問題児と精霊使いが異世界から来るそうですよ? 作:白ウサギ@FGO
次の日、僕と十六夜は白夜叉のところに来ていた。
「白夜叉、“ペルセウス”への交渉材料についての情報をちょうだい」
「ず、随分と唐突じゃな………まあ、おぬしが言うのなら渡すが」
「おねがい」
そう僕が言うと、白夜叉が説明してくれた。
そして、僕と十六夜は二手に分かれてゲームをクリアしに行くのだった。
*
―――それから三日後
僕と十六夜はゲームをクリアした後、黒ウサギの部屋に来ていた。
部屋の中から飛鳥達の声がし、何故かドアノブがなくなっていた。
取り敢えずドアを開けようとすると、
「邪魔するぞ」
そう言って、十六夜はドアを蹴り破る。
「なんで破壊したかな………」
僕はため息をこぼしながら呟く。
黒ウサギはそれに驚いて声を上げる。
「い、十六夜さんと朔夜さん!今まで何処に、って破壊せずに入れないのでございますか貴方達は!?」
どうやら飛鳥達も壊して入ったようだ。
「だって鍵かかってたし」
「あ、なるほど!じゃあ黒ウサギの持っているドアノブは一体なんですかこのお馬鹿様!!!」
そう言って、黒ウサギは十六夜にドアノブを投げつける。十六夜は笑いながら風呂敷で受け止めた。
それを不思議そうに耀が見る。
「朔夜も持ってるけど、それ、何が入ってるの?」
「ゲームの戦利品。見る?」
風呂敷を少しだけ広げて耀に覗かせれば、珍しくその表情が変わる。
十六夜の方も、飛鳥に見せているようだ。
「―――――………これ、どうしたの?」
「だから、戦利品」
「もしかして………貴方達、二人でこれを取りに行ってたの?」
「うん。もう少し早く終わらせるつもりだったんだけどね」
「ふふ、なるほど。けど、こういう面白いことを企むなら………次からはちゃんと一声かける事。いいわね?」
「そりゃ悪かったな。次は声をかけるぜお嬢様」
二人は悪戯っぽい笑みを交わす。
最後に僕と十六夜は黒ウサギの目の前に風呂敷を突き出す。
「逆転のカードを持ってきよ。これで僕も黒ウサギも“ペルセウス”に行く必要はない。後は君次第だよ、黒ウサギ」
黒ウサギはこちらを信じられないという表情をしながら見ていた。
「まさか………あの短時間で、本当に?」
「あぁ。ま、ゲームそのものよりも時間との戦いが問題だったけどな。間に合ってよかった」
肩を竦めて軽薄に笑う十六夜。実際、倒すのは難しくなかったけど見つけるのに時間がかかった。
「ありがとう………ございます。これで胸を張って“ペルセウス”に戦いを挑めます」
「礼を言われる事じゃねえさ。むしろ、面白いのはここからだな」
黒ウサギは涙を拭き、勢い良く立ち上がる。僕達の顔を見回した黒ウサギは、高らかに宣言する。
「ペルセウスに宣戦布告します。我等の同士・レティシア様を取り戻しましょう」
*
僕達は“ペルセウス”の本拠に行き、謁見の間で僕達は向かい合う。
ルイオスは終始にやけた顔で僕と黒ウサギに熱い視線を送っていたが、黒ウサギは無視して話を切り出す。
「我々“ノーネーム”は、“ペルセウス”に決闘を申し込みます」
「何?」
ルイオスの表情が変わる。
「決闘の方式は“ペルセウス”の所持するゲームの中で最も高難度のもので構いません」
「………はぁ?何?そんなつまらない事を言いに来たの?つーか決闘なんてしないって言ったじゃん」
ルイオスは決闘を拒否し、手の平で追い払う仕草を向ける。
「それが用件ならとっとと帰れよ。あーマジうぜえ。趣味じゃねえけど、あの吸血鬼で鬱憤でも晴らそうか。どうせ傷物でも気にしねえような好色家の豚に売り払うんだし―――」
―――ドサッ、と黒ウサギはルイオスの前で風呂敷を広げる。
それを見て傍で控えていた“ペルセウス”の側近達は叫び声を上げる。
「こ、これは!!?」
「“ペルセウス”への挑戦権を示すギフト………!?まさか名無し風情が、
困惑する“ペルセウス”一同。
「ああ、あれか。そこそこ面白くはあったけど、あれじゃヘビの方がマシだ」
「同感。僕が戦うまでもなかったよ」
そう言って僕達は首を竦める。
「ハッ………いいさ、相手してやるよ。元々このゲームは思いあがったコミュニティの身の程を知らせてやる為のもの。二度と逆らう気が無くなるぐらい徹底的に………徹底的に潰してやる」
そう言ったルイオスを黒ウサギは睨み、宣戦布告する。
「我々のコミュニティを踏みにじった数々の無礼。最早言葉は不要でしょう。“ノーネーム”と“ペルセウス”。ギフトゲームにて決着をつけさせていただきます」