とある宮古芳香の悪戦苦闘   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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西暦1000年~

【唐 旧首都長安】〔西暦1000年春〕

 

「ここが・・・中華の首都じゃったのじゃな。」

私は長安まで来ていた。

 

「無人の廃墟となっていたとはな。」

数十年前から大韓帝国が朝貢を贈ってもお返しがないと言っていたのを聞いたスパイが政府に情報を届け、その代表として中華の皇帝に会っても無礼がないように私が選ばれた。

・・・しかし来てみれば焦げた木造建築と炭化した人間と思わしき物が転がっているだけだった。

 

「数十年前から人口が減っていたのは知っていたが、内乱でここまでなるかの?」

不思議に思いながらも調査を進めると燃えていない書物・・・恐らく日記のような物が発見された。

 

《ソウルジェム・・・インキュベーター・・・こいつらによってこの国は終わってしまった。・・・天子は魔女を殺すためだけに町の娘を役人が拐ってきて魔女にさせて殺していく。・・・それならまだよかった。魔女の大群がこの長安を襲った。魔女は人を殺し、強かった魔法使いも人数で殺していった。・・・凄まじい死体の山が出来上がり、私は家族と長安を脱出できたから助かったが・・・まるで地獄のようだ。》

漢文でそう書かれていた。

 

「長老・・・これはどうしますか?」

 

「北海道の知床にある博物館に送るのじゃ。」

 

「わかりました。・・・しかしこれはどう報告しましょうか?」

 

「・・・原因はわかったのじゃ。すぐにここの近くから離れるのじゃ。」

 

 

【北海道 政都 政府】〔数ヵ月後〕

255人の代表と部長クラス、議長が集まった場所で中華の現状を報告した。

 

「なるほど・・・わかったわ。・・・お母さまそれだけではないでしょ。」

 

「それだけでだったら芳香が議会に参加することはないかしら。」

初期から現在まで部長に残っている水銀燈と金糸雀から詳しく説明するよう追求された。

 

「・・・ソウルジェムは私が神界から持ってきた物じゃ。」

議会がざわめく。

 

「なぜ中華に行ったのかは全くわからないのじゃが・・・危険物の管理が不徹底だったことを罰してほしいのじゃ。」

 

第13代の議長が私に言う

 

「・・・承った。本件は最重要事項としてこの場で罰を考えるとする。・・・芳香殿に質問をする。・・・ソールジェムの後始末はどうなさるのか?」

 

「ここに来るまでの間に対処しました。(専用のタブレットにあった円を消した)」

 

「・・・よろしい。暫し控え室にて待たれよ。」

 

〔数時間後〕

会場はまだざわついているが、判決が出たようだ。

 

「・・・では宮古芳香殿を議長権限を行使して200年間の移動制限をかけるとする。」

 

「い、移動制限か?」

 

「北邦共和国内の北海道にて都市以外で細道を使うことを禁ずること、全てにおいて移動には見張り員を2人以上同行する。また見張り員はこちらから用意する。」

 

「・・・寛大じゃな。」

 

「それだけあなたが頑張ってきたと言うことですよ。」

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