「頭に危険な薬物が溜まっているって言われた時は驚いたですぅ。」
「あれ?翠星石・・・その時麻酔で意識がないんじゃ?」
「体が痺れて動かなくて痛みもなかったですが、意識はあったですぅ。」
「辛くなかったか?」
「いや、もうなんか人間じゃないことの再認知くらいにしかならねーですぅ。」
「この結果はメモしとかないといけないのじゃ。今は無理でも体内に刺さったものを摘出する時に参考になるのじゃ。」
「そうなのですぅ?・・・お姉さん焼き鳥とラーメン追加ですぅ。」
「はいよ。」
どこかで見たことがあるような白髪の女性が翠星石の注文を聞いて料理を作っているけど気のせいだろう。
「しっかしラーメンが食べられるとは思わなかったですぅ。・・・ラーメンが普通に食べれるようになるのはいつになるですかね?」
「・・・スープの材料がまだまだ未熟じゃし、火力の制御ができないのじゃ。・・・17世紀後くらい待てばなんとか・・・。」
「ちょっと待つです!!それ1700年後ですぅ!!」
盛り上がっているため私は端末にメッセージが届いていることに気がつかなかった。
はかせがグループから離れていることに。
【種市場】
「さて、翠星石が行きたがっていた種の市場に来たのじゃ。欲しい種はあるのか?」
「・・・見たことない植物が沢山あるですぅ・・・せっかくだからこれとこれ・・・あとこれにするですぅ。」
翠星石が選んだのはリンゴの種と桃の種、茶の種だった。
「リンゴは禁断の果実、桃は仙果と言われるくらい神聖な物だからかけてみたですぅ。・・・いや、桃は早く実るから果樹としての役割に最適だし、リンゴは無農薬で作るんだったら神界で品種改良された物を使いたいという理由もあるですぅ。」
「・・・茶は何でじゃ?」
「良い茶碗があるんだから茶を飲みたいと思ったですぅ。」
「・・・じゃあこれに綿花を加えて欲しいのじゃ。青苧だけでは服の種類が増えんし、青苧が連続して不作になったら目も当てられないからじゃ。」
こうして私と翠星石は4種類の種を購入し(やけに桃だけ高かったが)、次の場所に行こうとしたときに端末にメッセージが届いていることに気がついた。
「・・・はかせがグループからはぐれたのじゃ。警察の方に行かなければならなくなった。」
「絶対なにか起こると思ったですぅ。」
「とりあえず行ってみればだいたいわかるのじゃ。神界に入る前の関所にGPSがつけられているのじゃ。ただ、他人のGPSを確認するには警察の許可を得られば・・・。」