とある宮古芳香の悪戦苦闘   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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西暦100年~

〔西暦100年春〕

2つの金山を中心とした第二の都札幌の開発が開始した。

この町は最初完全に和風にしようと芳香は思っていたのだが、ネロが大量の資料と格闘しながら第二のローマを創ろうとしていたため、私の和風構想は誰にも話すことなく封印し、芸術、流通、経済の3つを中心とした円形都市となった。

 

「余はこういうことがやっぱり馴染むな。」

ネロいわく札幌開発はローマの大火災の後の再建よりも楽しいらしい。

 

(・・・北海道が各国の文化を融合した島になりそうじゃな。)

 

〔西暦102年冬〕

人口が20万人を突破した。

ここで水銀燈が大発見をする。

実用的な紙(和紙)の作り方を発見したのだ。

作られた理由はメモに使っていた黒板では記録を残すのに不便だったからで、なぜ発見できたかは彼女の尊厳のために黙っておくことにする。

これにより教科書用に生産性の低い紙ではなく、一般にも紙が使われ始め、各自が発見した技術を本にすることが流行り出す。

それによって図書館が新しくできたり、こうした発見の中から有益な物を選別してわかりやすくまとめ、販売する文屋が出てくることになる。

 

〔西暦110年秋〕

札幌は10年目でとりあえず完成した。

規模は政都と同等だが、市場の数等は圧倒的に札幌の方が多かった。

札幌開発の影響で政都と札幌の間にある道には1万人規模の町ができ、さらに消費地が近い関係で田畑の充実化にも成功した。

翠星石が提唱した政策の成功である。

ただ、この成功で下の役人達は自分達が白い目で翠星石を見ていたことを気にしてしまい責任を功績で埋めるために開拓団の人員を再拡大をした。

後に歴史評論家達は賛否両論になる北海道東西南北問題である。

その内容がわかるのはあと約100年後である。

 

〔西暦112年春〕

尋常ではない勢いで増えていた人口にやっとブレーキがかかり始めた。(それでも出生率は50~60、年間に12500人産まれているのだが)

それによって北海道政府の仕事は少し落ち着くことになり、政都内の再開発がおこなわれた。

農地が少ない北側と南東を伸ばしていき、途中で伸ばした場所を連結させるドーナッツのような都市にするつもりだった。

 

(都市設計ミスったのじゃ・・・畑を潰してしまうと再生に困るし・・・結局ドーナッツ型が安定してしまったのじゃ。)

ここに世界でも珍しい都市で畑を囲む都が誕生した瞬間だった。

 

〔西暦134年秋〕

開拓団の活躍のお陰で北海道全体の20%を生活圏にすることに成功した。

人口も50万人も超えそろそろ悪人が出るかと思われたが、生活が安定しているので穏和で下手な悪事に手を染めるなら勉強して役に立てという考えが一般で、悪事といっても買い物でまとめ買いし過ぎて他人を困らせてしまったくらいだった。

・・・後にこの評価は一変することになるが、まだ芳香達は知らない。

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