原因とわかっている芳香達だが止められる流れでもないので自然に収まるのを待つしかなかったが)
そんなこんなで人口に悩んでいたいところだが、さらに急がなくてはならない問題が出てきた。
磁器の貨幣不足である。
現在貨幣の最終的管理は水銀燈と真紅に任せていたのだが、現在ハイパーデフレーションが発生し、一時財産整理と現状通貨の総量の確認をするために20年後に資産を返す約束でもう一度統制経済にし直すはめになった。
「掟の第三状が生きた。村の財産に一旦することで文句を言わせることなく終結できたのじゃ。」
「お母さま申し訳ありません。」
「主、すみません。」
「水銀燈も真紅もこれは起こるべきしておこった問題だと私は見ている。次に生かせれば問題なかろう。今回の問題は明確な期限もある。20年で銅銭に移行する。・・・銅銭は本に載っていたからわかるな?」
「「はい。」」
こうして銅銭造りが始まった。