IS 月は出ているか?   作:ドロイデン

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第三章 日本と事件と……
Episode20 楽しんでいきますか


「日本に行くぅ?」

 

 俺は突然の父さんの宣言に面食らって聞き返す。

 

「なに、私が三週間後に日本のIS企業と会談があってね。ここ最近色々とバタバタしてたし、今から準備すれば一週間の家族旅行に丁度良いと思ってね」

 

 父さんはニコニコと掴み所の無い笑顔でそう宣う。

 

「とかいって、実際は日本のサブカルチャーを満喫したい……とかなんとか思ってるんじゃ無いよね?」

 

「ギクリ……そんなわけ無いだろ。何を証拠に……」

 

「なら父さんの部屋から見つけた日本の食べ歩き雑誌は処分しても「分かった!!認める!!認めるからそれだけは!!」変わり身早いよ!!」

 

 まさか雑誌一つで言の葉を違える父にドン引きしながらも、俺は父さんのプランに乗ることにした。

 

「でも今からシフト変更するの大変なんだよな……俺の『イノベイク』の最終調整もあるし……」

 

「なんだ、お前は専用機があるじゃないか……と、流石に有名すぎるか」

 

 父さんは仕方ないとでも言う風に肩をすくめる。

 

「で、お前のはどんな武器を積むつもりなんだ?」

 

「シャルの機体がどちらかと言えば近距離肉弾戦だから、俺はそれのサポートができるように射撃支援型の武器が多いかな。流石に『サテライトキャノン(アレ)』は搭載しないけど」

 

 俺がそういうと当然とばかりに頷く。実際あの時射ったのでさえ出力30%程度であの威力だ、競技用のリミッターなんて付けても対して威力が変わるわけがない。

 

「ていうか、なんでうちの企業って変態的と言うか……独走的と言うか……凄い武装作るよね……」

 

「多分デュノア社時代にできなかった武器を作りたかったんだろうね……あの女達、予算管理だけはまともにやってたし」

 

「だからってな……」

 

 俺は試作段階の武器の一覧を確認していく。やれレンチメイスやら、やれルガーランスモドキやら、あげくの果てにはアブソーブシステムモドキまで、お前ら変態じゃねぇのかとツッコミたいほどの武器ばかりだ。最後のはシステムだが。

 

 そんな中で俺が選んだのは寧ろまとも(?)な部類のもので、試作されていた『ノワール』、『ヴェルデ』、そして『ガンバレル』という、複合兵装の『ノワール』を除いて全てが射撃重視のパッケージなのだ。

 

 他にもビーム、実弾を問わずマシンガンやアサルトライフル、ショットガン等の射撃武器を拡張領域にこれでもかと詰め込み、まさしく原作でのシャルのポジションのようになっていた。

 

 おかげで接続テストやら、加速度実験、エネルギー効率化テストなど、様々な事がありすぎて未だに完成に漕ぎ着けていないという状況だった。

 

「…………一応聞くが、ホントにこれを技術者組が考えてるのか?」

 

「そうだよ。俺個人の要望も少しはあるけど、それでもだいたいは技術者連中が試行錯誤して造り出した物ばかりだよ」

 

「いや、そっちじゃない。この色物武装の数々だ。何故レンチを武器のようにする?なぜ剣なのに銃みたいに使えるようになる?どうやったらレーザーや衝撃エネルギーを吸収して自分のエネルギーに出来るようになる?」

 

 それな……と、俺も思った。まぁ確かに、どれもこれもそれぞれの作品で重要な武器にはなってたけど、ISと組み込むには無理だろ……と言いたい。というかこの世界にガンダムアニメ無いのによくこんなパクリ武装を思い付くなと感心させられる。一つはガンダム作品じゃないけど。

 

「…………ちょっと技術者と話をしてくる」

 

「…………ちなみにどういった内容の話?」

 

「もっとロマンを詰め込めって…………ハ!!」

 

「十中八九、親父の考え方のせいだろうがぁぁぁぁ!!」

 

 俺は叫びながら、機体の拡張領域にしまっていたハリセンで父さんの頭を叩き飛ばすのだった。

 

 

 

 

 …………そんなこんなで三週間後、

 

「「つ、着いた~!!日本!!」」

 

 俺とシャルは日本の成田空港で盛大に叫んでいた。周りのお客さんが何事かとこちらを注目してるが、気にしたらいけない。

 

「しっかし、アタシらまで日本に来て良かったんかね~。しかもスイートなんかで」

 

「大丈夫よオータム、ちゃんと正規のパスポートを使って入国したんだし、一応デュノア社長の警護役だしね」

 

 こちらは普段だったら乗らないような席にのってから調子が少しおかしいオータムと、どういうわけか乗り慣れてるスコール。警護役なのにスーツを着てないのはご愛敬だ。

 

「そういやウサギは?」

 

「束さんなら、自分の人参ロケットで妹に会いに行くとか言ってたから別行動。明後日には合流するらしいよ」

 

 なんともフリーダムだな、そう思いながら自販機でドクペを買い、一気に飲む。

 

「かぁはぁ!!やっぱり日本のドクペは最高だなぁ!!」

 

「ドクペって、フランスも日本もあんまり変わらないと思うけど」

 

「いや、全然違う!!フランスのは炭酸がすげぇキツいんだよ!!それに比べて日本のはだなぁ」クドクド

 

 俺はシャルにドクペの素晴らしさをこれでもかと語る。うん、日本のドクペの配合を考えた奴はマジで神だな。生産工場ごと買いたいくらいだ。

 

「あはは、クロトもなんだかんだで日本をエンジョイしてるみたいだね」

 

「まぁ……そりゃ、世界最高峰のオタクカルチャーの聖地にして、こんな旨いドクペがある国だからな。はっちゃけないほうが無理ってことだ」

 

「それはいいけどクロト兄、自分のトランク持ってよ~!!ていうか無駄に重いし~!!」

 

 シャルはそういうと俺のトランクを転がしてくる。俺はそれを軽く受けとり、飲み終えたドクペの缶をゴミ箱へ放る。

 

「さて、じゃあさっそく楽しんでいきますか!!」




オマケ⑪あったかもしれない話(第16話) 提供RayStingerさんより…………

スコ「やれやれ、それじゃあ私たちも戦う他ないようね、オータム?」

オー「いいぜ、スコール!!私も久々に戦いたくてうずうずしてたんだ!!」

 そしてスコール、さらにオータムもリムジンから降りて機体を展開……って、

クロ「な!?」

 スコールが展開したのは、確かに金色は金色なのだが…………

スコ「これが私が使うために回収した『ゴールデン・ドーン(金色の暁)』よ!!」

クロ「ああ確かに、金色の暁(ゴールデン・ドーン)だな……(まさか生前、海外の通販サイトでガンプラの発注掛けてミスったらってレベルのものをまさか、実物で拝めるとは…………)」

 クロトは機体の驚きより、作者はネタに走ったな、と心のなかで突っ込むのだった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~

はい、というわけで今回のオマケはRayStingerさんより頂いたネタをもとに少し作ってみましたw

私はこれを貰ったとき、ORB-01こと『アカツキ』が海外サイトだとこんな風な事故になってるとは……知ってビックリというやつでした。
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